第6話 祭師のギフト
現場に来た岩田剛刑事がホテル駐車場の血痕を見つけた。
現場にいた人間は静華、和華、アキラ、萌ちゃん、それと犯人。
「榊原さん、この血痕は誰の血でしょうか?」
それは本宮勝志郎の血だった。
「さあな・・・わからないな・・・」静華は嘘をついた。
「そうですか見たところ新しいようですし犯人など何か見ませんでしたか」
「それが見てない・・・まぁ最も見ても言えないこともある」
「それは・・・どういう意味ですか」
「そこが問題なんだが・・・
私たちが相手しているのは国敵なんだ機密事項もある、今言えないんだ、岩田さん、いずれ、あなたの疑問にはすべて答えます」
「ははは、おかしな事言いますね、一体何を隠してるんです?」
『あれ?俺、名乗った?何で名前・・・』
岩田は榊原一族が他人の心を読めることを知らない。
静華は岩田に言った。
「隠してるのでは無い、今は言えないし時間が必要なだけだ、そのうちすべてを話す時が来る、それはすぐにやってくる。
少しだけ待て今はそれしか言えないな・・・」
「気に入らないな、そういうの、それが特命・国家公務員なんですか」
「なんか、めんどくせぇ奴だな・・・我らは公安や検察・内調より、ずっと上の人間だ、身の程知らずめ」
―ハァー・・・
静華は、ひとつ、ため息をつくと素早く
岩田のおでこを指先で『トントン』と叩いた。
すると岩田は『グラリ』と一瞬めまいがして
雑音が聞こえてくると、駐車場やホテル周辺に幽霊や黒い影が沢山いるのが視えるようになってしまった。
ゾンビみたいな幽霊、人間幽霊、ドクロ顔の悪魔たち、あやかし・妖怪などがホテル周辺にウヨウヨしている。
「えっ?・・・なんだ・・・なんなんだコレ・・えぇええー?」
「山犬様も見たろ気付やぁ・・・空気読めよぉ・・・」
岩田は目の前の光景に驚愕、混乱して何も言えなくなった。
「岩田、貴様何を考えている、ここは少女誘拐の現場で、お前は現場検証に立ち会うのが仕事だろう、一体何考えてんだぁああーおまえわああぁーっ!イラついて仕事するなら帰れっ!このばかものーっ!!」
「あぁああーっ申し訳ございません、すいませんでしたぁーっ!」
「そういう心の隙に悪魔は入り込むんだ、なに獲り憑かれかかってんだあぁあああー!!しっかり仕事しろっ!この馬鹿者が……」
この時、岩田刑事は自分が変だった事に気が付いた・・・そして謝罪した。
「俺は・・・申し訳ございませんでしたっ!」
「岩田これも何かの縁だ、その視える聞こえる力は私から、お前に贈り物だ、そのうち又、一緒に仕事しよう、その時は頼りにしているぞ、いいな・・・」
「ハイ」岩田は混乱しながら目の前の幽霊や妖怪、小悪魔たちを視ていた。
和華が呼びに来た。
「お姉さま、もう帰りましょうよー」
「えっ、あ、はいはい、行きましょう」
「もう話が長いのよ、まったく・・・」
「なあぁにぃーーーこのぉおおおーーー!」
「キャハハッ」
「まてコラッ!」
少女救出に機嫌をよくした祭師たち。
セリカ3500GTに乗り込み、村に帰る。
ホントは夕方ちょっと街に買い物に来ただけだったのに、ようやく帰路に就く。
八咫烏直属国際特務警察・函館南署の事は
私の別作品クロスタウン・アンノウンを参照ください。




