表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/154

77

「南宋の黄昏から、次の世へ……。時を跨ぎ、血脈を繋ぎ止めた家系が、いずれ私たちの『輪』に加わることになるのね」


公孫勝こうそんしょう様が示した羅真人様の書き置きと、その予言。

それは単なる今の勝ち負けの話ではなく、これから訪れる「動乱の百年」を生き抜くための、壮大な家系図の始まりのようでもありました。


百年の絆、未だ見ぬ星々


お嬢の独り言

「国が形を変え、嵐のような時代がやってきても。

私たちが今、この『華翊かよく商会』で結んでいる『義』の糸は、決して切れることはない。

やがて、次の世になっても、この地で力強く根を張り、生活を営み続ける家系。


彼らが私たちの志を継ぎ、仲間に加わる日が来る……。


羅真人様の予言にある『三十六星』の加護とは、単なる武力の集結じゃない。


時代が変わっても揺るがない、民の暮らしと誇りを守り抜く『血の連なり』のことだったのね」


私は、燕山えんざんの勇士たちや、海を渡ったおじさんへの想いを馳せながら、まだ見ぬ未来の仲間たちのために、一枚の「家系録」の白紙を用意しました。


お嬢の独り言

「……今、私がこの筆で記している邸報ていほうや商会の掟は、百年後の彼らへの手紙でもあるわ。

趙長官との駆け引きも、高麗への命懸けの航路も、すべては『未来の仲間』が迷わずに済むための道標。


おじさん。あんたが命懸けで守っているのは、今の商売だけじゃない。

私たちの孫の、そのまた孫の代まで続く、消えない星の光なんだわ。

燕青の娘として、私はこの『時を超える契約』を、最高の墨で書き留めておくことにするわね」

ようちゃんは、遥か先の未来の話に目を丸くしながら、


「おねえさまが書くものなら、百年後もきっと残っていますよ」

と力強く頷きました。美林びりん様も、自身の故郷の行く末と重ね合わせるように、静かに祈りを捧げておいででした。


お嬢の独り言

「……さあ、筆を休めている暇はないわ。

南宋の次へ。激動の時代を生き抜く家系が、いつかこの門を叩くその時。


『よくぞ繋いでくれた』と胸を張って迎え入れられるように。

私は今日という日を、精一杯、力強く書き進めるわ」


筆房の窓から見える星空が、心なしか以前よりも明るく、そして遥か遠い未来まで続いているように見えました。


そして、長期的な視点での「商会の永続化計画」を柴翊様と練り始める事にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ