↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
242/254

第241話 悪魔

 私は黄道五宮(こうどう ごきゅう)プセウドテイ様の側近、魔王軍第一遠征隊を任されている指揮官のバジムだ。


 魔界は土地も枯れ、作物を植えてもろくに育ちもしない。

 特に我々魔族は戦闘能力重視で、産業や農地開拓はまるで駄目だった。

 豊かな土地を求め魔界を遊牧してきたが、それも限界が来ていた。


 残っているのはあの険しい山を越え、新天地を求めることだった。

3,000人以上の兵隊を連れ我々を拒む、厳しい山を越え来てみれば資源も多く土地も豊かで緑に満ちたところだった。

 しかし火竜(ファイヤードラゴン)の縄張りだったことには驚いたが…。

 連れて来た部下3,000人の内1,000人近い被害を出してやっと倒した。

 ドラゴンの素材や肉は貴重だ。

 生き残った人達で大切に使わせてもらおう。


 そんな時だ。

 我々の前に黒髪の少年と少女4人組の現住民が現れた。

 彼等はここから南にあるセトラーと言う名の国の者だと言う。

 国の代表とは怪しいが丁度良かった。

 来てみたはいいが、この辺りの国の状況が分からなかったところだ。

 他に国があるなら、そこを侵略し従えれば良いことだ。


 しかし驚いたことにその黒髪の少年は、国に仇(あだ)なすなら叩き潰す、とほざくのだ。

 こんな子供達に何が出来る?

 もっと情報が欲しい。

 そう思った私は彼等を拘束することにした。


 だが思うようにはいかなかった。

 掴みかかろうとしても壁の様な物に阻まれ前に進めない。

 焦った部下が剣で切りつけたが、攻撃も受け付けない。

 これはどうしたことだ?


 そして誰かが恐怖に負け魔法を放った。

 1人、2人と魔法を放つ者が増え、最後は30人近くで少年達を攻撃していた。

 撃ち方を止め周りの土煙が収まるのを待った。


 あぁ、早まった。

 これでは代わりの案内人を見つけないといけないではないか。

 そう思った矢先、兵士の声が上がった。


「「オォッ~?!」」


 少年達が立っていた場所を見ると、彼らは何ごともなかったように立っていた。

 そしてその場所だけ攻撃を受けた痕が無く、逆にその周りは地面がえぐれるほど大きな穴が空いている。

 しかも攻撃を受けた少年は嬉しそうな笑顔を浮かべている。

 いったい、これはどうしたことだ?


「やれ!!奴は手ごわいぞ!!」

 そう誰が言い出した。

 駄目だ、一旦やめるんだ。

 何かがおかしい…。


 更に魔導士の人数が50人、100人、200人と増え攻撃魔法を彼らに放つ!!


 ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!

 ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!

  ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!

 バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!

 ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!


 ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!

  ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!

  ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!

  バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!! ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!


 土地が焼け焦げ焦土と化していく!!

 この攻撃を受けて生きている者が、いるとは思えないほどの圧倒的な破壊力だ。


 バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!

 ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!

  バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!! 

 バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!         ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!

 ドンッ!!バコッ!!ババッ!!ボオァ!!ドンッ!!バコッ!!ババッ!!


 嫌な予感がした。

「やめ~い!!撃ち方やめ~い!!」

 私は声を限りに叫ぶ。


 土煙が巻き起こり収まると現れたのは、何事もなかったように立っている少年達だった。


 そんな、馬鹿な?!

 これだけの攻撃を受け何事もなかったように、平然と彼らは立っている。


 な、なんということだ…。

 物理攻撃も魔法攻撃も受け付けないとは…。


 黒い髪を逆立てその顔に満面の笑みを浮かべた少年は、まるで悪魔と呼ばれる存在に見えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んで頂いてありがとうございます。
もし面白いと思って頂けたら、★マークを押して応援して頂けると今後の励みになり、とても嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。