10 [end]
終わりじゃないです。
それと予約投稿がずれてたのに先程気付きました。
ごめんなさい。
……あと、(内容的に)書くのが辛かったです。
多分、いつも以上に酷い文章になってるかも……。
真横で。傘が手から滑り落ち、凹凸の激しいコンクリートに当たる硬質な音が聞こえた。車内よりもっともっと高濃度の重苦しい沈黙が訪れて
単純な話だった。
自分達が急遽遠足を切り上げてやって来たのは、――――。
このホールには、こう書いてあった。
『はすのはな葬儀ホール』。
真横で。今度は人が崩れ落ちる音が、聞こえた。
ホールの中はいやに静かだった。しかし、早朝の体育館のような純粋な静謐さではなく、それにもっと不吉なものを混ぜたそれだ。
……ただ、その静けさはホールの入り口までだった。受付のスタッフと担任が何やら話をしてから、自分達は先の大きな会場へと向かう。会場へと繋がる通路を一歩進むたびに、嘔吐感よりひどい気持ち悪さがみぞおちの辺りから溢れ出してゆく。
今すぐ喉に指を突っ込んで楽になりたくなった。
隣を歩く2人の事を直視なんて、できなかった。
『……すまない』
車を出てホールまで歩いている時に、ふと先生が言った言葉を思い出す。
……思い出さなければよかった。
そうこうしてる内に、とうとう目的の扉へと辿り着いてしまった。
自分は2人を見ず、1呼吸置いてから――静かに扉を開けた。
こうして自分は。
望んでもいない、しかし予想通りの不幸と悲劇と絶望の蓋を開けてしまった。
――何でも、地区で企画した今日のバスツアーの行きで事故が起きたらしい。
その場の誰かが、見るも無残な表情でそんなような事を言ったのが聞こえた。
これ以上の詳細は言わないし、とてもじゃないが聞けなかった。そしてこれ以上の周囲の様子にも、自分は何も言えなくなっていた。
ただ、大多数の人間による『雑音』の中、ひとつ奇妙な点があった。
「……………………………………………………………………………………………………」
十数の家々とその親戚が各々の白い箱に集まる中、目の前のふたつ――自分と彼女の親戚だけは、ひとりもいないのだ。
隣で彼女がどうして、と涙ながらに何度も何度も口ずさむ。
何がどうしてなのか、それを知ってどうすればいいのか分からなかった。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
自分の両親も被害者なのに、自分は――まさに我を忘れてそんな事ばかり頭を悩ませていた。
そんな瞬間だった。
「――ユウ様、お迎えに上がりました」
唐突に、凛とした声が自分の耳朶を打った。




