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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ(改訂版)  作者: sky-high
彼女が出来た
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あの店でバイトしてたのかよ?

波多野といつものように駅で待ち合わせて、電車に乗り込んだ


いつもならセーラーズやパーソンズのシャツを着ていた波多野だが、この日は白いブラウスにノースリーブのインナー、スキニーなジーンズにパンプス、身体の線を強調するかのようなファッションだった


顔は薄くメイクをして、髪をポニーテールっぽく後ろでまとめていた


中学の頃は、クラスで4番目か5番目くらいの可愛い子という感じだったが、高校に入り、大人びた雰囲気をも醸し出していた


「小野っち、腕真っ赤だね!もうヒリヒリしないの?」


まだ背中がヒリヒリと痛い


まぁせっかくのお誘いだから多少の痛みはガマンだ


「やっぱ色白のヤツが日焼けなんてするもんじゃないよな。真っ赤になって痛いだけだよ」


僕はこのくそ暑いのに長袖のシャツを着ていた


これ以上日焼けしたくないからだ


「顔も真っ赤だよね?ヒリヒリしない?」


心配そうに顔を覗きこむ

確かに鏡で見ると酔っぱらいのように赤い


「渋谷ってどこら辺に行くの?」


「えぇ~、渋谷っていったら渋谷界隈じゃん。何か行きたくなったから小野っち誘ってみたの。行きたくないの?」


「んー、いや渋谷って前に一度行ったきりだったからよく知らないんだよね」


「いいよ別に。特にここに行こうっていう場所はないから」


「それよかさ…」


「ん?なぁに?」


「帰りまた寝過ごしたらマヌケだよな」


「アッハハハハハ、ホントだよね!いつも寝過ごしてるよねアタシ達(笑)」


そう、帰りは必ずお互い寝てしまい、乗り換えの駅を寝過ごしてしまうのだ


「ねぇ小野っち…」


波多野は急に真面目な顔をして小声で話し出した


「小野っちって何の関心もなく冷めてる人だと思ってた。でもこの前の小野っちを見て、何か小野っちっていいなぁって思ったの」


この前か…


まさか校舎見て泣くなんて思いもよらなかったからな


「何だかんだ言って小野っちもあの中学が好きだったんだなぁって思って…」


「はぁ…」


だからその話は出すなよ!恥ずかしいんだってこっちは!



「ところで」


僕は恥ずかしいので話を切り替えた


「バイトって何のバイトしてたの?」


「あぁ、あれね。知り合いのオバサンが喫茶店やっててそこのお手伝いしてたの。小野っちも来たことあるんだよ」


「えっ、オレが?」


「そう、卒業してすぐに優子と一緒に来たお店がそうなの」


にゃんですと!


「てことはあの中に波多野いたのか?」


「うん…実は」


へっ?てことは波多野に杉下と話した事が筒抜けだったって?


「えっ、じゃあ何?杉下はあの店で波多野がバイトしてたの知ってたのか?」


「うん、だから優子もあまり会話出来なかったって言ってたよ」


…なんて事だ


筒抜けかよっ!


「でもアタシ、あそこは中3の一学期から手伝いしてたんだ」


「そんな前からバイトしてたのかよ?」


「うん、まあね」


「てことは何人かは店を手伝ってた事を知っていたのか?」


「クラスの女子は何人かは知ってたかな…」


はぁそういう事だったのか



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