第98話 暴れドラゴンタートル——倒れる
彼女は全身の力を込めて、骨の杭を亀甲の隙間にねじ込み、重く鈍い音を発した。
鮮血が骨の杭に沿って滲み出し、ドラゴンタートルは激痛のために低く唸り、巨大な体躯が泥の上で微かに震えた。
その一連の動作は淀みなく、チェラーレの額には細かな汗が滲んでいたが、口元には自慢に値する戦果を達成したという自信の笑みが浮かんでいた。
「アレカ、当たる?」
チェラーレは頭を出している骨の杭を指差し、大声で叫んだ。
「ちょっとどけ!」
アレカはキャノンを構え、砲口をゆっくりと調整した。
周囲にはドラゴンタートルの低いうなり声が響き、地面は微かに震えている。
アレカの爪先は砲身と引き金の間を滑り、その動きは熟練しており、かつ慎重だった。
彼は息を止め、濃霧と血の雨を透かして照準器を覗き込み、血の滲み続けるその裂け目をしっかりと捉えた。
砲口には、先ほどの爆発の魔導残光が残っている。
彼は素早く照準を修正し、ためらうことなく引き金を引いた。
砲弾が唸りを上げて飛び出し、空気が引き裂かれるような音は耳をつんざくほどだった。
初弾は骨の杭に正確に命中し、鈍い音が響いたかと思うと、骨の杭は鋭い刃のように裂け目に突き刺さり、甲羅には放射状のひび割れが一瞬にして浮かび上がった。
アレカはためらうことなく、立て続けに三発の砲弾を発射し、火花と煙が泥の上で交錯して炸裂した。
爆発のたびに、裂け目はさらに大きく引き裂かれた。
亀甲の破片と泥が飛び散り、割れた殻の下から、ドラゴンタートルの脊椎骨が露わになった。
ドラゴンタートルは激痛で凄まじい叫びを上げ、巨大な体躯は泥の中で激しくもがき、分厚い尾で地面を叩きつけた。
甲羅の下から鮮血が泉のように溢れ出し、チェラーレの両足は温かい血液に浸された。
「もう一本!」
チェラーレは歯を食いしばり、緊張から声が上ずった。
デレオーはすぐに手に付いた泥と血を拭い、新しい骨の杭を素早く一本作り出すと、彼女めがけて投げた。
骨の杭は湿った空気中に弧を描いて飛び、チェラーレはそれをしっかりと受け止めた。
彼女の指先は泥と鮮血にまみれ、指の関節は白くなっていたが、ためらいはなかった。
「アペス、手伝って!」
チェラーレはそう大声で呼びかけながら、血と泥が混じった亀の甲羅を身軽によじ登った。
アペスは深呼吸し、飛び上がって彼女に続いた。
チェラーレは骨の杭の先端をドラゴンタートルの露わになった脊椎の隙間に合わせ、深呼吸すると、両手で杭の柄をしっかりと握り、腕を微かに震わせた。
「スキル発動:『内臓刺突』!」
彼女が全身の力を込めると、骨の杭は甲羅の下の椎間板に深く突き刺さり、鈍い破裂音が響いた。
チェラーレの力だけではドラゴンタートルの体を突き破るには足りなかったはずだが、スキルの加勢によって、奴に深刻なダメージを与えた。
アペスはそれを見て、右拳を高く掲げ、筋肉を緊張させた。巨大な岩を砕くかのように、骨の杭の末端に一撃を叩き込んだ。
『拳撃』
骨の杭は響きに応じて真下へ貫通し、まるごとドラゴンタートルの脊髄神経の深部へと没入した。
鮮血と髄液が噴き出し、泥は弧を描いて飛び散り、二人の腕と頬に飛び散った。
ドラゴンタートルは天を裂くような哀鳴を上げ、亀足は激しく痙攣し、巨大な体躯は泥の中でひきつけを起こして震え続けた。
その頭部は力なく垂れ下がり、目には本能的な恐怖の閃きが走った。
奴は前肢で地面を掘って逃げ出そうとし、砕けた石と泥の塊が絶えず掘り起こされ、空中に投げられた。
もがくたびに地面が振動し、周囲の仲間たちは巻き込まれて倒れないよう、体勢を維持する必要があった。
「楽にしてやろう!」
アペスはデレオーに手を伸ばした。
指の関節は白く、眼差しは揺るぎなかった。
デレオーは素早く真新しい骨の杭を一本作り、彼女の手に渡した。
アペスとチェラーレは並んでドラゴンタートルの後頭部に飛び乗った。
チェラーレはしゃがみ込み、指先で巨亀の鱗の隙間を探り、素早く脳幹の位置を特定した。
彼女は左手で骨の杭をしっかりと支え、右手で柄の端を強く握りしめた。
呼吸はやや荒いが、冷静さは保っていた。
「これが最後の一撃だ。耐えろ。」
アペスは深呼吸し、足場を固めると、両腕の筋肉を緊張させた。
彼女が高く拳を振り上げると、空中に骨の関節が擦れる微かな音が伝わってきた。
鈍い音と共に、拳が重く振り下ろされ、骨の杭は瞬時にドラゴンタートルの分厚い頸椎を貫き、そのまま脳幹へと突き刺さった。
鮮血と脳漿が泉のように噴き出し、二人の腕と頬を赤く染めた。
ドラゴンタートルは天を裂くような最後の哀鳴を上げ、巨大な体躯はついに力を失い、泥の中で大きく痙攣したのち、ゆっくりと動きを止めた。
周囲の空気も、この一撃によって凝固したかのようだった。




