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リザーナの覚醒魔王への道(8)

**********************


新たな幻獣神としてエルフ族と耳長族(ハイ・エルフ)の同族間でも時代錯誤があり、ベヒーモスはミックスに幻獣神として導く立場である獣王としてどうにか出来ないかと話を持ちかけてきたが、どうでもいいと答えたのだ。


ミックスの発言にベヒーモスは驚いた表情を見せたが、ミックスはリザーナに呪いを掛けたのが、女神であるアルテミスであるとサビーヌから聞き同じ地位になったが、レヴィアタンとジズから抱いてくれといわれた為に既に神に手を上げているのだ。


「そもそも、俺はミノタウロスで種族間の掟だの何だのには興味はねぇんだよ。幻獣神の地位を手に入れても俺は俺だ。

護る為に戦うだけだ。何も変えるつもりはない。向かってくるなら叩きのめせば良いだけの話だろ?。

【幻獣神】だからなんだっていうんだ?

テメェの所の問題も神頼みで解決して貰う種族に未来があるのか? 少ないとも、俺はそうは感じないが? 」


「うむ…。ミックスは幻獣神としては特に荷担する気には無いと…? 」


「元を辿れば、リザーナの呪いはアルテミスだし、俺の風評被害はジズの官能小説からきてる訳だぞ? 下手にし過ぎるのはかえって妨げになるんじゃねぇのか?

ガルディアは他種族と協力して種族の垣根を越えた国にする。

元々、マルセル国王の夢を俺は叶えさせてやりてぇし、ここにはリザーナの大事なもんがいっぱいありすぎるんだよ。俺は護る為に戦う幻獣神でいい。リザーナや他の奴らも俺が護りきれば良いだけの事だろ?」


「う~ん…そうだけど、私はミックスにもっと頼って欲しいからその護られるだけじゃなくて力になりたいから他の皆も試練を頑張ってるんじゃないの…? 」


ミックスの発言にリザーナがそう付け足すと、結局はそう言った覚悟がないから先に進めないのでないかとリザーナに尋ねたのだ。

実際にミックス自身もミノアの大迷宮以外を知らなかったし訳であり、護ってきた金貨や宝石類の価値も地上に出てから知ったのだ。


だからこそ、いえることは理解しようと考えたり、思考を考えたり受け入れたりする事は間違えてはないとミックスはいうのだ。

リザーナの言葉でミノアの大迷宮の守護者を放棄した事により、色々と大変な目にもあったのは事実であるのだ。

だが、今はリザーナと地上に出て出会えたからこそ強くなれた自覚がある為に幻獣神として導くのではなく、それを受け入れて変わる覚悟をしていかなければならないのでないかというのだ。


「実際にリザーナはルイ王女を誘拐したエレーナやシルビアを俺が護ってきた金貨や宝石類で護ったんだ。シルビアもエレーナも頼りになる仲間だし、ルイ王女が女王としてこのガルディアをどう変えていって作り上げていくのか俺は見てぇからな… 」


「なるほど…確かに、結局は若い世代が考え方を変えて我々古い世代がそれを受け入れてないというのだな?」


「実際にリザーナがミノアの大迷宮に来なかったら、俺は敵側だったかも知れねぇ立場だったと思うぜ?

それに、ルイ王女誘拐でシルビアやエレーナは殺されてたかも知れねぇんだぞ? 実際に俺は【獣王の試練】以外では苦戦した覚えはないが、聖霊の力を扱えるようになって戻ってきたエレーナやレオーネ達は迷宮にいた頃の俺を倒せるまでにはなってるとは思うぜ?」


「…つまりは幻獣神としてのミックスの答えは、ガルディアに敵対する者に対しては護る為に戦う幻獣神であり続ける事で種族のわだかまり等には関与する気は全くないと? 」


ミックスは強く頷き、頭の良い種族の癖にリザーナ並みの馬鹿馬鹿しくてしょうない考えを拗らせ事に関与したいとも思わないとハッキリと申し立てたのだ。


そもそも話だが、ミックスはエルフ族や耳長族(ハイ・エルフ)の戦士達と戦ってきたミノアの守護者であり、結局は一番の落ちこぼれでリリスの呪いを受けたリザーナが永年の悲願であるミノタウロスの討伐とミノアの秘宝を持ち帰るという使命を全く別の形で実現しているのに違いはないとローガンに言うと、その通りだと素直に認めたのだ。


本来ならば、醜小鬼(ゴブリン)側の戦力になっていたかも知れないミノタウロスがリザーナが受けたリリスの呪いにより、強力な戦力になっているのは紛れもない事実である為にローガンは無表情ながらもリザーナを多少なりとも認めてはいるが、耳長族(ハイ・エルフ)に進化して癖に魔力の扱いが下手くそ過ぎて呆れているだけだというのだ。


「うぅ~!!!私の魔法の先生はメルディアだもん!!!」


「まぁ、実戦を交えながら指導も出来るから…メルディアの場合はスパルタだけど… 」


「う~む。確かにこのまま続けていてもコツが掴めなければ意味がないからなぁ… よし、メルディアに魔闘法(まとうほう)の講師を頼むとするか? 」


「そっちのがスパルタだけど覚えられる気がするもん… 厳しいけどね… 」


リザーナはメルディアのスパルタは苦手であるが、短期間での魔法習得の容赦のないスパルタ指導のメルディアに助言を貰った方が魔闘法(まとうほう)を早く習得出来るというとベヒーモスは豪快に笑ってメルディアを呼び入れて事情を説明するとメルディアは不敵に微笑んでリザーナは涙目になりながらスパルタ指導を受ける道を選んだのであった。



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