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俺の世界は空想世界  作者: シキタ
39/39

第39話 VSガラハッド

戦闘シーンです!

サラは不幸な女性だった。

サラの母は下半身が蛇のナーガと呼ばれる亜人だった。だがそんな容姿の母なんて気にせず性格にベタ惚れしたのはサラの父親だった。


両親の父母は種族が違えど盛大に祝い幸せな人生を送っていたと思う。そんなある時サラが生まれた。だがその姿はナーガでも人間でも無い中途半端な姿。


だんだん自分と両親、その種族と違う姿にサラは居心地が悪くなって居た。


それに耐えきれず村を出て一人で旅をした。それが間違いだったのかもしれない。


鱗を持つ奇妙な女性。


街を歩いていると薄気味悪い物を見る様な目で彼女を見た。新種の魔族と間違われ石を投げられたこともあった。

そんな容姿が彼女を孤独にした。彼女はそのうち誰も信じることが出来無くなっていった。


そんなサラが唯一信じた物は自身の力だった。力は絶対にサラを裏切ったりしなかった。あんな目を向けられることは無くなると。


そんなサラを平等に見てくれた人が現れた。彼は有名なガラハッドに宣戦布告して居た。


最初は興味本意で話掛けてみようと思った。近づくと彼は魔水晶の事で驚いでいた、その時話しかけた。すると彼はこれまで通りの人の様に鱗を見た。また気持ち悪いと言われるのかと身構えていると彼はそんなこと無いとヒンヤリして気持ち良いと笑顔で言ってくれた。嬉しかった。一言お礼を言おうとした時に彼が呼ばれ、サラは一言声をかけた。


頑張れと。



★★★★★★★★★★★★★★


蓮二は今ガラハッドとステージで向き合っていた。


「さっきの借りたっぷりと返させて貰うからな!」


「分かった分かった。これ以上俺の円卓騎士像を壊す言動するの辞めてくれ」


「っ!このガキ!」


髭づらを歪ませ自身の勝利を確信している。蓮二はそんな彼を手をしっしっと振り軽くあしらいながらシャルとピュートーンの姿を探す。すると蓮二のガラハッドの後方の客席で手を振っているのが見えた。


手を振り返そうとするがそこへ審判の声が掛かった。


「両者とも準備はよろしいですか?」


「ああ」


「いつでも構わん」


ガラハッドは腰の剣を抜きニヤリと笑う。

蓮二は肩の力を抜き【万物接続者】(オールリンカー)を発動する。相手がどんな手を使って来るか不明なのでまずは様子を見る様にする。


「始め!!」


審判の声がした瞬間ガラハッドは足を蹴り一気に間合いを詰めて来る。


「終わりだ!!ガキ!!」


ガラハッドは横薙ぎに一気に剣を振る。その姿は円卓の騎士にふさわしい一撃だ。言動は噛ませ臭はプンプンしているが。


「『干脚』!!」


空気を蹴り凄まじいスピードで避ける。逃げた瞬間に空気の弾を発射し牽制するのも忘れない。


「ッ!こんな小細工無駄だ!!」


まるで見えているかの様に剣で弾き、さらに蓮二との距離を詰める。


(こいつの能力がまだ分からない以上下手に近づくのは得策ではない)


だったら、と蓮二は『黒拳』を発動、腕を炭素で硬め黒く染める。


「!!それがお前の能力か!!黒く固そうだが…」


ガラハッドは蓮二が格下だと油断したのか隙だらけの上段切りの構えを取る。その一瞬をつきガラハッドとの距離20mを一歩で近づき懐に入る。


「ッ!!」


「くらえッ!!」


『黒拳』のまま正拳突きを放つ、一見普通の威力の増した拳だと思いきや当たる瞬間爆発にも似た音が炸裂した。


爆発音と同時に後方の壁に激突するガラハッド。


「がっッはッ!?」


「とっ、うるせぇなこの技」


先ほどの爆発音少なからず蓮二にも影響を及ぼしていた。そこへ流石と言って良いのかまだ立ち上がる力が残っていたガラハッドがフラフラになりながらも立ち上がった。


「やっ、やるではないか。油断した。さっきの技はなんだ?」


「トンネル内微気圧波ってやつなんだが、お前やこの世界の奴じゃわかんねぇか」


トンネル内微気圧波とは、新幹線などでトンネルに入り出る瞬間に爆発にも似た音が鳴ることがあるだろう。あの現象である。


トンネル内の逃げ場を失った空気が前方で圧縮され出口で一気に吹き出し爆発する。


その現象を蓮二は空気を操作し擬似的なトンネルを創りそこに『黒拳』を放ち発生させた。


「まぁ黒拳の派生技『黒拳 圧波』とでも名付けるかな」


「び、きあつ?まっまぁいい!!お前の能力は火力が凄いことが分かった。だが私の能力は火力が凄くても防ぎきれまい!」


どうやらガラハッドも能力をお披露目してくれるらしい。剣を横に構えた。


「私がなぜ千撃と呼ばれるのか、特と見よ!」


剣を蓮二に向けて放つとそこから光輝く斬撃が放たれた。


「ちょっ!!それがお前の能力かよ!」


正直ありきたりなファンタジー能力でがっかりした感は否めない。

その間もどんどん斬撃が飛んでくる。


「危ねっ!くそッ!『触神拳』!!」


蓮二は範囲に入った斬撃を次々そらす。


「フハハハハッ!!まだだ!!こっちが俺の能力だ!【斬撃命令】(スラッシュコマンド)!!『全体止まれ』」


「はっ?」


先ほどまで突き進んでいた斬撃がピタリと止まった。斬撃の数およそ千はあるがそれが一度に止まる姿は圧巻の一言だ。


「さぁ!これが私が千撃と呼ばれる由縁だ!!」


「なるほどね、千の斬撃かなかなか面白い能力だな」


勝ち誇る様に言うガラハッドにどうと言う事は無い様に冷静に返す。


「ッ!口の減らないガキだ!泣いて謝るなら今のうちだぞ?」


「そうかもな、髭男爵様」


蓮二はニヤリと馬鹿にする。蓮二の言葉にガラハッドは顔を真っ赤にさせると能力を使う。


「ならもう死ね!『全体相手を切り刻め』!!」


時が動き出したかの様に蓮二に向かって360度全ての方向から斬撃が殺到する。


「もし、別の次元自体に干渉できたらどうなると思う?」


「はっ?」


斬撃が殺到する僅かな時間、蓮二が独り言の様に呟いた。だがその内容はガラハッドには意味が分からなかった。


「こうなる」


蓮二が呟いたと同時に蓮二の体に千の斬撃が全て当たり砂埃が発生した。誰もが蓮二の敗北を認めた。


「おい、審判!」


「あっはい!しっ試合終了ぉぉぉ!!」


審判が蓮二の敗北が確定したと声を上げるが客席は一向にガラハッドの歓声などを上げない。審判が不審に思っていると土煙の中から声が聞こえた。


「おいおい、まだ試合終了には早いんじゃないか?」


土煙からゆっくりと歩み寄って来たのは切り刻まれた筈の蓮二。


「なっ!!何ぃぃぃ!?何故だ!!」


「これで終了だ」


自身の能力を確実に当て仕留めた筈の蓮二が生きている事に驚愕する。動きを止めているガラハッドに一瞬で近づきみぞうちに拳を当てる。


「『触震』!!!!」


ガラハッドの体に衝撃が駆け巡りその勢いで壁に激突して倒れた。


「………」


「あの審判?」


呆気にとられている審判に声を掛ける。


「っ!しっ試合終了ぉぉぉぉぉ!!勝者キリシマ=レンジ!!!!」


その言葉で観客は歓声を挙げたのだった。



キリシマ=レンジ、初戦通過

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