六十七番槍 民こそ宝!何が祟りだコンチクショウ!
晴美
「今日1月21日は旧暦で上杉謙信の誕生日なのだ!」
乙葉
「先輩!10分前に日付が変わりました!」
由佳
「今回のサブタイトル雑ですね…」
晴美
「五・七・五をイメージしたらしいです」
乙葉&由佳
「嘘っ!?」
「毛利家を継いだのは私なのです!もっと力があることを象徴するために、吉田郡山城をもっとデッカくしたいのです!」
家督を継いだ毛利元就。
後に勝率8割を誇るようになる知将である。
その元就が、本拠地の吉田郡山城を大きくしようと言い出した。
城がある郡山の頂上に本丸を作る大工事である。
「しかし…それでは国の民に大きな負担がかかり、一揆を引き起こしかねません」
家臣の一人が反対した。
「大丈夫!ハーベストの時期は避けるさ!収穫の無い時期なら給料稼ぎに民も働いてくれるよ!」
さすがは元就。
そこまで計算していた。
城の工事が始まった。
民の協力で、全てが順調だった。
しかし、完成間近。
事件が起きた。
本丸の石垣を何度積み直してもそのたびに崩れるのだ。
「山の神様が城を造るなと言っておられるんだ!これは祟りに違いない!人柱を差し出して神様に許しを貰い城を丈夫にして頂こう!」
「そうだ!なら、町の外れにいる娘はどうだ?身寄りもないし、人柱には都合が良い!」
城を作っていた人々は少女を人柱として選んだ。
人柱とは、神に捧げる言ってしまえば生け贄である。
それの知らせは元就にも届いた。
「ひ、人柱!?ならぬ!ならぬぞ!尊い民の命を城のために犠牲にするなどあってはいけないよ!止めさせて!早く!」
元就は人柱を拒否した。
「その代わり、これを…」
元就が民に差し出した物。
「百万一心」と彫られた少女と等身大の石碑。
この言葉は「一日一力一心」と分解することができる。
つまり「心を一つに一致団結すれば、不可能は無いんだよ」という元就の意志が込められていた。
「みんなが心を一つにすれば何でも出来るんだよ!石垣が崩れるのは、祟りなんかじゃなくてみんなの心がバラバラだからだよ!」
元就にそう言われた人々は、一致団結して工事に取りかかった。
その後間もなく、吉田郡山城は完成したのだった。
百万一心!
元就は良い人ですね~。
一日一力一心…。
無理があるような無いような…。
知将たるもの民には優しくいて欲しいです。
勝率8割は本当ですよ。
ずば抜けて勝率が高いんですよ。
やはり知恵はどの時代も強いんですね!