表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/93

noisy morning

短いです

 いつも通りのキャラクター名称の一覧表示と、05:55と記された時間が認識でき、ああ、仕事行かなきゃ…という認識とともに、右端のキャラクター名に意識をする。

 そうして、クリアになった視界には、いつも通りの部屋の天井が映し出されて起き上がると、



「おはようございます。アーネスト様」

「え?あ、おはよう」



 不意打ちかの様に聞こえてきた声に、条件反射のごとくに返答をしたあとに、周囲へと視線を向けて確認してみると寝具の傍で誇らしげに座っているヒョウさんがいて‥‥‥って、あれ?あのポンコツS(シー)が見当たらない。


 アイツの事だから、朝から騒がしく行動をしてくるはずだろうと思われるのだが、見渡した限りその存在が不在であるために、その様な雰囲気が起きそうにもないのは喜ばしいのだが、行動理念が理念の為に危なっかしいために、いなければいないで"何をしているのか"という不安要素の要因になってしまう。



「ヒョウさん、アイツはどこいった?」

「アイツ‥‥‥?もしかして、シー殿ですか?」

「もしかしなくても、そう、ソイツ」

「シー殿には、"お使い"に行ってもらっています」

「"お使い"?」

「はい」



 朝方ともいえる時間帯から"お使い"。

 いったい何があるのだろうか?と疑問に思いつつも、とりあえずは起き上がり、身体の駆動部分となる場所の動作確認をしていた時、06:00という表示とともに"リンゴーン"という遠くで鳴り響く鐘の音と共に、



「あ‥‥‥あぁ‥‥あぁぁぁ‥」



 と、悲観するような聞きなれたその声が聞こえた方へと視線を向けてみると、そこには、まるでスローモーションかの様にドサリという音を出しながら、しなだれるままに膝をついては四つん這いになっていくポンコツS(シー)がいたりしたが、そんな姿をさらしたポンコツS(シー)はというと、



「シーの、シーの大事な大事な安息時間がぁぁぁ成分補給がぁぁぁぁ」



 つぶやき以上の音量とともに、握ったこぶしを振り上げては、二度三度と地面に叩きつけていたりしていた。

 その姿は、誰が見ても悔しさ的な雰囲気を出しながらなのだろうが、こちらとしては、"お前は何を言っているんだ?"という心境にしかならない。一体全体、何を企んでいたんだ?コイツは‥‥‥



「というか、朝からやかましい」

「はっ!そ、そうだ!お、お姐様、に、二度寝などいかがですか?いますぐ、可及的すみやかにご就寝されたあかつきには、シーがしっかりとねっちりとやさしく起こさせていただきますからぁ!」

「いや、二度寝しないから」

「そこを何とか、なにとぞ!なにとぞぉ!」

「だからしないって、それにだ、仕事にも行かなきゃならんだろう」



 途中からガバッとでもいうぐらいに起き上がっては、膝歩きでこちらに懇願するかの勢いでしがみ付いて訴えてきたが、いつものごとく物理障壁を利用して遮ってみては、ハブゥというぶちかましをしてくるジャンクS(シー)に対して却下しておく。


 なにせ、泣き叫んで(?)訴えてきている理由が、何となく‥‥いや、はっきりと推測ができる。


 どうせ抱き着いてきたりとか、抱き着いてきたりとかしたいんだろうし。


 それよりも"ねっちりとやさしく"ってなんだよ、"ねっちりとやさしく"って。

 そこの表現部分に"ねっちり"という言葉が付くのが分らないのだが・・・それ起こすのに必要な要素なのかと。



「シー殿?」

「は、ハヒッ?ヒョ・・・ヒョウサン?」

「もう一度、あちらで"オハナシ(・・・・)"をしましょうか?」

「エッ?アェ?ダ、ダイジョウブデス、ダイジョウブデス」



 そんな"ねっちり"という言葉に疑問を浮かべながらあほの子S(シー)の言動を、いろいろな障壁で受け止め・・・いや、受け流していたら、ヒョウさんの一言に対して、うわずった声で壊れた機械の様におとなしくなったジャンクS(シー)だったりするのだが‥‥‥



 ヒョウさん、あなた一体全体どういった"オハナシ(・・・・)"をされたんですか‥‥‥?



閑話のオチともいう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ