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こぼれ話 打ち壊し運動の銀河 1

また、新しい「こぼれ話」をどうぞ。

これは、少し本編でも書いたネタですが……

機械打ち壊し運動(ラッダイト運動)ネタをメインにした話です。

ガルガンチュアの航跡に、まだ知られていない物語を……


その銀河には、およそ二万年前ほどにもなろうか、超巨大で異形な宇宙船がやってきた。

その宇宙船と、そのマスターは、あらゆる星系・星域で大小様々な勢力や種族が覇権争いを繰り広げていたのを観測・確認する。

幸いというか不幸にもというか跳躍航法も初期段階のものだったので、銀河全体を飲み込むような一大勢力も無く、せいぜいが半径50光年から100光年ばかりの星系集団のぶつかり合い(それも隣接した集団同士の戦いが大半)ばかり。

なまじ小さな争いばかりなので、なかなか覇権戦争が終焉することなく、最大の集団でも半径300光年に届くかどうかという星間帝国を築くのが関の山。

そこに趙科学力と、どの銀河全体よりも強大な戦力を持った平和の使者が訪れる……

あっという間、その銀河は平定され、戦争狂の性質も教育機械で矯正・修正を受けて、終戦から100年も経たぬうちに穏やかな種族が様々に文化交流も貿易も盛んな活発で平和な銀河となる。


そんな平和になった銀河。

それから5000年も経た頃、一つの惑星に、とある人物が生まれる。

その人物は教育機械にアレルギーというか拒否反応を示す稀な人物、いわゆる「ミュータント」(突然変異で、見た目は普通だが、いわゆる普通の脳神経構造をしていない)だった。

厄介だったのは、その人物が教育機械に拒否反応を示すだけではなく技術文明そのものに拒否反応を示したこと。


「宇宙というものが機械を使わねば進出できない空間ならば、私は、それに否や!と叫ぶ。我々人間に機械など不要!自然そのままの生き方で、生きるも死ぬも自然に任せようではないか!邪魔で迷惑そのものという、我々が本来生きられない宇宙を押し付けるような機械や技術など壊して捨ててしまえ!我々人間に機械も技術も不要だ!」


普通なら銀河文明全体が、この人物に対してNO!を唱えねばならないところだが、この銀河は違った。

というか、この星系の一惑星のみで行われた社会運動だったため、銀河統一政府も、相当に機械打ち壊し運動(ラッダイトと言う)が進んでしまった状況になって初めて知ることとなる。


「首相、どうしましょうか?せっかく大昔に、かの神の使いがもたらしてくれた平和な銀河宇宙が根本から否定されようとしてますが……」


銀河統一政府の情報部統括大臣が首相と急遽、面会と報告を行っている。

情報部としても銀河統一政府としても、とても受け入れられるようなものではない。

報告を受けた首相は、かなり悩んだようだが、


「分かった。幸い、ラッダイト(機械打ち壊し)運動は他の星系には、まだ波及してないようだから、どうにか、この星だけで食い止めるように情報部員を送り込もう。とは言え、軍を送り込むようなことはしたくないし、あまり公にするとラッダイト運動に理解を示すような反社会的な個人や団体が出てくるかも知れない。できれば内々で、広がっても惑星内だけにしたいのが本音だ。情報部員を、旅行者として数名から10名ほど送り込むくらいで済ませたい」


頭が痛い状況ではあったが、他の星系に飛び火するような状況にならない(物理的に宇宙船が無ければ、銀河系とは銀河団すら違うので、この銀河には転送機関係の技術は、まだない)のは、まだ状況としては「火消し」が可能だと判断した銀河統一連盟会議の議長にして銀河統一政府首相は、時間がかかっても良いので内側からラッダイト運動の崩壊を画策することを選ぶ。

ここで焦っても、ラッダイト運動は星1つまでで充分に押し止めることが可能なので性急に宇宙軍を使った「力で押さえつける」ようなことをせずとも解消できると判断した銀河統一政府と統一連盟会議は協力して、この「宇宙そのものへ行くことを完全否定する」ような、それこそ「神の使い」への面と向かった反逆など許すことはできないと結論を出し、そのように計画を進めていくのだった。


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