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当ててみて、私の箱の中に何が入っていると思う?〜俺の冒險用ミミックだ!  作者: 上部乱
第三部——召喚塔林

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陰影のパンデモニウム――霊媒アビスウズと精霊使いシミリス


『パンデモニウム』の目はアビスウズを追い続けている。


おせっかいな彼女はすでに渦の中に足を踏み入れていた。


彼女を見ることは、

他の面白い出来事を眺めることと同義だ。


地獄の群魔と諸天の神々はマモンの招待状を受け取った。


地獄の七君主が再び招かれ、

世界を滅ぼす機会を見出したのだ。


ベエルゼブブは相変わらず食事に夢中だ。

リヴァイアサンは期待を込めて、

彼が目を付けた者を見つめる。

ベルフェゴールは気乗りしないながらも姿を見せた。

ルシファーは世界を蠢く影を好奇心で観察している。


アスモデウスは依然として欠席だ。

彼は純愛劇が好きではないと以前から言っている。

サタンは今回招待状を受け取っていない。

前回、彼が皿を投げつけたため、マモンは根に持っているのだ。


非人類の衆生はイベント・ホライズンの外側に集い、この外部に流出しない光と影を捉えようとしている。


『闘争関数を入力』


f(霊媒アビスウズ、精霊使いシミリス):D(学院の校舎)=?


解を求めよ。


シミリスが王畿学院を凍らせたその日、

アビスウズは大量の死者の嘆き声を聞いた。


「まずいわ……あの子、

 こんなに大事にしてしまったのね。」


胸がひゅっと冷たくなる。

死の匂いが空気に混じり、喉に冷水を流し込まれたようだった。


彼女は心配した。

あの――妹のことを。


血の繋がった妹ではない。

曾祖母が連れてきて特別に預かっている生徒だ。


あの少女は学校を焼き払った後、どの教師も自分が彼女を教えられるとは言わなかった。

大人たちはそれぞれ体裁の良い理由を並べた。


「私の力量が足りない。」

「申し訳ないが、できない。」

「彼女に必要なのは教育ではない……。」


どの理由も体裁は整っているが、

その包装の中身は恐れだった。


彼らはシミリスの強大な才能と力を恐れているのだ。

自分が生徒に越されることを恐れているだけだ。


ウンブラ婆とサリクスだけが、シミリスの目を真っ直ぐに見つめることができた。

彼らは少女が自分を超えることを恐れていない。

むしろ、超えられることを期待している。


アビスウズも、この自分よりも才能ある「妹」を楽しみにしていたのだろう。

世話好きな性分も手伝っている。

彼女は人に越されることをまったく気にしない。


「様子を見に行かなくちゃ。」


戻れば騒ぎになるだろう。かつて学院で一番の問題児だった彼女が来れば、なおさらだ。


だが彼女はシミリスとは違う。

学院の体制にしばしば反抗して後輩を率いることはあっても、

学校を丸ごと爆破したことはない。


もしシミリスが再び暴走すれば、

今回は校則の処罰だけでは済まない。


首都政府が介入する事態になれば、

この子の人生は終わるかもしれない。


アビスウズは足を速め、校門をくぐった。


校内は白霜に覆われ、石畳は割れ、壁の隙間の水は氷となり、まるで骨がこじ開けられたように見える。


「まだ溶けてないのね。」

アビスウズは滑る石畳を慎重に踏みしめる。


彼女は密かにこの妹の実力を認めつつも、

警戒を緩められなかった。


「先輩!」かつての後輩たちが畏怖と恐怖を混ぜた表情で挨拶する。アビスウズは愛想笑いを浮かべる余裕はなかった。


「シミリスはどの部屋? 寮の番号を教えて。」


誰かが唾を飲み込み、

震える声で部屋番号を告げる。

アビスウズはそれを聞くと振り返らずに歩き出した。


廊下は骨まで刺すような冷たさだ。

彼女はその扉の前で立ち止まる。


ノックしようとした瞬間、

室内から声が聞こえた。


少年の声――低く、切羽詰まった、

まるで爆発寸前の者を宥めるような声。


アビスウズは扉を押し開けた。


そこにはデレオがいた。

メジェドの子――シミリスのそばを離れず、

忠臣のように彼女を守る少年だ。


シミリスはベッドに横たわっていた。

顔は蒼白で、

まるで中身を抜かれた人形のようだ。


暴走の後の虚無、

大量の魔力消耗による衰弱。


サリクスに宥められた後、

今はただ休むしかない。


アビスウズは少し安堵した。

間に合ったのだ。


「デレオ。」

彼女が呼ぶと、彼は顔を上げ、疲労と一瞬の安堵が混じった目を向けた。


「アビ姉、来てくれたんですね。」


「来ないわけにはいかない。

死者の声がうるさくて頭が痛いのよ。」


そのとき、

ベッドのシミリスがゆっくりと目を開けた。

瞳は赤く、涙が頬を伝う。


十歳の少女は嗚咽しながら言った。

「もう王畿学院にはいたくない……

 もういやだ……」


アビスウズの胸がぎゅっと締め付けられる。

これは甘えではない。

彼女は本当に耐えられなくなっているのだ。


アビスウズは諭そうとした。

大人が合理的だと考える言葉で、

学び守られる場所に留まるよう説得しようとした。


「シミリス、ここは最高の学院よ……

 チャンスを活かして。」


言葉が出た瞬間、空気が変わった。


「違う、ウンブラ婆やあなたみたいな人がいるからここにいるの。誰も私が良くなるのを見たいとは思ってない!」

シミリスの瞳が針で刺されたように縮む。


彼女には学院の「機会」という約束は届かない。


心の避難所が囁くのだ。

「耐えろ」と。

「ここを離れてはいけない」と。


「あなたも私を見捨てるの?」

少女の唇は震え、

声は小さいが氷のように鋭い。


見捨てられること――

孤児が共有する恐怖だ。


「違う――」

アビスウズは慌てて否定するが、もう遅い。


「痛い、苦しい、

 私は大人になりたくない。」

シミリスは顔を覆う。


アビスウズは彼女の感情が爆発するのを理解していた。

自分も時折、

世界を壊してしまえと願うことがある。


しかし、彼女は知っている。

ある者の願いは本当に神々に届くのだと。


『あなたの願いを、私たちは聞いた……』


二つの不気味な声が重なって、

寮の陰から響いた。


一つは井戸底から引き上げられたような湿った重さを帯び、もう一つは秒針の破片のように断続的で、隙間に挟まった音のようだ。


寮の隅の影が濃くなり、闇が繁殖し始める。


床に第二、第三、第四の輪郭が現れる。


デレオはシミリスを慰めようと手を伸ばすが、その手は空中で止まる。


窓の外の雨粒が宙に浮き、

ガラスの前で止まった。


空気中の塵が固まり、動きを失う。


シミリスは嗚咽しながら言う。

「この瞬間が続かなければいいのに。」


その思いが精霊の力に受け止められた。


影が戸の隙間から染み出し、廊下を流れる。時間が引き伸ばされる。


鐘の音は低いうなりに引き伸ばされ、

呼吸は極端に遅くなる。

心拍は水越しに伝わるようだ。


アビスウズの背筋に寒気が走る。


彼女は亡者たちの警告を聞いた。


『我々の時間はもはや流れない。

だが今や、

あなたたちの時間も止まろうとしている。』


シミリスの影が一歩離れて立ち上がる。


その影が顔を上げる。


『ふふふううういいいんんん……』


黒影の精霊は飢えている。

時間の精霊もまた飢えている。


二つは絡み合い、渦のように結びつく。


壁の角がぼやけ、扉枠の輪郭が溶ける。

世界の境界が緩み、時間の終わりが突如として人々の目の前に引き寄せられる。


部屋全体が無限に延びる瞬間へと押し込まれる。すべての生命が同じ呼吸の中で止まる。


最後に残るのは一つの完全な意志だけ。

シミリスの涙は頬に静止している。


「全部……もう動かないで。」


デレオの動きは粘着質の塊に落ちたかのように凝り固まる。


シミリス自身も閉じ込められているが、

彼女は自己憐憫に浸り、

時間の影に貼り付いていたいと望んでいる。


アビスウズも動こうとするが、

彼女もデレオと同じく動けない。

二人は時間の罠に落ちた小さな虫のようだ。

唯一自由なのは彼らの意識だけだ。


その瞬間、

彼らは心が時空を凌駕する様を目撃する。


『助けてくれ!』アビスウズは心霊世界の住人たちに助けを求める。


彼女は霊媒の視界を開き、意識を沈める。

校舎の基礎を越え、首都外の宇宙船の廃墟を越え、太古の墓地とメジェドの教会を通り抜ける。


彼女は現世の縁に残るすべての魂を掴み、

シミリスの意志を伝える。


この少女は同時に時間と影の精霊を呼び寄せてしまった。

どちらも存在の本質を操る力を持つ。


単独でこのような精霊を召喚できる者はいない。数千の熟練した術者を集め、無数の制限を破らねばならない。


二つを同時に召喚するなど、

誰も可能だとは考えなかった――しかし今、

世界はシミリスによって封印されようとしている。


『助けてくれ!』

アビスウズは再び叫ぶ。魂たちが応えた。


アビスウズは何者か。

確かに才はあるが、彼女に世界中の魂を呼び寄せる力があるわけではない。


だが影と時間の精霊の連動はあまりにも大きい。魂たちは何が起きているのかを見極める目を必要としていた。


凍えて死にかけて救われた残響。

昨日の事故での恐怖。

朝の病床のため息。

言い残した言葉。

間に合わなかった別れ。


二度と戻れない魂、世界を大切に思う魂、

すべてがこの世界の危機を見た。


『我々が来た。』

アビスウズは魂たちの救援の約束を聞いた。


時間と黒影の精霊は力を拡張している。

彼らの思考は単純だ――

祈り手の願いに応えること。


魂たちは二大精霊の周りに集まり、

精霊の霊体に浸透していく。

各々の魂は自分の願いを携えている――

この世界の時間が続くように。


さらに多くの魂が引き寄せられる。

哭き声、悔恨、憤怒、恐怖――

すべてが注ぎ込まれる。


千、百、万……

数え切れぬ魂が大精霊の意志を薄めていく。


世界を封印するという思念は、

古い本のように放り出される。


影の層は満ち、時間はもはや崩れ落ちない。


二つの声は次第に曖昧になる。

『もう、十分だ……』


アビスウズの額に冷や汗が滲む。

彼女は最後の賭けに出る。


自分の記憶を賭けるのだ。


彼女がこの二人の子に抱く思い、

家族への愛、世界への愛――その重さを引き裂き、影の中へ投げ入れる。


時間は流れを取り戻し、

雨粒は落ち始める。

黒影が一瞬光を帯びる。


デレオは大きく息を吸い、

慌ててシミリスの手を握る。


アビスウズはシミリスを抱き寄せる。

「やっと動ける……

 ちゃんと抱きしめられる。」


シミリスの涙がこぼれる。

「うう……アビ姉……私、みんなにあんな風に扱われるのが見ていられないの。」


影は彼女の足元に戻り、

二つの声は影の中へ退いていった。


「大丈夫よ、謝らないで。

 姉さんも一緒に悲しむから。」


寮は元の姿を取り戻し、

世界は前へ進み続ける。



――――――――――――――――――


「ふふ、そろそろ準備しないとな。」

リヴァイアサンが席を立つ。


ベエルゼブブは満腹のげっぷをし、

刈り取られた魂を味わっている。


ベルフェゴールは伏せて笑った。


「これで目標達成とは言えないぞ、

 分かっているか?」

ルシファーは視線を上げ、すべてを睨む。


するとアスモデウスが姿を現した。

「あと少し、あと少しだ……ふふ。」

彼はルシファーの腕を軽く叩き、

含み笑いを浮かべる。


「皆、覚えておけ。

目の前の出来事は一つの可能性に過ぎない。

しかしカウントダウンは始まったのだ!」

マモンは杯を掲げ、一気に飲み干した。


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