表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
109/819

とある星間帝国の悪夢 その五

フロンティアは成長する船です。

このところ、それを改めて書いてないので、ここで念押しです。


星間帝国宇宙年501.0407


サル獣人の変異体かと思ったら、ご先祖が猿人だっただけで、もう数100万年も毛なし状態でいると、クスミ提督は話していた。

そうすると彼ら地球人は我々とは全く違った進化を遂げてきた哺乳類なんだろうか?

ちなみに我が艦の乗組員は種々雑多な獣人がいる。


哺乳類系、爬虫類系、鳥類系、なんでもござれだ。

猿系の獣人ももちろんいる。

クスミ提督とは姿形が似ているだけで全く違う種族だがな。


あ、はぐれ遊星の件は大したことはなかった。

とはいえ、あくまで「フロンティアには大したことはなかった」レベルであり我が艦が収容されていなかったら大ダメージだっただろう。


予想通り、はぐれ遊星は、お供に小さな流星群を引き連れていたのだ。

フロンティアにとっては降り注ぐ流星雨など防御バリアで完全防御しているのだが、これが我々レベルだとヘタするとエンジンナセルにでかいのが当たったら目もあてられないことになる。

提督の好意に甘えてよかったと心から思う。


しかし、これでわかったこともある。

この船(もう、船というレベルじゃないような気もするが)は無敵だ。


流星雨の中には、直径が100m近いものもあったのだが、そのクラスの流星も、このフロンティアにはかすり傷1つ付けられなかったのだ。

全てが防御フィールドに弾かれていた。


そのような圧倒的な防御力を持つ宇宙船が、それに匹敵する攻撃力を持たないわけがないだろう。

このクラスの巨大さだと我々の艦の攻撃力の数千倍?

想像しただけで悲惨な結果が待っていることが分かる。


「クスミ提督、質問があるのだが良いかね?」


「グルグ艦長、良いですよ。何でも聞いて下さい」


「この船の防御フィールドは、ほとんど完璧に攻撃を防ぐことができると思われるが。では、この船の攻撃力は、どのくらいのものなのかな?」


「んー、詳しくは私も説明できない。未だに、この船が全力で攻撃したところを見たことがないんだ。フロンティア、今現在の、この船の攻撃力って、どのくらいかな?」


「はい、マスター、お答えします。現在時点でのフロンティアは、いまだ主砲が搭載できる状態ではありませんが副砲とサブウェポン、各搭載艇の全てを一点に集中砲火したと仮定しますと小型ブラックホールなら確実に蒸発させられるのではないかと推測します。これが衛星クラスであれば直径3000kmクラスの小型の衛星ならば1時間もかからずに塵と化しますね」


「そうか、ありがとうフロンティア。グルグ艦長、以上のようです」


ちょっと待て、気になる言葉があったぞ。


「クスミ提督、主砲が現時点では載せられないと言う一言があったが、もしかして、この宇宙船、今でも成長途中なのか?」


「ああ、そうだよ。一応フロンティアの性能を100%発揮する大きさは直径5000km以上だと聞いている。それでないと主砲の全力斉射に耐えられないのだそうだ。目標の設定にも支障が出ると聞いている」


頭が、頭が痛い……

さらっと言い放ったが主砲がどんな大きさになるのかクスミ提督は理解しているのだろうか?

そして、それを撃つのに耐えられる、照準をブレないように抑えられる大きさが最低でも直径5000km……


現時点でも、この船に玉砕覚悟の自爆攻撃を我が艦が仕掛けたとしても一部の区画を破壊するくらいで航行に支障はないだろうな。

逆に防御フィールドに我が艦が当たったら、こちらが致命的なダメージ受けそうだ。


この船とクスミ提督。絶対に敵に回してはいかん!

この船が本気になったら我々の小さな星間帝国など台風の前のマッチの火だ。

とてもじゃないが抵抗できる存在じゃない。


「あ、それとね、グルグ艦長。君らの艦、フロンティアに精査させたけど、あちこちに小さな不具合があるね。こちらで最適化して修理しちゃうけど、いいかな?」


ダメだとは言えない雰囲気だな、これは。


「ああ、ただしエンジン部分は微妙なので下手に触れると爆発する恐れがある。なるべく弄らないでくれると有難いのだが」


というと、どれだけ難問なのか分かっているのかいないのか、


「それは大丈夫。フロンティアは工業的には魔術師のようなものだから」


と、意味不明なことを言う。まあ、好意からやってくれるというのだ、まかせてみよう。


圧倒的に科学力が上の存在に何ができるか試してみさせるのも面白いかも知れない。

私は全乗員に艦から降りるように命令を下した。

どうせテスト艦だからな。最適化というのが、どういうことか不明だが、まかせてみよう。

もし、もし万が一、艦が爆破されてしまっても、クスミ提督は、その代わりに大型搭載艇を一機、くれると約束してくれた。どう考えても、この船の搭載艇のほうが我が艦より性能が上だろう。


艦長としては自分の艦を愛さなければならないのだろうが、こんな超科学の世界を実現したような船の中に居ると、言っちゃ悪いが我が艦は旧時代的な帆船のような気がしてくるのも仕方ないと思う。

で、その改造(最適化)の時間は?と聞いたら、こともなげに、


「あ、丸一日は欲しいね。そのくらいあれば充分だよ」


と、クスミ提督。我が艦が工廠から艤装を施されて宇宙港に出るまで数ヶ月以上かかってるんだがね、ちなみに。


さて、どこまで「魔改造」しちゃうんでしょ?(笑)

それは、次回で!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ