表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

第2章 ― 要求の歌 (パート1) ˙⋆✮

.✦ ݁˖ ゆっくり読んでね .✦ ݁˖

 建物の中の誰もがすでに眠っていた――だが、アレクサンダーだけは違った。

 自室で、イタリアの少年はぼんやりとギターを弾いていた。彼は最初、Starsの存在を本当に信じてはいなかった。しかし、自分のStarが音楽への情熱を共有していることを知ってからは、抵抗するのをやめた。彼はその絆に身を委ねたのだ。


 彼はグループの曲の九割を書き上げる人物だった。その夜も、疲れ切っていたにもかかわらず、新しいメロディが頭の中で跳ね回っていた。

 Starsとその「器」は二通りの方法で交信できる――天の間での召喚、そして――まれに――旋律を通して。

 真にStarと繋がる者だけが、言葉に変換できる歌。


 コード進行を書き留めていると、アレクサンダーは寝室から物音を聞いた。


 一瞬、身体が固まる。ギターを置き、そっと寝室へ向かう。

「セオジン?」


 小さなナイトライト以外、部屋は暗かった。

 ベッドの上で、セオジンは悪夢に囚われたかのように身をよじっていた。

「セオジン!」


 彼は駆け寄り、

「聞こえるか?!」


 セオジンは深い夢の中にあった。アレクサンダーができるのは、そっと目を覚まさせることだけだった。深く息を吸い、歌い始める。声は澄んで甘く、ほとんど催眠的――まるで波に飲まれそうな者を救うためのセイレーンのようだった。


 少しずつ、セオジンは落ち着きを取り戻した。目を開け、息を荒くしながらアレクサンダーの腕を握る。

「くそ……またやったな……」


 起き上がろうとしたが、疲労で倒れ込む。アレクサンダーは肩に手を置いた。

「しっ。話さなくていい。横になって。ここにいる。」


 彼は隣に座り、呼吸が落ち着くまで手を握った。立ち上がってギターに戻ろうとしたが、セオジンがそれを許さない。結局、アレクサンダーはため息をつき、Starに謝りながら、隣に横になり、灯りを消した。


 セオジンにとって、アレクサンダーは唯一の安全な港。

 アレクサンダーにとって、彼を守ることは揺るがぬ誓いだった。


 翌朝は混沌としていた。

 朝食、リハーサル、衣装の準備――誰もが慌ただしく動き回る。新曲の準備はたった三日、外部の助けはない。


 幸い、アレクサンダーは前夜に基盤を作っていた。自室にこもり、セオジンと共にアレンジを完成させる。そして、ファイルをテヤンに送る時が来た――深い眠りから彼を目覚めさせるもの。テヤンはすぐに歌詞作りに取りかかった。アレクサンダーはジスとミンジェにもトラックを転送したが、返事はなかなか届かなかった。


 鋭い光がカーテン越しに差し込み、ジスの目に直撃した。

 眩しい大地、久しく忘れていた太陽の温もりが彼を包む。

「ジス〜」


 振り向くと、見慣れた人物が呼んでいた。

「ヒョン……そこ、何してるの?」


 近づこうとするが、歩けば歩くほど、その姿は遠ざかっていく。

「待って!」


 走り出すと、ついにその人物にぶつかる。相手は笑った。

「ジス……」


 その笑顔は目を覚ましても消えず、ミンジェが優しく抱きしめてくれるのを感じた。

「何を夢見てたの、ジス?」


 希望に満ちた瞳で尋ねる。

 ジスは一瞬固まる。やがて肩をすくめる。

「うーん……覚えてない。はは」


「そう?笑顔を見ると、どうやら私の夢だったみたいね。」

 ミンジェは笑い、確認を求めるように視線を送る。


 ジスは微笑むが、心の中では笑っていなかった。

 ハネムーンスイートのようになった部屋は息苦しく感じる。

 スマホを見ると、アレクサンダーのベースが届いていた。


「ミンジェ、振り付け作業に行こう。」


 彼は立ち上がり、浴室へ向かう。後ろから足音が聞こえる。

「ついて来るの?」


「さあ、どうしたの?みんなハネムーナーみたいって言ってるでしょ?」

 ミンジェは笑いながら近づこうとする。


 ジスは無理に笑顔を作り、扉の外に出させて閉めさせた。

 ミンジェの顔は視界から消え、その笑顔も消えた。


 一人残ったミンジェは拳を握りしめる。

「できない……でもハヌルなら……俺が知らないと思ってる?くそ……」


 壁に拳を打ち付け、静かな痕跡を残す。幸い、誰にも気づかれなかった。


 外は、いつものように澄んだ黒い空。

 Starsは見つめ、少年たちを監視している。

 そしてSTAR-Tの少年たちにとって、これはただの始まりに過ぎなかった。

また次回!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ