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リザーナの覚醒魔王への道(3)

**********************


魔力の濃い異空間でリザーナはもっと魔力を強くて濃い魔力を体内に搾り取りたくて仕方なくなっていたのだ。

リザーナがアルテミスから受けた呪いであるリリスの力は『より強い魔力を体内に欲する強欲さ』である為に清らかな心で魔力を体内に蓄積する事でエルフは高貴な存在となり、耳長族(ハイ・エルフ)に進化する事ができるのだが、既にリザーナはリリスの力に溺れてしまっていたのだ。

目の前に幻獣神となり、高濃度な魔力を豊富に持っているミックスが目の前にいる為に欲求を抑える事ができなくなってしまってきたのだ。

もっと強い魔力を体内に取り込み満たしたいという欲にリザーナは理性を失ってしまっていたのだ。

だが、ミックスはリザーナは後頭部に拳骨を落とした為に一時的ではあるが、正気を取り戻したのであった。


「いった~い!!!何するの!!?ミックス、私の事好きじゃなくなったの!!?」


「好きだから正気に戻してやったんだろうが…あの接吻(キス)は嫌いだ。普段してる接吻(キス)のが俺は好きだぞ?」


「だ、だって…我慢出来なくて…もっとミックスの濃い魔力を体内に満たして欲しいの…」


「それはいくらでも付きやってやる。けどな、舌を絡めて無理矢理にでも魔力を吸い取ってやろうとする接吻(キス)はリザーナの良さを殺してるんだよ。もっと俺を信じろ。俺はリザーナの相棒(パートナー)であり続ける。

だから信じろ。無理矢理じゃなくてもいくらでも愛してやるから…」


そう伝えると、今度はミックスから接吻(キス)をして舌を絡ませると、先ほどとは打って変わってリザーナは受けの姿勢になったのだ。

ミノアの大迷宮で食事をまともに取ることが出来なかったリザーナは魔力の少ないミノタウロスのミックスから魔力を吸い取った事で大迷宮を攻略する事が出来たのだ。


そして、地上で上位飛竜(グレイト・ワイバーン)と戦った際にミックスと口付けをしてリリスの力が目覚めて自分でも戦える力があるとわかったのが嬉しかったのだ。

その為、積極的にミックスの唇を求めていたが、元々腕力や耐久力に優れているミノタウロスの魔力量は微々たるものでミックスはそれを理解していた為に拒む事が多かったのだ。


寧ろ、それは当然だとリザーナは理解した上での我が儘であったため拒否をされても仕方ないと、リリスの力を使わないでミックス達の役に立てる冒険者に、仲間になりたかったのだ。

自分はいつも誰かの足を引っ張るだけで役に立っていないとリザーナ自身は知ってる為に無理に明るく振る舞ってきていた。


だが、ミックスに続いてエレーナやシルビアといった強くて頼れる仲間が増えて嬉しかった一方で自分は仲間として役に立っているのか不安で仕方なかったのだ。

だからこそ、不安に押し潰されないためにも無理に明るく振る舞って能天気なフリをしていないと心が不安で押し潰されそうになってしまうために怖くて仕方なかったのだ。


だが、ミックスは自分の為に魔力を力業に近い方法で引き上げて救いだしてくれたのだ。

リザーナ自身も呪いを受けて、不運に見舞われてしまった為、何度もアルテミスに対してちゃんと振興していなかった自分に対して後悔したが既に後の祭りであった。


たまたま、迷い込んで魔物から逃げていた矢先に【ミノアの大迷宮】でミックスに出会った時は終わったと自暴自棄に陥ってしまってしたのだ。

今さら、高貴なエルフとしての誇りよりも今を生き延びるのに最善の策が土下座をして金貨を借りて借金を少しでも返して信用を回復させる事が一番であったのだ。

その為なら、ミックスに身体を乱暴に扱われてこの呪いを終わらせて欲しかった気持ちもあった。


実際に成功して地上に戻れれば良かったが、自分のレベルでは【ミノアの大迷宮】を攻略して生きて戻るのは不可能であると悟ったリザーナはダメ元でミックスに地上に出ないかと誘ったのだ。

あの時はずっと走り続けていた為に頭も回っておらず、自暴自棄になっていた為に少し仮眠をして隣で眠るミックスが目覚めたらその時が自分の最後かも知れないと、覚悟を決めてミックスの毛深い腹のベットで再び眠りについたのはこれでこのまま殺されて起きないのを覚悟していたからだ。


だが、ミックスはリザーナの要求に答えて一緒に地上に出ると言ってくれたのだった。

これで無事に地上に帰ることもできるし、命も助かり、更には強い魔物が守ってくれる安堵感はとてつもない程の安心感を感じさせてくれたのだ。

リザーナにとってミックスはいつでも頼れる相棒(パートナー)であり恋愛対しようとしては最初こそ見ていなかったのだ。

だが、いつの間にかミックスは自分を養うという約束を果たす為にいつも辛い苦行を耐え抜いてくれたのだ。

いつしか魔物(ミノタウロス)であるミックスに恋心を抱き、リリスの力とは関係なく愛して欲しかったのだ。

だが、ミックスから接吻(キス)を求められるのはリリスの力を使う時やその力を伸ばす為だけでありリザーナはミックスから愛されているのかわからなかった。

ミックスと出会えた事で大切な者が増えたが、一番欲しかったのはミックスから愛であったのだ。

だからこそ、ミックスから『500年して成人したら抱いてやる』と言われたときは嬉しかったのだ。

だが、リリスに匹敵する伝説の魔王である醜小鬼の魔王ゴブリン・ディザスターミノアと同等な醜小鬼(ゴブリン)達から大切な者や国を護る為にミックスは幻獣神にまで上り詰めてしまったのだ。


ミックスが幻獣神になり、皆が認めてくれた事は自分の事の様に嬉しかったのは事実であったが、幻獣神まで上り詰めたミックスに愛してくれるか不安で仕方がなかったのだ。


もしも、女魔王・リリスの力を完璧に使いこなせば、ミックスの女として相応しくなれるのではないかとよこしまな考えてを持ってしまったせいか、より強くて濃い魔力を体内に吸収したくて仕方ない衝動に襲われてしまったが、ミックスの拳骨によって目を覚まして初めてミックスから求められた事により、リザーナは久々の安堵感を与えられたのであった。


愛の力は無限大の可能性?ってやつです

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