第174話 弱者が強者へ
「構えて、射て!!」
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
20本の弓が一斉に放たれ的に当たる。
バスッ!!バスッ!!バスッ!!バスッ!!
バスッ!!バスッ!!バスッ!!バスッ!!
バスッ!!バスッ!!バスッ!!バスッ!!
バスッ!!バスッ!!バスッ!!バスッ!!
バスッ!!バスッ!!バスッ!!バスッ!!
「射ち方止め~、次~」
闇妖精の指導員の元、矢を撃ち終えた10人が同じ人数だけ入れ替わる。
広い場所を訓練所にして利用している。
剣と弓を教えることになったが、弓の希望者が思った以上に多い。
今回、新しく増えた兎族、犬族、狐族、狼族、虎族の内、剣を希望したのは狼族、虎族だけだった。
他の種族は接近戦より遠距離攻撃を選んだ。
まあ、その方が戦うのも怖くないだろうからね。
流石は獣人だ。
クロスボウの威力が凄まじく、刺さるではなく貫通するほどだった。
ある意味、遠くから威力のある攻撃が出来ると言う事だ。
アスケルの森に住んでいた種族だけではなく、街から移住してきた人族の男性も弓を習いたいと言う希望者が多かった。
弓はアリッサさんだけではなく、弓が得意な闇妖精の人にも指導を頼んだ。
人数で言えば120人くらいで弓の練習をしている。
10人1グループに分かれ10個の的に向って弓を射る、それを繰り返している。
ある意味、ここは娯楽が無いから、軽い気持ちなのかもしれないと思った。
クロスボウもそんなに、希望者が居るとは思わなかったから20丁しかない。
それを交代で使っている。
仕方ないな、後で創ってあげようかな。
領地には野菜や麦はある。
しかし肉は600人近い住民が食べていけるほど、畜産は進んでいない。
ストレージの中には、たくさんの倒した魔物が入っているが当てにされても困る。
そのためには自衛を兼ねて、魔物を狩ることが出来ないといけない。
だがそれを街から来た人族がやるとは驚いた。
訓練が本格的になるとみんな必死だ。
クロスボウは威力を高めるために、弦は強めになっている。
獣人ならいいが力のない人族なら、脚の力で台座に引っかけないとセットは難しいだろう。
脚の力で弦を引き弓を装着する。
それをいかに早く出来るのかを競っているようだ。
そして実戦の時はやってい来た。
俺達は城壁の外に出た。
牛頭人が現れた!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!
たくさんの矢を受けハリネズミのようになり牛頭人は倒れた。
シャープクックが現れた!!
たくさんの矢を受け…。
アクスビーク現れた!!
たくさんの矢を受け…。
闇妖精は目が良く、遠くまで見通せる。
クロスボウは強弓でかなりの遠距離から攻撃が出来る。
それを利用し防御力が高い魔物や、高位の魔物は避け倒せそうな魔物を捜す。
見つけたら400m以上先から矢を撃ち、仕留められなくても次の矢で攻撃をする。
魔物が反撃に向ってきても、距離があるので第二、第三の矢を射ることが出来る。
120人で何度でも倒れるまで放つ!
それでも倒れなければ闇妖精が攻撃魔法で。
狼族、虎族の戦士が剣を振りかざす。
魔物が近づいて来たとしても、その時にはボロボロになっている。
遠くから魔物を弓矢の数で倒す、フルボッコ戦法だった。
400m先から攻撃されたら、どんなに強い魔物でも手も足も出ない。
攻撃が届かなければ魔物が勝てる訳がなかった。
そして彼らはセトラーに戻り、その話を自慢する。
すると興味を持った人達が増え、今では女子供までクロスボウを扱っている。
人々のクロスボウを扱うレベルは日々、向上していく。
こうして魔物の居なくなったエリアが増え、セトラー国の領土は広がって行く。
強力な武器を手にしたことで弱者が強者へ。
毎日、美味しいお肉が食卓に上る。
住民にとってもはや魔物は、恐怖ではなくお腹を満たすお肉でしかなかった。




