第五騎士団
「へ~、あのジャックが報告に戻らなかった。
そしてそのジャックが失敗した任務に俺たちに行けと言うのか?」
そう質問しているが、今回は断れそうにないなと第五騎士団団長デブライ・マイロソフは直感している。
何故なら代理人の失敗した武力的任務は大体は第五騎士団に回される。
能力では王国近衛兵に劣るとも勝らない実力を持っているが性格に難がある。
第五騎士団は誠実と態度を重んじる王国近衛兵にそりが合わず
王国近衛兵に入れる程の実力を持ちながら性格や戦闘スタイルに難がある
ため入れなかった人が入るがこの団長は比較的まともだ。
性格や身体能力共に優秀で王国近衛兵副団長とも渡り合う
程の実力を持ち王国では冒険者を除けば三本指に入るとされるが
昔の遠征で魔族に囲まれた多くの仲間を失った反動でスキル:バーサクを取得してしまい、一定の怒りを覚えたら発動し狂乱し本来の数倍の力を引き出すが敵味方関係なく切り伏せてしまうため第五騎士団団長に任命された。
狂乱状態では戦闘の事に関しては頭がクリアになるが他の事に関しては霧がかかっている様に
考えられなくなるらしい。
「そうだ、あの《絶対》のジャックが帰ってこない」
「あのジャックが失敗したかもどうかも分からん任務に俺たち第五騎士団に行けと?」
「だから第五騎士団に任務を回してる、他の騎士団に比べ管理がしっかりしていないからな」
「ひどい上司だな」
「そうだ、そのひどい上司が今回同行するらしい」
「ナー・ガルジ・バトリクスが?」
「やっぱり知ってたんだ」
「よく依頼してくる客の名前ぐらい調べるのは当たり前だろう」
代理人と団長の間で火花が散る。
静かな時が行われた後
代理人が口を開ける。
「こっちは喧嘩しに来たんじゃない、依頼を届けに来ただけだ。それに三人相手じゃ少しキツイからな」
「分かってるよ、じゃあ引き受ける報酬は
後日団の金庫にも入れといてくれ」
「分かったよ、今回もここで引き下がろう」
闇に紛れた代理人を見送り
深いため息を吐いた。
「第五騎士団の奴ら全員を呼んでくれ」
そう三人に言い放った。
高貴なるラット
吾輩はラットである。
名はないがこのダンジョンに生を受けた時から
ダンジョンを守る使命を持っている!
ダンジョン一階層を守護する気高きラットである!
状況をしっかりと判断し的確な指示をだす!
時には最前線に立ち自ら戦う事もある!
吾輩が一番気に置いているのは生き残る事だ!
生きてさえいれば次が来るかもしれないからだ!
吾輩達は大変である!
能力も最底辺だしかも知力が吾輩以外軒並み低い
吾輩が死ぬとラット達の全滅は必須!
だから少ない戦力で敵を追い返している!
吾輩達のスケジュールは大変である!
毎日ダンジョンを巡回している
しかも巡回していると気づかれない為に完全にランダムに巡回している
何故こんな意味のない事をしているかと言うと
ダンジョンが気づかない敵や入口から入って来ない敵がいるかも知れない
そういう敵に常に意識している!
それが終わればいつもの訓練
足音を消す訓練、気配を消す訓練、連携の訓練、危険になったら逃げる訓練
様々な事をする。
ラットは眠るまで訓練をする
これも生き残るためにラットは常に努力しているのだ!
吾輩は高貴なるラット!
ダンジョンの安全を守る者!
……………よう!
覚えてるか?
俺だよ!ジャックだ!
あの後なんとか洞窟に逃げ込んだが
荷物を全部おいてきちまった
水源はあったが食糧が無い
大好きな酒も全て失った…………
まあ、いいか!
ポジティブに行こう!
俺は代理人を辞める!
俺はこの機会に自由になるぞおおぉぉぉ!
ならこの洞窟を長期間住めるようにするぞ!
作る物は無限にある!
ベッドに机!
服に靴!
包丁に武器と!
そして家!
たりない物はいっぱいある!
おおおお!やる気が出てきたぞ!
サバイバルは任務で何度かあったが任務とは違う緊張がする
今回はわくわくしてきた!
代理人とかあんなブラック辞めてやる!
………………
はぁ、帰りたいな故郷に……




