リザーナのハチャメチャ計画
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ミックスがオルガーナの心をへし折るにはミノア以上の力を持った醜小鬼達と一騎討ちを了承させる必要がある。
だが、醜小鬼の軍勢を率いるオルガーナをどう説得すれば良いのかが問題であった。
そして何よりも、醜小鬼の軍勢を増やす手段として東の帝国の女を孕ませるか、同族のゴブリン・マドンナに種さえ注げば数はいくらでも増えるのだ。
いってしまえば、東の帝国を制圧しているのは明白であり高ランクの魔物や竜種を撃退するだけの力を備えているのだ。
仮にオルガーナ側ならば、数で一気に制圧した方が圧倒的に優位である事は違いない為、一騎打ちの決闘するメリットがオルガーナ側にはないのだ。 こちらの申し出を受け入れるメリットがない。
だが、重鎮達とは別にリザーナは余裕の笑みを浮かべていたのだ。
「一騎打ちの決闘などむこうが受け入れるメリットがないんだぞ? いったいどうするというのだ? リザーナ…」
「えっ!?だ、だって、 鬼人族の雌の上位種【オーグレス】って強い雄が好み何でしょ!? なら、普通にミノアよりも強い醜小鬼達倒して惚れさせたら全部片付くじゃん!? 」
「んな簡単に惚れるもんか?大体、お前なぁ。それ浮気しろって言ってるもんだろ? 」
「えー…もうリリスの力制御出来るし、ミックスも一夫多妻で良いじゃん? 女魔王二人を嫁にすれば全部丸く収まるよ!! 」
あまりの突拍子で現実味のない提案に殆どの重鎮達が唖然としたのであった。
もしも、 そんな事で解決できるなら、こんなにも知恵を絞り出して熟考する苦労はしていないだろう。
呆れて溜め息を吐くローガンとあまりのバカさに頭を抱え込むラーゼルとは対照的に幻獣神であらジズとレヴィアタンは良い案だと乗り気であった。
「 確かにオーグレスは強い雄がと筈に好きな筈ですし、私もミックスさんに小説の為に迫りました…」
「あー… 殴った覚えあるわ~」
「それならば、我もまだ幻獣神でなかったときにリザーナを護ろうと立ち向かう漢気に惚れて抱いてくれといった覚えがあるぞ!! 」
「それは娘がいる前で堂々といったから殴った覚えがある…」
つまりはオーグレスであるオルガーナの好みのタイプの雄であり、幻獣神の地位とミノア以上の、醜小鬼達と決闘する事で漢らしさを見せればオルガーナを惚れさせる事ができるのではないかというのだ。
そして、何よりも幻獣神であるジズとレヴィアタンや砂漠の国・アルバーナの女王・ナスターシャに抱いてくれと言われている為に実績は申し分ないと言えるだろう。
そんな馬鹿な言い分でオルガーナが乗ってくる訳がないとローガンとラーゼルを初めてとする男性陣は半信半疑であった。
だが、実際に事ある何処に女難であるミックスはそれで成功しそうな気がしてならないのだ。
「大丈夫だって女魔王二人が幻獣神の嫁になれば後は丸くすむから!!! 」
「それはミノア以上の、醜小鬼相手にミックス一人で勝てると?ミノアはベヒーモス様ですら満身創痍の身体にした猛者だぞ?」
「そこは大丈夫やろ? 手柄あげようとしくじった種族の尻拭いでベヒーモスはんは満身創痍の身体になってたけどもうウチが回復させたし… 」
「それにミックスが魔法とか力業で負ける所想像つかねぇし…実際それなら、リザーナがミックスを戦斧して戦えば苦戦はするかも知れねぇけど力は見せられるんじゃねぇか? 」
確かにリザーナがリリスの力を使って幻獣神の地位までのし上がった力を使えばミノア以上でも対等に戦えるだろう。
だが、オルガーナは雌の為に強い雄の子種を求めている。
実際に 鬼人族の雌がオーグレスになる事は珍しい事である。
だが、鬼人族を始めとする種族の雌は本能的に強い雄の遺伝を求める為、ここまで負けた事のないミックスの遺伝を求める雌が多いのも納得できるのだ。
「いや、マジで決闘するのは良いぞ?強いミノア以上の醜小鬼と戦えるからよ?
だが、オルガーナが迫ってきたら嫁にしろって… 」
「元々エルフとミノタウロスだし別に良くない? ぶっちゃけ楽しきゃそれで良いじゃん?それに元々ウチのパーティーミックスとジャバウォック以外女だし…今更じゃない? 」
「あー…ウ~ン???それって良い…のか??何か違う気がするのは俺だけか???リザーナが恋人なのは間違えないのだが… うぅん???」
「私が良いって言ってるからいいの!!!
てか、ルイちゃんの夢の実現の為にミックスがハーレムを作れば良いだけだよ。
官能小説のミノタウロスなら毎夜30人は抱くってサビーヌが持ってた官能小説に書いてあったもん!!!」
突然、恋人であるリザーナから敵対している、醜小鬼の軍勢を率いている女魔王・オルガーナを嫁にする為に決闘を申し入れれば少なくともミノア以上の醜小鬼は出てくるし、受け入れるかもしれない。
確かに、色々と問題だらけの気がしてならないミックスは助け船を求めた。
だが、別に半分人間で半分牛であるミックスならば別にハーレムを気付きあげても問題は無いだろうし、リザーナがそれでいいといっているなら良いんじゃないかという雰囲気になっていた。
「フォフォ…取りあえずはこれで何とかなりそうかのぉ~んじゃ、引き止めてた連中を戻すとするかの~」
「ちょっと待って… 引き止めてたってどういう事だ? 」
「決まっておろう。ワシが精霊の試練もミックスの試練から帰還できんように妨害しておったんじゃ…
まぁ、先にこの地にルイちゃんが帰還していないと何もできんからのぉ~
エレーナちゃんはルイちゃんよりも早かったから足留めを間逃れただけじゃよ? 」
「お前のせいかよ!!? 」
ミックスがキレ気味で突っ込みを入れると、ゼウスは指をならして精霊の試練に言ってたレオーネらやミックスが作り出した試練にいっていたゴリガン達が戻ってきたが、全て聞いていた為に皆納得した様子であったが、まともなレオーネらに同情するように肩を軽く叩かれた。
そして、ミックスはできればオルガーナが断る事を望んだが、その望みは叶うのであろうか?




