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リザーナの覚醒魔王への道(7)

*********************


耳長族(ハイ・エルフ)の雌達や鬼人族(オーガ)の雌のオーグレス達に異空間魔法を作り出して、貰らってリザーナはその空間で幻獣神・ベヒーモスが直々に斧での実践戦闘を行いながら、魔闘法(まとうほう)で最小限の魔力で戦う戦法を身につける特訓が始まったのであった。

元々はリリスの力に頼った使い方しかしておらず、リザーナ自身がリリスの力に使いこなされている感じであるのだ。

現にベヒーモスは最小限の魔力と戦斧(バトル・アックス)(ランス)を合わせた万能武器であり、斬る・突く・断つ・払うといった様々な攻撃が可能な武器であり、扱うのが難しい斧槍(ハルバード)を手足の如く使い、リリスの力を使用したリザーナを圧倒していた。


「もっとこう…魔力を込めて…ハッ!!!」


「まだまだ甘いし、攻撃が軽い!!! 」


リザーナはリリスの力で戦斧(バトル・アックス)にしたミックスに魔力を纏わせる魔闘法(まとうほう)を試しているが、うまく行かず、体格でも優るベヒーモスには全く問いって歯が立たなかったのだ。

それでも、リザーナは時間が許す限り、何度も何度もベヒーモスに立ち向かっていきリリスの力を覚醒させようと必死に(もが)いていた。


しかしながら、種族によって突発的に伸びる部分というのもは違ってくる。レオーネやゴリガン達『獣人』と纏めて呼ばれるタイプは体格で力押しや脚力や飛行能力を活かした速さが延びやすい。

だが、エルフや 耳長族(ハイ・エルフ)は体内の魔力量こそ多い為に多彩な魔法を使いこなせる高位魔法使いが多い種族である。

普通に考えれば非力で力のない雌の耳長族(ハイ・エルフ)戦斧(バトル・アックス)を扱いこなす事自体が希少な事であるのだ。


元々、リザーナ自身は女性用のサーベルを使っている為にリリスの力を使うときだけ斧を扱うようなものである為に不馴れな実践訓練と元々器用ではないリザーナが緻密(ちみつ)な魔力を纏わせるのは並大抵の努力が必要であるのだ。

リザーナは息を切らせて、戦斧(バトル・アックス)を手から離すとミックスは元の姿に戻ってしまったのだ。


「ベヒーモス、これは効率が悪くないか?

そもそも、リザーナは威力の強い魔法しか使えないから緻密な魔力を武器に込める魔闘法(まとうほう)の修得は難しいんじゃねぇのか? 」


「う~む。だが、幻獣神を武器にして戦えるリリスの力に魔闘法(まとうほう)が使えればかなりの戦力になってくれる筈だ 」


「お言葉ですが、ベヒーモス様。このままでは先に最後の砦である黄金の三首持つ蛇ゴールデン・キング・スネイクが倒されるまでに修得が困難では…? 」


「むぅ…この野郎ッ!!!絶対に修得してやるんだもんね!!! 見てろよ!!! 」


疲労してミックスに介抱されていたリザーナであったが、ローガンの言葉にカチンッと来たのか珍しく強気に暴言を吐き捨てて、ベヒーモスとの稽古を再開すると言い出したが、もう立つ事もままならない程疲労困憊している為にミックスは胡座をかいてリザーナを落ち着かせた。


どうにも、リザーナは 耳長族(ハイ・エルフ)の族長であるローガンと反りが会わないらしくやたらと好戦的な言動や態度を見せることが多くなっていたのだ。

確かに、他者からの評価よりも現状をよくみて指揮する能力や作戦の立案は良いが、何よりも無表情で相手を小馬鹿にした昔堅気のエルフの様な性格がリザーナには会わないらしいが、それは他の若いエルフ族や 耳長族(ハイ・エルフ)でも良く見られている光景であったのだ。


「なぁ、ベヒーモスよ。 耳長族(ハイ・エルフ)は同族感でも時代錯誤があるのか…? 」


「否定はできんな。そもそもの話だが、 耳長族(ハイ・エルフ)とのわだかまりは若い 耳長族(ハイ・エルフ)の雌が勝手に掟を破って行った事で若い連中らは 耳長族(ハイ・エルフ)の地区から 豚人族(オーク)鬼人族(オーガ)が暮らす地区に移住して結婚しているからな… 」


「あー…つまりはラーゼルとそこまで佐のねぇ族長やってる感じか?古き良き 耳長族(ハイ・エルフ)の高貴な誇りを信仰するタイプと新しい他種族との交流・恋愛に憧れて縛りから抜け出す若者が多い感じか? 」


「まぁ、そんな感じだな…ローガン自身は秀才で優秀な人材ではあるが、どうにも他種族やリザーナの様なタイプのエルフを見下す傾向があるからな。俺の感だが、リザーナのリリスの力に頼るのが嫌なのではないだろうか?」


同じ種族でもそう言った思考の違いから若いエルフはわりと上の世代に【敬意】や【尊敬】の念を感じることは少ないというのだ。

サビーヌやシルビアが自分の父親に対して攻撃的なのもわかるような気もするが、古き良きといっても若い世代が実際に知らないのにそれを護れと言われても無理な話であろう。


実際にエルフ族やドワーフ族の若者は他種族の族長の中でも強くて話のわかるレオーネに人望が集まりやすいのはわかるような気がするが、幻獣神の地位に就いたミックスはにらみ合う二人に対して得にしてやることもないが、獣神であるベヒーモスに幻獣神として導く新たな獣王としてどうにか出来ないかと話を持ちかけてきたのだ。

それを聞いていたリザーナとローガンかはミックスは見つめられたが、ベヒーモスへの返答はどうでもいいと答えたのだ。

わだかまりは上の世代と下の世代とで違うから『個人的にすきにしたらいい』がベストアンサーかなー

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