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まーた投稿時間ミスですよ。
ですよの最近は謝る事いっぱいな感じです。
「では、出発の方、よろしくお願いします」
「了解」
目の前の新聞受けを連想させる曇りガラスを横にスライドさせ、その先を覗くようにしてその人はそう言った。すぐさま奥から運転手らしき壮年の男性の声で返答が短くあり、またすぐに曇りガラスが閉められた。
現在の天候を反射しているかのような不透明の細長いそれをカタンッと音が鳴るまできっちりと閉めたその人は、流れるように優雅な仕草でこちらに向き直した。
「さて、ユウ様。――――いえ、優希様」
自分を本名に呼び直したその人は。簡潔に言ってしまえば、『メイド』と呼ばれる格好をした、女性だった。恒例のシュシュのようなカチューシャに、エプロンが融合されたような黒と白を基調としたドレスを身に纏っていた。スカートもコスプレでありがちな短いものでなくロングであったりと、全体的に露出は少なく、仕草と本人の雰囲気も相俟って『本場』のものであると主張されている気分だった。事実、『本物』なのだろうが。
「まず初めに自己紹介の方を。私は……理紗と申します。以後私の事は『リサ』、あるいはニックネームの『アリサ』とお呼び下さい」
そう名乗った女性は、とても綺麗な人だった。それも、『彼女』とは別のベクトルで、だ。
『彼女』ほどではなく、(『彼女』には失礼に聞こえるかもしれないが、)女性っぽさのあって――それでいて本職に差支えのない短さで切った黒髪。顔も整っている――どころか『彼女』と同じくモデルになれそうな美しさだった。
凍えるような美しさ。
おそらく今も貫いている無表情(あるいは鉄面皮とも言う)が、殊更にその美しさを助長しているのだろう。
冷血・冷徹・冷静――これらの言葉がここまで似合う美人もそうはいないだろう。
身長は女子の平均でスタイルは言わずもがな、明確に『彼女』と違く、出る所と引っ込んでいる所はしっかりしていた。
ただ、成人には届いていない――おそらく自分と、自分達と同世代であろう事は窺えた。
「私は現当主様の専属メイドでございます。何なりとお申し付け下さいませ」
「……待って下さい」
異様に渇いた口で、自分はようやくにして目の前のメイドに言葉を挟み込む事に成功した。漂うオーラのためか、丁寧語で話してしまっていた。
「はい、どのようなお話でございましょうか? ――一応捕捉しておきますが現在この後部座席は防音処置が施されておりますのでご安心を。それと、私に敬語の類は必要ありません、なんなりとご命令を」
とんでもない事を平然と言ってのける目の前のメイドにも突っ込みたい言葉は山ほどあった。が、まずひとつ、自分は詰問した。
「その……『現当主』って誰の事を言ってるんですか」
答えは……多分本当は分かってはいる。だが訊かずにはいられなかった。
そして、メイド服の女性も予想通りにさらりと答えてくれた。
「勿論、貴方様の事でございますよ、ユウ様――いえ、柳刃優希様」
意味が不明で理解が不能だった。
初めての後書きですが、要件は一言です。
私はメイドが超々超絶大好きです!
それも、ゲームでその手のキャラが出てきたら真っ先にそのルートを突き進む位には。
……全然一言じゃねぇ…………。




