表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/52

第1章-1

毎日18:00に更新しています!

(14章・約40万字完結まで執筆済み。エタりません!)


本作の主人公「カイ」とヒロイン「アスナ」のキャラクターデザインイラスト(AI画像)を、このエピソードの【最下部】に特別公開しています!

1316年―ヴィレ大陸。

その大陸の端の小さな国・ルニール。


この物語は、

そんな世界の片隅にある、

とある孤児院から始まる。


そこには、

まだ世界の広さも、

戦いの意味も知らない、

三人の子どもがいた。


孤児院の中庭。


アスナ

「カイー、大丈夫ー?」

「そんな重いの、持てんの?」

「あたしが持ってあげるから、貸しなさいよ」

明るい茶色の髪の少女が話す。


相手は、薪を抱えて踏ん張る、

青髪の少年。少女より15センチは小さい。


カイ

「大丈夫だよ!」

「また子ども扱いしやがって!」


アスナ

「扱いじゃなくて、子どもなの!」

「ほら、いいから貸しなさいってば!」


カイ

「うるせえ!」


アスナ

「何よ、その言い方ー!」


―ギャーギャー。


言い合いの向こうから、

静かな声が聞こえる。


シキ

「……おい、カイ」


アスナ

「シキ、聞いてよ!またカイがー」


話すアスナを横目に、カイの髪をいつものようにゴシゴシと触る。

カイは、これが気恥ずかしいけど好きだった。


シキ

「ったく、アスナはあんなにしっかり者だってのに」

アスナは褒められたことに少し頬を赤らめる。


シキ

「カイ、アスナをあんまり困らせるなよ」

「またケガして、泣くんだからな」


カイ

「シキもうるせえよ!」


カイは、むきになって叫ぶ。


カイ

「いつか――」

「"あの剣"を持って」

「シキよりも強くなって」

「アスナのことも、守れる男に――」

「なってやるんだ! おれは!」


シキは、この辺りでは有名な存在だった。

身長はちょっとアスナより高いくらいだけど、とにかく強かった。

この前も、街を困らせる盗賊5人組を、1人(しかも竹刀一本)で倒してきた。


剣術だけじゃない。

大人の軍人だって使えない人もいる魔法を、4大属性<火・水・土・風>どれも使える。


金の短髪で、鋭い目で剣を振るう仕草は、悔しいけどめちゃくちゃカッコいい。

シキが訓練する姿を見つめるアスナの目が、いつもと違うのも気づいてる。


...そんなシキが、"自慢の兄"であり、いつの間にかおれの目標だった。


―ゴン。


アスナの拳が、

容赦なくカイの頭に落ちる。


カイ

「ンゴ!!」


アスナ

「はいはい」

「いつになったら、あたしのこと守ってくれるのか」

「楽しみにしてるわね」


そう言って、カイが落とした薪も拾い、歩き出す。


アスナ

「行こ、シキ」

シキは、涙目になってうずくまるカイを見下ろし、

そのまま背を向け――

次の瞬間、ひょいと背負い上げる。


シキ

「ほら、カイ」

「いくぞ」


カイ

「う~~!」

「おろせってのー!!」


三人の声が、

夕暮れの孤児院に響く。


この時はまだ、

誰も知らない。


この何気ない日々が、

二度と戻らないことを。



♢♢♢♢♢

キャライメージ


カイ

挿絵(By みてみん)

アスナ

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ