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知略のローガンの策と一筋の希望

*********************


【獣王の試練】を何とかやり遂げたミックスであったが、その身体は既にボロボロで立っているのもやっとな状態であった。

リザーナは片腕で抱き抱えようとするが、上手く立つ事すら満足に行かない状態にリザーナは心配そうな表情を向けていた。

すると、ベヒーモスはミックスを称賛するとローガンはそのままガルディアへと通じる魔方陣を作り出して転移させたのであった。

ガルディアにミックス達が戻ってくると、エレーナやシルビア、フィオーナ姉妹が飛び付いてきた。


「グッ…!!くそ、これくらい耐えられないほど身体がボロボロにちまうなんて…」


「メルディア、回復!!回復!!」


「わかっとるって~水回復(アクア・ヒール)


「…スマン。助かった」


満身創痍の身体であったミックスはエレーナ達を支えられないほど疲労しており、エレーナが慌てて酒樽に入ったメルディアを尻尾で持ち上げて回復させると、メルディアはミックスに微笑みを向けたのであった。

新たに幻獣神となったミックスを祝福しようとエレーナが提案をするが、ローガンはそれを辞めさせたのだ。


「まだ幻獣神の地位になれただけだ。気を抜いてはならぬ…」


「な、なんだよ…?実際にミックスは【獣王の試練】を達成したんだから…」


「… 少なくともミノアはミックスが倒したベヒーモス様の姿をした怪物を1人で相手にしていたのだ。今回は醜小鬼の魔王ゴブリン・ディザスタークラスが何体産まれてくるか予想も着かない状況に変わりはないのだ 」


「まぁ…確かに現役のベヒーモス様の姿を相手にしてもミノアはやりあえておったし、ベヒーモスを満身創痍にしたのは事実やしな…」


ローガンは戦力的な不利さをエレーナ達にもわかりやすいように簡潔に説明し始めたのだ。

幻獣神・ベヒーモスとも差しでやりあえた醜小鬼の魔王ゴブリン・ディザスター・ミノアクラスが何体産まれてくるか予想も着かない状況であり、こちらの戦力は満身創痍のベヒーモスに身籠ってるジズ、まともに戦力になれる幻獣神はレヴィアタンだけであるのだ。


他の種族との連携をして何等かの対策をしなくては数の戦力と力の差で押しきられてしまう可能性があまりにも高いと読んでいるのだ。

例え、ミックスが幻獣神の地位を手にしてリザーナのリリスの力を使ったとしてもそれに匹敵する化け物の醜小鬼(ゴブリン)が誕生しても不思議では無いのだ。

ローガンの考察力にメルディアも同意した為に雰囲気が暗くなってしまったのだ。


「ローガン、少しは肩の力を抜いてはどうだ?思い詰めてもどうにもならんぞ? 」


「それはわかっております。ですが相手は幻獣神を相手にするつもりで力と戦力を蓄えているのです。こう言ってはあれですが…こちらのが部が悪いのは目に見えています 」


「ほぅ…それは現・幻獣神では護りきれぬと言いたいのか?」


「その通りでございます。現に満身創痍のベヒーモス様と身籠ってるジズ様を戦力として数えるのは余りにも酷です。レヴィアタン様お一人ならば、北の山脈にいる竜種を倒して力を着けようとしている醜小鬼(ゴブリン)の中に【竜殺し(ドラゴン・キラー)】の力を付けられてしまえば、例えレヴィアタン様とて無事ではいられぬと思われますが…」


だが、ローガンは表情を変えずに淡々と現状を使えると流石にエレーナやレックスといった短気な者らが歯軋りをして不満を表情に出していたが、この中でも一番強いミックスが満身創痍の身体になってしまうほど強かった現役のベヒーモスと対等に戦えるかと問われるとエレーナ以外は口を閉じてしまったのだ。


実際にミノア帝国との戦争に参加していたレオーネやゴードンも醜小鬼の魔王ゴブリン・ディザスターを何体も相手にするのは困難だと判断したのだ。

そこでベヒーモスが【西の深淵の森】に棲む魔物達を東の防衛として向かわせているというのが現在の状況であり、合流地点の東の渓谷にはベヒーモスが万が一に備えて産み出した怪物・黄金の三首持つ蛇ゴールデン・キング・スネイクが存在する為に【西の深淵の森】に棲む魔物達に襲撃させる事により敵の戦力を少しでも減らす事を提案したのだ。

例え魔物達が全滅したとしても怪物・黄金の三首持つ蛇ゴールデン・キング・スネイクが戦力減らして、倒させるまでにこちらも武具や戦力・地形を利用した作戦や罠等の準備をする時間を設けてたのだと話した。


だが、その時間稼ぎが何時まで保つ事が出来るのかはわからない為に魔力のある魔法使いはミックスの戦斧(バトル・アックス)に魔力を吸収させて強化し、リザーナには更なる力を着ける為に

魔力回復薬(マナポーション)を摂取して魔力を流し込むように接吻(キス)をする事により体内に流れる魔力を混ぜ合わせて互いを強化するという荒業をやれという。

勿論、耳長族(ハイ・エルフ)の秘薬をドライアドに伝授してミックスとリザーナには更なる強化を提案してきたのだ。


「無論ではあるが、ミックスにはかなりの負担を身体にも魔核(コア)にも掛ける事になってしまうが… 」


「構わねぇよ。どの道、俺はリザーナが護りたい仲間や国の為に戦うだけだ。いくらでも強くなって護ってる覚悟は出来てる」


「…ならば、魔力を与える者と魔力と回復させる全快魔力回復薬(フル・マナポーション)全快回復薬(フル・ポーション)を製造するものと武具を揃える者に別れて対策を取る。

戦場での罠などは各ギルドマスターに…」


「…だが、それでも戦力差が埋まるとは思わねぇぞ?ハッキリいってあの三本角の怪物とやりあえるほどの戦士を揃えきゃ対等に戦えるとは思えないが…」


実際にミックス以外に現役時代のベヒーモスと対等に戦える戦士はガルディアにはいないのだ。

ミックスよりも格下である自覚がある為にアルガーもグリオンも歯痒い思いをしていたが、その現実を打破する事が出来ると武装したステラとレオーネが現れた事により一筋の希望が見えてきたのであった。

守護神・ステラ動きます

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