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デスゲームで死んだらパラレルロボ世界だったんですが?  作者: 蒼井茜


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舞い落ちる剣

 そんな事件から数日、俺と凜は毎朝リムジンで通学する事になった。

 授業の内容は普通の高校生と同じ、追加で軍法とかそういうのを教わる時間がある。

 あとはシミュレーターや実機を使ったフライトなんかがあるんだが……。


「暇だ」


「でしょうね」


「僕達参加免除されてるからね」


 前回の襲撃に際して俺達三人と凛は最前線で大戦果を挙げたため、今更実機のフライトテストとか、敵を撃墜して回避して防御してのシミュレーターとかいらんだろと免除された。

 もちろん個人的な使用は申請すれば可能だけど、授業じゃ実戦もまだこなしてない童貞共に優先して割り振られている。

 結果として俺達は暇を持て余しているのだった。


「そろそろ操縦桿が懐かしい……鈍ることは無くても恋しくなってきたよ」


「はははっ、機体丸ごと持っていかれただけあって言う事が違うね」


 良平は貴重なデータとして1日機体を預かると言われただけで済んだが、俺の場合旧式でどんだけ戦えるかとか、物理的なダメージはどのくらいかとか色々検証したいという理由で機体も持っていかれた。

 だからこそのリムジンというVIP待遇なんだけどな。

 クリスはほぼワンオフまできた改造機だからデータを取るだけ取ってあとはぽいだった。

 やっぱり全体を把握できる狙撃手のデータは有用だし、インベーダー蹴り殺した時の衝撃やどの程度のダメージで殺せるかみたいな検証は重要という事になった。

 そして機体を用意してやってもいいと言っていた叔父さんだが、軍が待ったをかけたらしい。

 何を企んでいるやら……と思っていた所でだ。

 授業中に空を見上げれば巨大戦艦が飛んできた。

 地球連合軍が擁する最新鋭の主力艦、それも最新型である。


『雨傘幸助、この放送が聞こえているならば訓練場に来られたし』


 スピーカーから大音量で流されたその言葉、そこにいた全員が俺に視線を向けてくる。

 あ、俺Sクラスの5位だった。

 上に4人いる扱いだけど、機体のセットアップの際にジャイロだのを解除した手間が減点に繋がった。

 あと協調性というポイントも減点されてたらしいけど、上位四人のうちクリスが1位で良平が3位だったので、残った二人、特に2位が「なんで俺がこんな順位にいるの!?」と頭を抱えているらしい。

 とりあえず教官に許可を取って通信機を手に取る。


「こちら雨傘幸助、現在フライトテストの授業中につき訓練場にて待機。どうぞ」


『貴君が雨傘か。真田准将から君への贈り物がある。着陸できないため投下ポッドにて送るが訓練生を退避させてもらえるだろうか』


 教官に通信機を渡せばすぐに全員帰投の号令。

 少し時間をおいて、全員が無事戻ったのを確認すると教官が訓練場の中心にあるビーコンを光らせた。


「こちら雨傘、準備完了です。ガイドビーコンを確認してください」


『確認した、3分後に投下するので全員退避を求む』


「了解。全員聞いてたな! 即座に安全区画まで退避! 教官、誘導願います」


「わかった」


 訓練場というだけあってめっちゃ頑丈に作られているここ、いざという時は救護所とか、非常用メンテナンスブロック、避難所などなどに使われることもある。

 いざとなれば防御フィールド展開できるのもあってそれなりに持ちこたえられるようになっているんだよな。

 大型がくれば数分しかもたないだろうけど、それは月が落ちてくるのを心配するようなもんだ。

 とか思いながら退避完了。


「准将からの贈り物か……なんだろうな」


「んー、やっぱり代わりの機体とか?」


「まぁ無難な所ね。それであわよくば唾つけておこうって魂胆でしょう」


 俺の言葉に良平とクリスが同意する。

 ギアも値段はピンキリで、今じゃ自家用車の代わりに使われている第三世代なんかは百万出せば買える。

 安全性とか緊急性考えて結構なお値段でも欲しがる人は欲しがるのだ。

 うちの場合叔父がそれで儲けていたのもあったが、おさがりにと俺が生まれた時にくれたらしい。

 当時はまだ旧世代と言っても数千万くらいする代物だったらしいが、そこそこのメンテナンスだけで十年以上現役で働いてくれているのは頼もしいとしか言いようがない。

 今じゃ第五世代くらいまでなら数百万から一千万くらいで買えるというが、それ以上を求めると青天井らしいからな。


『こちら真田准将旗下、宅配は完了した。繰り返す、宅配は完了した』


 ずしんという地響きの後スピーカーからの音声が聞こえた。


『続けて降下部隊が降りる。出迎えを求むがいかがか』


 いかがもなにも、嫌ですとは言えんだろう。

 教官も苦い顔をしてらっしゃる。

 まぁ授業中ですし……。


「こちら雨傘、教官に代わって了承します。よろしいですね」


「あぁ」


『了解した。授業の邪魔をすること、ここに謝罪する。詳しくは現地に派遣した降下部隊から聞いてくれ。では我らはこれで帰投する』


 そう言い残して巨大戦艦は飛んで行ってしまった。

 ……え? 荷物と降下部隊そのまま置いてけぼりなの?

 というか訓練場に突き刺さった降下ポッドもそのまま?

 誰が片付けるんだよ……。


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― 新着の感想 ―
そりゃあ降下部隊か学校の専門部隊が片付けるんじゃないかな?
舞い降りる剣じゃないんだwww
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