↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
147/254

第147話 レッドクラブ

「「「 レ、レッドクラブだ!奴の甲羅は硬くて矢が通らん!! 」」」


 レッドクラブと呼ばれた横幅1.5mくらいの魔物が、当たり一面を覆うくらい大量に現れた。

 俺を守る様にディオさん達が前に出る。



【スキル・鑑定】簡略化発動!!

 名前:レッドクラブ

 種族:魔物

 年齢:5歳

 性別:メス

 職業:カニ


【特徴】

 陸上に住む蟹の魔物。

 左右の鋏(ハサミ)の力は強く、大木を真っ二つに切り裂く程の力がある。

 甲羅はとても固く、矢などの攻撃を受け付けない。

 前後左右に動ける。


 この時期は産卵時期で、メスはお腹に卵を持っていることが多い。

 身はとても柔らかくミソは極上の味。

 刺身や塩ゆでにしたり、ダシを採ったり美味しくいただこう。



 俺は叫ぶ!!

「みんな鋏(ハサミ)に気を付けて。まずは下がるんだ!!」

 

「「「 おう!! 」」」


 返事は良いけどいったい貴方達は、どうやって弓矢で攻撃する気ですか?

 掛け声だけ?


 レッドクラブの大群はどんどん、俺達に迫ってくる。




  俺は蒸気機関車を収納した。

  突然、蒸気機関車が消えたのでアルベルトさん達が驚いている。


  ストレージから、黒作大刀(くろづくりのたち)と名付けた剣を出し構えた。

 『トゥ・ハンデッド・ソード』という両手で、片手で扱う為に柄を短くした剣だ。

 刺突攻撃も可能で剣先が鋭く、重量と打撃で叩きつけ、全長も1.5m近く重量も20kgはある大剣だ。

 俺はその大剣に生活魔法の風を、真空状態で纏うイメージをした。


 レッドクラブの大群はどんどん迫ってくる。

 スッ!!

 俺は風魔法を身に纏い素早さを上げた。


 ディオさん達を下がらせ、俺はレッドクラブの大群の中を縦横無尽(じゅうおうむじん)に駆け抜ける。

 そしてレッドクラブの眉間を、切り裂いていく。


 ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、

   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、 ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、

          ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、

    〈〈〈〈〈 バンッ!バンッ!バンッ! 〉〉〉〉〉

      ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  

 ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、

   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、 ガザ、ガザ、

     ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、 ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、

        〈〈〈〈〈 バンッ!バンッ!バンッ! 〉〉〉〉〉

   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、 ガザ、ガザ、

  ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ ガザ、ガザ、

   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、

           〈〈〈〈〈 ガァッ!ガァッ!ガァッ! 〉〉〉〉〉

        ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、 

   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、

 ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、

ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、   

    〈〈〈〈〈 ガァッ!ガァッ!ガァッ! 〉〉〉〉〉

     ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、 

   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、  ガザ、ガザ、

 ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、ガザ、ガザ、   ガザ、ガザ、


 小人族のアルベルトさん達は、口をあんぐりと開けている。


 そしてレッドクラブの群れは通り過ぎて行った……。

 ……えっ、ただ通っただけ??

 戦う必要は………。


「さすがエリアス様。伊達に緑竜(グリーンドラゴン)を倒しはていないな」

 ディオさんがポツリと言う。


「な、なんですと。あの緑竜を倒されたのは、エリアス様だったのですか」


「えぇ、成り行きですが。あの時は緑竜とディオさんが戦っていて、そのままにしておくと俺達の村にも被害がありそうでしたから」


「そんなことがあったとは。だからダークエルフが従っているのですね」

「俺は従えているつもりはありませんよ」


 俺はそう答えると50匹は倒しただろうろと思える、レッドクラブをストレージに収納した。

 すると更にアルベルト長老達は、驚いた顔をしていた。


「レッドクラブはこの辺りに頻繁にでるのですか?」

「普段は山奥の岩場に住んでいるようですが、この時期から夏場にかけて雨の時期になると大群で産卵のため、山から下りてきて田畑を荒らすのです」

 レッドクラブは村を襲ったのではなくて、通り道に村があったのでは?…。


「この時期だけですか」

「えぇ、そうです。甲羅が固く矢が通らないので、荒らされるのを見ているしかなかったのです」

 そもそもなぜ弓矢で戦うのか…。

 復興する労力を考えたら、村の引っ越しを考えなかったのか?

 毎年、お疲れさまでした。


◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆  ◇


「ではみなさんの村に行きましょうか」

 俺達はそう言いながら歩き出す。


 しばらく歩いていくと簡素な塀が見えてきた。

「あそこがわれらの村です」

 アルベルト長老が指を指す。

 アルベルトさんは長老なので、敬意をこめて長老と呼ぶことにした。


「おい、いま帰ったぞ。門を開けろ!」

 アルベルト長老がそう言うと門が開いた。


「おかえりなさいませ、アルベルト長老」

 中から男の人が出てきた。

 小人族は人族より長生きのせいか、みんな若く見える。

 そのため、男の人なのか男の子なのかが分からない。


 中に入ると屋根がかろうじて、あるくらいの家が並んでいた。

 これを持っていくのは無理だ。

 俺がストレージでログハウスを作ればいいや。

 そう思うほど、雨が凌げればいいレベルのボロい家だった。


 するとゾロゾロと人が出てきた。

「みんなここにいらっしゃるのはエリアス様だ。そして黒い悪魔を動かしている、ディオさん、アルガスさん、セサルさんだ」


「「「 おぉ~~!! 」」」


「先ほどレッドクラブの大群に襲われた!!」


「「「 ?! 」」」


「しか~し、そのレッドクラブをエリアス様が簡単に倒してしまった」

「長老、いくら長老の話と言えどそれは…」

「そうだ、レッドクラブの甲羅は硬くて武器が通用しない」

 弓矢だからだよ!!

 分かれよ!!


 俺は仕方なくストレージから、レッドクラブ5匹を出す。


「「「 ドサッ!! 」」」


「おぉ~!」

「レッドクラブだ。眉間が割られているぞ!!」

「凄い?!レッドクラブを倒すなんて」

 そしてまたストレージにレッドクラブを収納する。

「マジック・バッグなんて初めて見たよ」

 住民達は感心している。


「それから先ほど話の途中でしたが、皆さんのために俺が新しく家を作りましょう」

「ですがエリアス様。そこまでして頂くわけには」

「大丈夫ですよ。俺が作りますから」

「本当ですか、19軒は必要になりますよ」

「そのくらいなら平気です」

 後で創生魔法を使いログハウスでも作るか?


 家が19軒と言う事は19世帯しかいない、と言う事か。

 森に追われ生活しているから、村レベルの規模で住んでいる種族はいないか。


「ですがエリアス様。そこまでして頂くわけには」

「移住して頂くのです、俺からのささやかな贈物です」


「「「 #贈物__・__#!! 」」」


 小人族の人達の目がキラキラ光り輝いている。

 なんだこの反応は?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んで頂いてありがとうございます。
もし面白いと思って頂けたら、★マークを押して応援して頂けると今後の励みになり、とても嬉しいです。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。