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第252話 真っ先にやることは

 訓練を見学した後、魔族の6人を今度は風呂施設に案内をした。

 セトラー国の屋敷はアレン領にあるアミューズメント施設『ラウンド・アップ』と同じように温泉施設を完備している。

 1階は脱衣所と流れるプール、サウナやジャグジー、打たせ湯、大浴場。

 屋上には男女別に露天風呂が完備され、夜空を見上げながらお風呂を満喫できる。


 お供の兵士4名も男性なので俺が男性を、スピリトゥスさんは女性なのでオルガさんが温泉施設を案内している。

「おぉ、これは凄い。こんなにたくさんのお湯が使い放題とは信じられん」

 プセウドテイさんがしきりに感心している。

「温泉は体をあたためる温熱作用があるので体に良いのですよ」

「ほう、そんな効果があるとはー」

「さあ、屋上の露天風呂に行きますか?」

 そう言いながら5人を屋上に誘う。

「この高さから地上を見下ろすのは爽快ですな」

「そうですね、プセウドテイさん。ここからならセトラー国が一望できますから」


 彼等は俺達と関わりながら生活水準の高さに気づいたようだ。

 俺達と同じくらいになるのに何年かかるのだろうかと言っていた。


 ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇


 私は黄道五宮(こうどう ごきゅう)の1人スピリトゥス。

 セトラー国は我ら魔族とは違い大きく文化が発展している。

 例えばクロスボウ、あの武器だけで脅威だ。

 そしてこの温泉施設と言うお湯が豊富に流れ出る設備だ。

 いったいどういう仕組みなのだろうか?


 それから訓練場の模擬戦には驚いた。

 エリアス陛下(へいか)の奥さんの1人、オルガと言う女性とプセウドテイの戦いだ。

 プセウドテイはアモン王から頂いた炎の短剣が自慢だ。

 その剣を自慢した時だ。

 オルガさんもエリアス陛下(へいか)から魔法剣をもらっているとー。


 2人は対抗意識を持ったようで模擬戦を始めた。

 しかし驚いた。

 虎猫(トラネコ)族というのはこれほどまでに強いのか?!

 プセウドテイは我が魔王軍の幹部の中でもリーダー的存在だ。

 その彼と対等に戦っているなんて。

 しかもプセウドテイと同じように彼女の剣は炎を纏った剣だった。

 驚くことに風魔法も付与されているなんてー。

 勝負は互角だったけど戦いの最後のころには2人共笑っていたわ。

 似た者同士なのかもしれないわね。


 後で聞いたところ彼女の剣はエリアス陛下(へいか)に特別に作って頂いたとか。

 まるでアモン王並みね。


 それからこのシャンプーとボディソープと言う代物だ。

 私は女で身だしなみには気を使っているつもりだった。

 しかしここまでの物があるなんて。

 髪の毛はサラサラになり良い香りがする。

 それだけではなく体も同様に、肌もスベスベになり綺麗になっていく。


 この国は我が国と比べると大きく技術が勝っている。

 しばらくは敵対ではなく友好を築き技術を学び、肩を並べるまでにならないと。


 まずやることはクロスボウや魔法剣の製作よりも、シャンプーとボディソープの製法からね。


 それから、うっ、うっー。

 何を置いてもシャワートイレよ!!


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