護る為に変わる意志
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ミックスは新たな幻獣神の地位と力を得る為に最西端にある『獣王の試練』を受ける神聖な場所でベヒーモスも片割れでもある怪物を倒して幻獣神に相応しい力があると認められなくてはならないのだ。
その為、ミックスとリザーナはガルディアを離れる事になるのだ。
ミックスは迷惑を掛けてしまったグリオンとアルガーそしてレオーネに謝罪の言葉を贈ったが、グリオンとレオーネは黙って肩を掴み、言葉なき武運をミックス送りそれまで自分等がこの国を護ると覚悟を肩から贈られたような気がしたのだ。
アルガーは跪いてミックスが幻獣神になる決意をしてくれた事に敬意を示す行動すると、背中に乗っていつもの調子に戻ったリザーナがリーゼとはどうなったのか尋ねたのだ。
アルガーは正式にリーゼとは夫婦関係になったと頬を爪で搔き照れ臭そうな表情を見せるとリーゼの為にも守って見せると宣言をして仲間達の元へと戻っていった。
「何かいいなぁ~早く500年たたないかな~」
「500年ぐらいなら、エルフのお前からとったらはやいものだろ?気長に待ってろ。
けど、その前に護らきゃならねぇしな…弱腰の俺は嫌いなんだろ?」
「うん。ミックスは強くないとダメだよ!?
私を養う為に強くなって仲間を護ってくれる存在なんだから!!!」
「あぁ…わかってるよ。もう弱気にならねぇから大丈夫だ。『獣王の試練』も二人なら乗り越えられる筈だからな…」
普段通りの二人の関係はエレーナ達にも影響を与えたのかエレーナ先程の弱気になったミックスとそれ鼓舞したリザーナを弄るとメルディアもそれに続いたが、ジャバウォックとシルビアも弱気になったミックスや怒ったリザーナを初めて見たので色々と安心する事が出来た。
すると、レオーネがギルドからフィオーナ姉妹やドライアド等、ミックスに関わりのある人物たちを呼び集めてくれたのだ。
ミックスが幻獣神の試練を受けることはグリオンやレオーネから聞いていた為にフィオーナもフィリーも涙目に成りながらしがみついてきたのでどうしたら良いのか対応に困ってしまった。
だが、護るためにも今よりも強くならなければならないと二人を説得するとキーナ達が代わりに護るから試練を乗り越えてきてくださいと跪いたのであった。
リザーナはミックスが自分の為に強くなろと色々としてくれてた結果様々な人や種族との交流が増えて護りたい大事な場所を護ってくれる存在であるのは間違いない。
すると、 砂漠の国・アルバーナの女王ナスターシャは幻獣神になった暁にはアルバーナの守り神になって貰い自分を側室にしてほしいと言い出したのだ。
「この際ミックス様とリザーナ様と関係を作れるならば、このナスターシャが側室に…」
「…側室って何だ?」
「えーとね…何だっけ??サビーヌの官能小説に書いてあったんだけど…」
「要するに嫁さん以外に出来る女ちゅー感じでエエねん。ナスターシャ様、諦めや~ミックスはんはリザーナはん以外は抱く気はないらしいからなぁ~あのレヴィアタン様やジズ様に迫られても拳骨落とした堅物やからな~リザーナはんが成人する500年は待つつもりやって言ってたしなぁ~」
メルディアの言葉にナスターシャは愕然としていた。 幻獣神で美女である二人に誘われても拳骨を落とすほどの揺るがない思いに自分が入れる好きがないとその場に崩れ落ちたのだ。
そしてなりよりもリザーナが暴露してエレーナやメルディアが酒の席で暴露せいで大方の物がこの事実を知っているのだ。
それを見ていたジズはマルセルとやっと出来た子どもを諦めるような事態にならないか不安の様にお腹を擦ったがそれはマルセルも同じであった。
だが、全身武装して既に戦場に行く気いるルイ王女が必ず護るから安心してほしいと励ましの言葉を掛けるが、マルセルとジズはルイ王女を全線に行かせることに反対をしたのだ。
「 世界の危機に王女とか関係ありません!!やっとお父様が目指す国が出来る寸前なのに王女としてこのような蛮行を許すわけにはいきません!!!」
「し、しかしルイに万が一のことがあったらと思うと…」
「お父様、いい加減にしてください!!!
私はガルディアの王女なのです!!いずれは、この国の未来を背負っていかなければならない王女なのです。
醜小鬼達から民をこれから産まれてくる弟か妹の未来を護る義務があるのです!!
ミックス様が覚悟を決めたように私も国を護るために戦う覚悟はできてます!!」
「る、ルイ…お前、そこまで…ッこんなに成長して…ッ!!!」
マルセルはルイの覚悟に感極まってしまい涙を流すとルイはゆっくりとジズに近づいてお腹いる自分の弟妹に優しい言葉を掛けると、その場から少し離れて腰に付けられた剣を鞘抜き、戦士達を鼓舞し始めたのだ。
敵はかつてのミノアよりも強大かもしれないが、ここには愛する国と民達がおり、それぞれに護りたい大事な人やモノがある。
それは自分も同じであり醜小鬼の魔王ミノアよりも強大な力を持った軍勢と戦うのは自分も恐ろしいと正直に話したのだ。
だが、それでも背中に愛する家族や恋人・国や信念を貫き通す為に種族を超えて共に戦い真の平和を共に取り戻そうと宣言すると冒険者達や兵士達はルイの言葉に鼓舞された事により士気を高めたその姿は勇敢な女騎士の顔をしていたのであった。
ベヒーモスはレヴィアタンとジズにガルディアを任せて 耳長族の族長であるローガンが『獣王の試練』の場に通じる魔方陣を作り出すと、ミックスとリザーナは覚悟を決めたのであった。




