第二ラウンドじゃあ!
連日投稿〜
てかお気に入りの数がゆるゆると伸びていて凄く嬉しいです!
これからもよろしくお願いします!
「ぬおおおおおおおお!!」
俺は全力で剣を斬り上げ、ブラッド・リッチの肩口から腕を斬り離すと、すぐさまバックステップ。そこをギルの矢が降り注ぐ。右腕を無くしたブラッド・リッチは残った左手で防御する。
残り二体のブラッド・リッチはシュカが全力で相手してくれている。
「しっかし、再生早すぎるだろう!絶対ラスボスレベルの力あるよコイツ!!」
「主!愚痴ってる暇があるならさっさと切り刻め!」
「一閃!」
「クゴアッ」
ブラッド・リッチは手に大鎌を握りしめ、俺の一閃を柄の部分で弾き、そのまま首を切り落とすラインでブラッド・リッチが一閃をーー。
「でぇい!!」
「うぉ!?」
視界がガクンとズレる。スライディングされたようだ。そのままギルに掴まれ、その場から退避する。
「あ、ありがとう!」
「っし、《纏》!!」
ギルが炎を身体に纏い、飛び上がった。
「いくぜ!擬似メテオレイン!!」
ギルのレインアローが炎を纏い、フロア全域に放たれる。
「ってどんだけ撃つ気だよ!」
「無限に!!」
本当に雨のように矢が降り注ぐ。ブラッド・リッチ達はそれぞれ防御に入るが、降ってくる矢を風で弾きながらシュカがブラッド・リッチ達の首を落として行く。途中で気付いた……ええい面倒だブラッドBは当然防御に入ろうとするが、ギルの擬似メテオレインの餌食にあう。
矢人間みたいになってる。燃えてるからややホラーなんだが。
「ゴアァッ!!」
ブラッドCは大鎌を振り回し、矢を防ぎながらも地を蹴り、俺とギルに急接近する。俺はそれを辛うじて一閃で受け止め、その後ろをシュカが双剣で切り裂く。
「ゴッ!?」
一度、ブラッド・リッチ三体はその場に倒れた。そう。あくまで一度だ。
「あれ?あれれー?」
ライフバーが完全に尽きたはずのブラッド・リッチ達は完全回復して、再び立ち上がった。
「ざっけんなよ……」
「主。これらは分体なので本体がやられない限り、死ぬことはないのかと。その代わり私達でも辛うじて対応できるレベルになっているのだと思います」
「マジかよ……!だけどとりあえず即死は免れそうだな」
しかしゃアリスが勝たないといけないのか。
負けることは……無いだろうけど、心配だ。
「じゃあどうしようかね」
「アリスが勝つまで、戦うしかないのでは……?」
「辛くね?っと来るぞ!」
「ゴアァッ!!」
避けーー。
真っ白な世界。そこに俺はいた。
「ってここ……」
「そうだね。ここは私の場所」
「レドウ・ブラッド……!いや、どうなってんだ!?俺はさっきまでブラッド・リッチと戦っていたはずじゃ」
「そうだ。その時を少々止めさせてもらった」
「少々って、んな滅茶苦茶な」
時を止めるって相当ヤバくね?
「正確に言えば、君の魂の時が止まっているだけだがな」
「何が違うんだ?」
「まぁ実際大した差はないから、気にしなくて良い。さて。ブラッド・リッチとついに戦闘し始めたようだが、君は私の魔法をほんとに使わないね」
「……いや、だってこえーじゃん」
「ふふ。それはそうか。だがちゃんとコントロール出来れば消費する魂は少なくなる。それに君は私と似た魂の質をしている。きっと素質もあるよ」
「そんなもんか?」
「一度ここで使ってみたまえ」
「ええー。相手もいねぇのにか?」
「ここなら使った魂を還元することが出来るんだ」
「……それなら」
「君は無詠唱のスキルがあるようだからな。適当に使ってみると良い」
「ほんと適当だな!?普通この部屋を何時間、何日間と使って教えるもんじゃね普通!」
「嫌だよ面倒な」
「ちょ、この野郎こっちこい。殴ってやるから」
「はいはい。茶番は良いから早くやってみなさい」
「あいよ」
レドウに言われて前へ手を突き出し、叫んだ。
「スピリットゴースト!!」
すると何かが少し無くなったような感覚があり、その代わりに目の前に真っ白な球があった。
「それは自分の魂の一部をゴースト化して、使役する魔法だ。それは物理攻撃が通じない上に、魔法耐性もそれなりにある。ただ属性が纏われている武器による攻撃に弱く、基本一撃だから気を付けなさい」
「で。どうやって動かすんだ?」
出現したは良いが、全く動かない。
動かし方もわからない。
「それは発動した時、目的が無かったからね。では私が相手になろう。我が魂よ。我を守る形となりてその姿を示せ!スピリットアーマー」
レドウが唱えると最初会った時のような銀色の綺麗な騎士装備になった。
「私の魂はブラッド・リッチ、私の悪い魂が抜けたことでこのような綺麗なた「いや良いから」」
俺はレドウが語り出しそうだったのでそれを遮り、今レドウが使った魔法を使用する。
「スピリットアーマー!!」
また何かが抜けたような感覚を味わい、目をつむる。そして、何かが乗った気がしたので目を開けると、レドウと同じようで、少し違う、白い騎士装備が身体に装着されていた。
「驚いたな……」
「俺の方が心が綺麗なのか?いや、でもそこまで綺麗ではない気が……」
「さて。準備はできたようだし。来なさい。全力で相手になろう」
「行くぞ!!」
五分経過……。
負けました。
「君……弱いにも程が……」
「うっせぇ!もっかいだ!」
「そうこなくちゃね」
「いっけぇ!!」
レドウに対して俺のゴーストを勢いよく飛ばす。速度は一閃よりもあるが、威力はわからない。さっきからギリギリで全て避けられ、俺の集中力が切れるだけでおわっている。
「ふはははははははは!」
前後上下左右斜め全ての方向からレドウを襲われるが全てを避けられ、時に俺の目の前まで移動してきて、デコピンをかましていく。ムカつく。
「そもそも男のお前が俺にデコピンしても気持ちが悪りぃだけなんだよおおおおおおおお!」
「ふははははははは!何を気にしているかわからないが、ムキになっても仕方がないぞ少年!」
鎧装備している癖に、異常な速度で動き続けるレドウ。コイツレベルいくつだよ、ほんとおかしいよコイツ。
「さて。そろそろ私も使おうとしようか。我が魂と繋がりし魂を、ここに集め、命ずる。我が意志の元に砕け。スピリットゴースト!」
レドウが手を前に向けて、俺と同じくゴーストを作り出す。
「いけ!」
「負けるかぁあああ!」
両者のゴーストが衝突し、光を放ちながら弾けた。
「眩し!」
その光の中から抜け出し、レドウのスピリットゴーストが目の前にーー!
「べふっ!」
ぶっ飛ばされた!
なんか心なしかコイツのがゴツいし!
「魂の強度が違うのだよ。また、これはまだ私達個人の魂しか存在しないが、外でならば集めることも可能だ」
「へーぇ」
「そろそろ、大丈夫かな?」
「まだだ。あんたに俺が勝ったら行く!」
「君ではまだ私には勝てないよ」
「こんにゃろう」
「正直面倒だからもう行ってくれ」
「さっきから思ってたけどあんたすげぇ」
ーー自分勝手だな。
宙に浮く感覚、いや、横に跳んでいる、あ、そうかブラッド・リッチが来て避けた瞬間ジャストなのか。
「っへーい!」
「主?!」
俺が意味無くへーいとか言った為に、シュカがギョッとしていた。
「とりあえず早速使うか」
「主!危ない!」
ブラッド・リッチCが横から俺に対して大鎌を振り下ろすーー。
「スピリットゴースト!!」
そして、俺のゴーストによってその攻撃は阻まれた。
「さぁ、第二ラウンドと行こうじゃねぇか!!」
カズマ様が洞窟から脱出してどれくらい経ったのでしょうか。よくわからないけれど、ブラッド・リッチの体力も私の体力も徐々に減ってきている。更にブラッド・リッチは分身を行い、体力を減らしているので、その減りは早い。それでも私と同じくらいではあるが。
現在、ブラッド・リッチの数は二体。三体はカズマ様を追いに行ってしまった。本当は止めたかったのですが……エニグマの鎧に邪魔されてしまい、今に至るのですが、これは本当にどうすればいいのでしょうか。
そう。無くなって行く体力よりも遥かに重要なこと。
「何で装備を溶かすんですか貴方は!!」
「趣味だ。クククク……」
フィルは死龍の放つブレスを闇の魔法で吸収し、威力を軽減している。確かに直撃されると私は辛いのですが、これはこれでかなり辛い。布の部分だけを溶かしていくのがかなり厄介なのだ。これさえなければ優勢を保てる気がする。
「もう!神技天刑!」
バチバチバチと、大きな雷がブラッド・リッチと分体を巻き込み爆発した。
「ひゃあー。すっごいねぇこの威力!紅蓮龍剣!」
「俺も負けてられないっすね!天衝紅蓮撃!」
「水よ!我に仇成す者を貫きたまえ!ウォーターランス!」
「ーーーー!ーーーーーーーー!」
皆も一斉に技をそこに放った。
ナタリアさん以外炎系に偏っているのは何故なのでしょうか。
ブラッド・リッチの体力はまだ半分。
どうくるのか。
「ッ!」
ヒュンッと鋭い物が伸びてきたので、ギリギリで避けた。しかし、それで終わるわけでも無く幾つも伸びてくる。
「ヴァニシングボルト!!」
それを全て破壊し、距離をとる。その様を見ていた周りの方も離れていく。
「闇よ貫け!シャドウエッジ!!」
また今度は後ろから闇の刃が飛ばされてくる。それはしゃがんで避け、そのまま煙の中から飛び出したブラッド・リッチの頭に刺さり、霧散する。
「さっきから貴方は私を殺す気ですか!?」
フィルは私の怒鳴り声も無視して魔法の詠唱を始める。フィルを中心に闇の魔法陣が形成されていく。
「数多漂う死した魂よ!その絶望を糧に我の力、闇の精との契約において彼者を虚無の闇へ葬ることを命ずる!ノワールディストラクション!!」
フィルが詠唱を終え、魔法を発動させると、魔法陣が黒い光を放った。そしてブラッド・リッチを中心に巨大な闇が地面に広がり、更にそこから禍々しい闇を纏った腕が沢山伸びてくる。ブラッド・リッチはその腕に掴まれ、ズルズルと引き込まれていく。
「ゴァアアアッゴアァッ」
もがき、抜けようとするが、それは状況を悪化させるだけで、更にその身体を闇に沈めて行く。
「ククク……これから逃げ出すことは不可能だ。お前がゴーストならば特にな」
「こんな魔法使えたなら、何故私達に使わなかったのですか?」
「気分」
「はい?」
「気分だよ。んだよ死にてぇか?」
「い、いえ」
「終わりだな」
フィルが呟くと同時、完全に闇に沈み、その闇も対象を失ったことでまるで何も無かったかのように消えていた。
「早くお前の主の所に行ってやれ」
「え、あ、はい!」
「アリスちゃん!」
「はい?」
「乗ってくかい!?」
「お願いします!」
「じゃあさっさとここ出るよ!」
「はい!」
「俺達も乗るっすからね!」
皆して走り出す中。横目でフィルを見ると、最初のような醜悪な笑みは浮かべておらず、ただ楽しむように口の端を上げているだけだった。
「ま、頑張れや」
扉を開けた時、フィルがそう呟いたのを私は聞いた。
さぁついに新技を披露できるカズマさん!
次回、ついにカズマさん活躍……。
するかどうかは気分次第!(笑)




