よし。また面倒なことになったぜ!
週別ユニークユーザーが700越してて
凄いびっくりしてました……
う、嬉しいです……!!
もっと頑張っていきたいです!
「あーやっと街が見えたな」
「これで、やっと帰れる……!」
「ほんとに皆さんありがとうございます!」
「ふふ。良かったですね」
「アリスの笑顔、マジ天使だわー」
街からあと一キロくらいのところに俺達はいる。
最終的に助けた人数は十三人。あれから九人も助けたのだが、最早そんなことはどうでもよくて。
「腹、減ったなぁあああ……」
「確かに……流石に辛いですね」
「森の魔物がトレントばかりで食べられる物もなかったしな」
ギルが音の良く鳴る腹を押さえて言うが、お前ら捕食してたじゃねぇか。まだ腹減ってんのかよ……。
「いや、今度からは俺達がいない時に捕食してくれ。マジで」
「あれは確かにショッキング過ぎですよね」
「さて。周囲に敵はいないな?」
「そうですね。何故そんな確認を今?」
「いやGMがなんかくれるって言ってたろ?今見てみようかなって」
「あぁーそういえばそんなこと言ってましたねー」
どこかヘレナの声が棒読みなんだが……なんか嫌がられてる?
やっぱ、グリムリーパーの奴らを殺す命令をアリスにしたからかな……。
リアルじゃ、もう人殺しになるか。
「と、とりあえず見てみようぜ。アリスもおいで」
「?」
アイテムボックスを開き、GMからの贈り物を開いた。
・シュカの双剣
・ギルの狩弓
・セイルの大剣
・召喚の指輪
・【称号】竜と共に生きる者
おおう?装備ばっかだな。
双剣とかはまぁわかるとして。召喚の指輪ってな何だ?
鑑定するか。
召喚の指輪
好きな時にシュカ、ギル、セイルの三人を呼び出せる。やべぇときでもすぐ呼べるから便利だな!
「なるほど。しかしまぁ称号までゲットすることになるとは」
「凄いですよカズマさん!」
ヘレナが今度は何故かはしゃいだ感じに言った。
「なんで?」
「だって称号なんて滅多に手に入れられないんですよ!?デスゲームになる前からの情報だと、イベントでトップの成績を残すか、GMに認められた人間しか取得出来ないんです!」
「あ、えぇ〜そんな凄いんだ」
「しかも称号は取得するだけでステータスが上昇したり、技が使えるようになるんです。何か増えていたりしませんか!?」
「ん〜……」
ヘレナが期待で目をキラキラさせながら見て来るが……。
「なくね?ちょっと鑑定するわ」
【称号】竜と共に生きる者
一緒にいる時シュカ達のステータスが上がるぜ!……ぜ!
「なんで二回言った!?」
「はい!?」
とまぁ色々確認したところで二層の街の、ヘントリアに着こうとしていた。時、一人の青年がかなりの速度でこちらへ向かってきた。
「エース!ジャック!大丈夫か!?」
「トランか!?大丈夫だ!この人達が助けてくれた!あのGMの放送の言ってた人だよ!」
「な、なんだと!?」
「他の人達は!?」
「それぞれのギルドに帰ってったよ」
エースとジャックはトランという青年の元へかけて行き……また余計なことを……。
「お前ら……他言すんなってさっきから言ってんだろ!!」
「ひいっ……すんません」
「おい、あんた」
「ん?」
トランが怪訝な目をしながら、声を掛けてきた。無愛想だな。もっとフレンドリーに出来ないのかね。
「あんたが強いなら、手を貸してくれないか?」
「いきなりかよ。それより先に言うことあんじゃねぇのかよ。アリスに」
トランはハッと気付くと、アリスの方に向き直し、
「俺の仲間を助けてくれてありがとうございます。初対面なのに失礼ですが、一つ、頼み事を聞いては貰えないでしょうか」
「おいお前!俺とアリスとでマジで態度違うじゃねぇか!ぶん殴るぞ!?」
「まぁまぁ。カズマ様。ここは大人しくして下さい。トラン君……で良いんですよね。頼み事って何をすれば良いんですか?」
「はい。実はーー」
「はい。ってーな訳で!」
「不思議の国のアリス」というギルドに来ている。
「結局なんだかんだ言って、頼み事、聞いちゃうんですもんね」
「いや、別になぁ、とりあえず命掛けじゃないし……。それに、今回はアリスがやりたいってことだから」
まぁアリスって単語が入るギルドがやられんのがなんか嫌だったってのもあるんだが。
「シロ!ちょっと出て来い!ネコルとクインスもだ!」
トランが呼び掛けると嫌そうな顔をしている者奴らと、それを見て苦笑いになっているやつそれぞれが出てきた。
「なんだよって何この人達?」
「エース!ジャック!無事だったんだね!?」
「おう!この……カズマさんとアリスさんが助けてくれたんだ!」
「「「アリス!?」」」
おおう……青年達が一斉にアリスを見た。
「はい。アリスを見るなら1G。話すなら10Gですよー」
「カズマ様!」
「へぶっ」
ぺしんっと頭を叩かれる。
「この子達が困っちゃうじゃないですか。さて。お話は聞きました。ギルド同士の試合らしいですね。私はその助っ人に入れば良いんですよね」
「え、あぁ。でも、別にお礼とか用意できないですよ!?」
「いえ。お礼はいりません。先にその話はしました。お礼はいらないですから、カズマ様とヘレナさんをギルドにいれてくれませんか?」
「はい!全然大丈夫ですよ!……ってアリスさんは入ってくれないんですか?」
シロという少年は、嬉々として喜んでいたのに、いきなり不安気な表情になり、アリスに問う。
「トラン君には説明したのですが、私はカズマさんの妖精なんです」
「へっ?」
もちろん、シロだけではなく、ネコルとクインスも、驚いたような顔をしている。先に話したトランは「普通そういう反応するよな……」と、呟いていた。
「とにかく。私はカズマ様さえ入れば、必然的に私もギルドの皆さんの仲間になるんです。あとこちらの」
「シュカだ」
「ギルだ」
「セイルです」
アリスが説明しようとすると、それぞれ自分の名前を言い、礼だけをして俺の背後に下がった。
「彼らもカズマ様の仲間……ワイバーンなのです」
「うぇ?ワイバーン!?マジかよ……ほんとにいたのか、ワイバーンを助けた奴……でもこの層じゃ見てないな。三層の人ですか?」
「いーや。一層」
「一層でワイバーンを三体!?」
またもシロが驚く。表情豊かな奴だなー。でもま、演技がかってないし、純粋に驚いてるんだろうな。どうも周りに純粋なやつばっか来るな……。でもアリスは純粋なままで!
「まぁアリスが全部やったことだけで、俺はなんもしてねぇけどな」
「……一体アリスさんはどれだけ強いんですか?」
「んー。俺の十倍とちょっとくらいかなー」
「じゅっ……!?」
「あ、でも全部が全部十倍じゃねぇからな?」
「そ、そうですよね」
「十二倍とかあるし」
「はぁ?!」
アリス
Lv22
種族ヴァルキリー
HP9200()
MANA610()
STR620()
DEF560()
INT320()
DEX600()
VIT550 ()
スキル 自己再生 魔法バリア ダメージ軽減中 MPドレイン 無詠唱
「いやぁアリスもうこれやっぱチートじゃね?」
と言いながら表示設定をオープンにして、シロ達に見せるとーー。
「「「ええええええええ!?」」」
何故かトランまで叫んだ。割と今まで冷静にしていたが、これはやはり初見じゃ、そういうリアクションになるのだろう。そしてアリスだが、何故か最近成長する時、ステータスに足される数値が増えたり減ったりしている。
「これ、多分四層のレイドボスよりもHP多いよ!?」
「てか、全ステータスに僕ら全員足しても足りないってどういうこと!?」
「「アリスさんマジですげぇ!」」
エースとテンまで驚き、称賛していた……。
「んじゃ。ギルド戦の内容を聞こうか」
「えと、勝ち抜き式のーー」
「よし、一回戦から出て、全員潰すぞ。出来るな?シュカ、ギル、セイル」
「「「はっ」」」
「あれぇ……」
「そうなれば大変ありがたいのですが、ほんとに良いんですか?」
「ん?なんで?」
シロやクインス達は苦笑いし、そのまま悔しそうな顔をして話す。
「僕達初めからずっといるんですけど、その時からずっと弱小ギルドって呼ばれてて、非難とかが絶えないんです。このギルドの場所だけ寄越してどっかに行けとかも言われますし……」
「……ったく。今更決めた事変える事なんてしねぇさ。んなことしたら、それはそれでアリスに嫌われちまうし。それによ?」
「?」
「そんな悔しそうな顔してる奴見てほっとくほど人間腐ってねぇよ!」
と、俺は近年稀に見るドヤ顔で言ってやった。
「ありがとうございます!」
シロは心底ホッとしたようで、この日初めて笑顔になった。
と後でトランに聞いた。
これで終わると思ったか野郎共!まだまだだ!
「お前ら!レベ上げ行くぞ!」
「はい!?」
ギルド戦は明日ではなく、戦力集めも兼ねて一週間の時間をもらったそうなので、その間全力でレベ上げをしようと考えたわけだ。
「あの……カズマさん戦ってくれるんですよね?」
「あぁ。戦うさ。でも俺やアリスだけで相手を殲滅したとして、このギルドが勝ったわけではない!むしろ、あのギルドに超絶美人の最強プレイヤーが入ったぞーみたいな感じになるだけで、恐らくお前らの風評は消えないだろう。だから、その風評を打ち消すためにもレベ上げして、相手を見返してやろうぜ!」
「は、はい!」
「で、でも僕は鍛冶屋だし……」
「んなもん関係ない!ネコルもレベル上げられたらもっと鍛冶の幅広がるだろうが!それに皆がレベ上げに出ている中ネコルだけ残る気か!?」
「うぅ……」
「嫌ならいくぞ!大丈夫だ。ちゃんと職業見てPT編成すっから!」
ネコルはうぅんと散々迷ったが、アリスの「大丈夫ですよ、一緒にいきましょう?」の一言で行くことになった。
「あ、でも明日からな。今日は疲れたし」
「「「ええ〜」」」
いいじゃん別にー。
さて。肝心のPTだが、ここで一回ギルメンの(まだ入ってねぇけど)職業とかを整理しよう。
まず、ギルドマスターのシロ。職業は剣士。種族は獣族。見た目は茶髪のごく普通の少年なのだが二本の耳がぴょーんと伸びている。兎の耳だ。ショタコンがこの場にいれば反応したんじゃないか?
次はギルド秘書クインス。まぁ秘書とは名ばかりだが。職業は魔法使い。ただヘレナとは違い、攻撃方面に力を入れている。
ちなみにこのゲームの魔法使いは他のゲームで言うヒーラーやメイジなどの魔法が全て凝縮されている。だが特化できるのは攻撃か防御かのどっちかだし、両方を取ると、かなり中途半端になってしまうらしい。
余談はここまでにして。次。
先程も話していたが、鍛冶屋のネコル。ステータスを見させてもらったが、戦闘力は皆無に近い。種族は獣族。名前を見て気付く者もいるだろうが猫耳を生やしている。……兎といい猫といい、女の子ならなぁ……。
脱線したな。さっきから脱線しまくってんな俺。まぁいい。
次はトランだ。職業は暗殺者、種族は人間。ステータスはSTRとDEX特化型STRは220、DEXは250と大変高い。DEXに関してはシュカをも超える。が、DEFが極端に低いため、上の層に行くほど動けなくなったそうだ。
まぁこの場合は防御力の高い装備を揃えてやれば問題ないだろう。
次にエースだ。エースはトランよりレベルは低いがバランスの良い能力値を保っている。助けた時からも積極的に戦っていたし、比較的好戦的で、ってか前向きなのだ。俺達が来た時は、味方の一人がやられそうになって少しパニクっていたが。
そんなエースの職業はシロと同じく剣士。だが本人曰くシロよりは強いらしい。それに種族が竜人なので、必然的に、他のやつよりステータスは高い。
そのエースと一緒に助けたのはジャック。お調子者の格闘家。意外、ほんとに意外と強かった。反射神経が高く、攻撃をほとんど食らっていなかった。
トレントに負けそうになっていたのは初心者故のステータスの低さのせいだ。この一週間でレベ上げして、装備を揃えてやれればそれなりに強くなれるだろう。
「さて。次はパーティ編成……四つくらいに分けたいけど……シュカとかわけられるんかね……」
一応FSOヘルプのような物があるので、それを開く。ただその実態は。
『いかがしました?カズマさん』
「サリアさんお久ー」
運が良ければサリアさんが質問内容を答えてくれるという、素晴らしい機能のついたヘルプなのだ!
でも毎回サリアさん出てくれるんけど暇なのかね。
ちなみに。サリアさんが俺を様付けで呼んでいないのはヘルプをしまくって話す事が多くなったから、様じゃなくてせめて、せめてさん付けにしてください!って言ったため、さん付けになった。
『変なこと考えてません?』
「いや、そんなことはねぇよ?」
『そうですか』
「でさ、パーティを四つくらいにわけたいんだけど、アリスやシュカ達をそれぞれ別のパーティにいれてやることって出来ますか?」
『ええ。出来ますよ。ただ……アリスさんとは一緒にいて上げてくださいね?』
「そんなのは当たり前だよ」
『それを聞いて一安心しました。用件は以上ですか?』
「はい!毎度毎度ありがとうございます!」
『いえいえ。これも仕事ですから』
「そですか……」
『ただ、こんな気軽に話せるのはカズマさんだけですよ?』
「はぅ!」
『ではまた今度、話しましょう』
ヘルプは切れた。さぁさて。この胸のときめき、どうしてくれようか。
「よし、この嬉しいテンション保ったままさっさと決めて、アリス達と飯食いにいこっと」
俺はギルドホームに用意された俺専用の一室で一人PT編成の組み合わせを考えるのであった。




