第11話 酒瓶事件
遅くなってすんません。ちょっとバイトやら課題やらで書く暇を捻出できんかった。
「それで、どういう状況か説明してもらいましょうか。のんさん。」
「い、いやぁ。何のことだか知らないなぁ。」
「そのまま、しらばっくれるのならばご両親から聞いたやらかしエピソード家の全員と街中に言いふらしますけど、どうしますか?」
「…………」
「沈黙は肯定と見做しますよ。ホントにさぁ、大の大人が何やってるんですか!!」
「ご、ごめんなさ~い!!!」
部屋の中に俺の怒号が響き渡ると同時に空気は震えた。当たり前のことしか言ってないなこりゃ。
さて、今こんなことになってるのは3時間前のこと。
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週末。のんさんがやって来た。シェアハウスの住人に色んな説明をした後に彼女の部屋を決めた。そこまではよかった。問題があったのは、のんさんの荷物。
酒
酒
ベッド
酒
酒
服とかアクセとか
酒
酒
酒
盃
酒
酒
酒
酒
ワインセラー・冷蔵庫等々
酒
酒
ウイスキーの樽(8万円くらいらしい)
………のんさん、貴方は一体どんな生活送ってたんですかマジで。
「それじゃあ、ご飯の時間になったら呼びますんでのんさんも、好きに生活しちゃってくださいな。」
「は~い!!じゃあね~お婿さん!!」
そんなことを言われた後に俺は自室へ戻り課題を淡々とこなしていった。終わってすぐに、夕飯の準備をする。大体こういう時は涼音が一緒に作ってくれる。しかも手際がいい。
「なぁ、涼音。今度どっか行かね?」
「っ!?で、デートってこと?」
「そうだけど。偶には2人でどっか行こうぜ。最近わかばと茜音に構ってばっかりで涼音のことおざなりにしてる感じがして申し訳なくてな。」
「行くっ!!場所、後で考える。」
「おう、頼むな。それじゃ、俺皆呼んでくるな。」
「うん。」
涼音に行って皆に夕飯ができたことを伝えに行く。
「桜、夕飯できたから行くぞ。」
「分かりましたわ。信幸様。」
「行くか。手、離すなよ。」
「ふふ、分かりました。」
まず、家ですら方向音痴になる桜を手をつないで連れてくる。その時の涼音の目が氷点下に達しているのは目を逸らすことにする。
「茜音~飯。」
「のぶ!!分かった!!。」
茜音は一番楽。以上。ただ、不機嫌な日は高確率で部屋から木刀かカッターが飛んでくる。打撲か切り傷が確定する。物騒だな~。
「わかば、ご飯。」
「ん?あぁ、了解。すぐ行くね。ねぇ、信幸。あとで部屋来て。ボク、少し話したいなぁ~。」
「分かったよ。ご飯食べたら行くよ。」
「うん!!」
わかばも呼ぶのに楽な部類。ホント、聞き訳が良いんよなぁ。つか、保育園かここ。まぁ冗談ね。ちなみに、わかばは偶に闇落ちする。怖い。
「おぉ~い。ねむ。起きてる?」
「んみゅ?信幸ぃ~ご飯?運んでぇ~。」
「分かったから、おぶられてくれ。」
「…………お姫様抱っこ~。」
「はいはい、分かったよ。」
ねむを起こして夕飯の席に連れていく。お姫様抱っこで。ちなみに下にいたメンツからの視線はとんでもなく痛い。特に、わかばと涼音。茜音は目を輝かせてはぶつぶつと呟いていた。
さて、次はのんさんの所へ、俺は部屋の前に歩くとそこは異常な光景が目に映った。
酒瓶が無数に転がり山のようなゴミがそこにはあった。
そこからの俺は、まぁ、お察しくださいな。
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回想終了。気が付けば目の前は酒と神棚のある部屋。のんさんは、そこにちょこんと正座をしていた。そこからは、先ほどとおんなじ展開なわけでして。
「それで、入居三時間で部屋をここまで汚部屋にした弁解はありますか?」
「………目の前にお酒があるのが悪い。」
「反省の余地なしと言うことで、のんさんには申し訳ないけど、酒全部没収ね。」
「へ?待ってください、それだけは勘弁してください!!日本酒だけはぁぁあぁぁぁぁぁ!!」
彼女の断末魔と同時に、部屋の壁からバキバキと木が割れるような音が聞こえ始める。
中心は風が吹いていた。室内なのに。
そうして、数分ほどこの状況が続き、風が弱くなるとのんさんがへたりと寝込んでいた。
「のんさん、大丈夫です………か??な、なんじゃこれ!?」
目の前にいたの彼女であり、彼女でない。角が生え、腰に瓢箪を紐に通しぶら下げる鬼がそこにはいた。
どういう事なんだこれ。
ここ数か月は更新がまちまちになりますが読んでいただけるだけでもうれしいので応援してくれたりすると嬉しいです。次回もなるべく早く出します。