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明日は  作者: 白い花びら
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冬になって

 雪がどんどん積もっていく。

 アシュと一緒に出かけていった騎士達が帰ってきた。

 「みんな、おかえりなさい。」

 「ご苦労さまでした。」

 みんな元気そうだ。ほっとする。


 カモウ国は同じ北に位置しているが冬に雪がたくさん降ることはないそうだ。日本で考えると太平洋側と日本海側みたいな感じなのかな。

 援助はとても喜ばれ感謝された。ほとんどの国民は肉食な騎士達を怖がって家の中から出てこなかったが、窓越しに感謝の言葉をもらったそうだ。

 城のそばに大きな穴を掘り、かんたんな小屋を建て食料庫にしてきた。

 寒さが厳しくなっても凍ってだめになってしまうことはないだろう。


 「随分遠かったのですね。」

 「いや、山10程は1日で越えられた。だが、帰りが大変で。土産をたんまりもらったのでな。」


 どうやらたくさんの羊を連れてくるのに、手間取ったようだ。


 毛を刈るものがいなくなったのでカモウ国では役に立たなくなった羊をもらったそうだ。たくさんつれかえってきた羊は、白いはずの毛がずぶん汚れていてふかふかのはずの羊毛は固そうだった。

 山に放牧していたそうなので、山に放す。

 春まで元気だったら、毛を刈るんだそうだ。

 できるかな。

 毛刈りってしてみたかったんだよね。羊毛でフエルトや毛糸つくって、編み物とかできたらいいなあ。人間にしか役に立たないけど。


 同じ獣の国同士これから助け合って仲良く交流していけるんじゃないかな。

 お互いの知恵や力を使えれば、豊かな国を作れる気がする。


 私もこの冬を乗り越えたら、訪ねてみたいな。



 雪は毎日降り続ける。

 あっという間に窓の外は白い雪で埋め尽くされた。

 一面真っ白。

 昼も夜も晴れた日はまぶしくて、光が反射するとキラキラしている。


 冬になってから獣達は狩りに行く以外は家でじっとしている。

 とても静かだ。




 国で一番銀ちゃんは凄く元気だ。

 冬になってますます活発になってる気がする。

 部屋の中を走り回る速度がすごくて、ベッドまで飛ばされそうになる。

 そういえば北風って強いよね。


 走り回るのは外でねとお願いしたら、なかなか帰ってこなくなった。

 木々がぎしぎししなるのも、粉雪が飛ばされて舞うのも、風の精霊が走り回っているからなんだね。

 子どもの頃、強い風が吹いていると怖かったけれど、今は微笑ましい気もする。

 

 私たちも忙しくなった。

 3人で城中の獣をみてまわるからだ。

 部屋から出ない獣達が体調を崩していないか確認している。

 

 家畜のお世話も3人でしている。

 ヤギの乳を絞るのも日課だ。

 乳搾りはジークが一番うまいのがちょっとくやしい。

 雪を溶かして飲み水を作り、野菜の葉や干し草をあげる。

 私たちを見ると近寄ってきてくれるくらいなつかれた。


 天気のいい日は他の獣達の家も訪ねる。

 毎日忙しく過ぎていく。


 夜は狼たちと一緒に眠る。

 だんだん大きくなった2人はベッドに乗り切れなくなって、今はまた土のうえに干し草を敷いて眠っている。2人の間に埋もれて眠る。

 高い体温と呼吸してゆれるお腹。柔らかいお腹の毛に埋もれて眠ると温かい。


 雪はしんしんと降り続ける。

 静かな夜。

 聞こえるのは規則正しい呼吸の音だけ。



 皆が無事に冬を越せますように。

 

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