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友人Aの反逆日記  作者: みくじ


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9-9

 キッドマンからのヘルプはなかなか来なかった。


 テイラー氏を見失い小競り合いが起きても勢力的にはオセアニアの方が強い。

 時間をかければ何とかなると思っていたようで焦りが少なかったのが原因だ。

 しかし人と時間をかけても一向に確保できず状況が不利に傾き始めたところでようやく声がかかった。



「すまないが君の力を借りたい」



 意外にも礼儀正しくキッドマンは頭を下げて頼んできた。

外国人はもっと横暴だと思ったのだが律儀だったので快く引き受けた。



「力を貸すのは良いとして、あなた方の目的は何ですか? 何処まで状況を整えればいいですか?」

「第一はテイラーの流出阻止。相手に流出するなら処分しろとも言われている。ちょっかい出してくる組織にはお灸を据えろともいわれている」

「その程度なら何とかできますよ。自分の都合に合わせてくれるならですが」

「それに関しては問題ない。こちらが頼んでいるのだ文句は言わない」

「ならやりましょう」

 


ここで下手に先程の交渉は掘り返さない。何度も尋ねお願いすると弱く見える。

キッドマンたちも阿呆ではないので意識には残っているだろう。あとは力を見せつけて意識をそちらに流せばいいだけだ。


 軽い協力の言質を取ると本部の指示は綾香に任せることにした。


俺は残念ながら本陣で策を考えて駒を使うタイプではない。

それに現状戦力になるのは俺1人。

単独で動くのが最も効率的である。


綾香にはある程度指示をして本部の指示系統を掌握してもらう。そのうちに俺は俺で行動する。



 コテージを出て周囲の気配の中で比較的に面倒そうなものを優先的にたたいていく。


あるものはオセアニア構成員と戦闘を行っていた。

あるものは私欲に駆られて窃盗や器物損壊をしていた。

あるものは戦闘には加わらずだらけていた。


 そういった連中を一方的に排除した。

 一太刀入れて呪術をかけて身動きの取れないようにする。

後は本部の綾香に連絡して回収してもらう。

位置を伝えるのは手間がかかるのでよし子さんに感知してもらう。


 今回はよし子さんも本部にステイ。

本来はよし子さんとはあまり距離を取れないのでちょっとした工夫を施した。

綾香に呪術をかけ能力的なつながりを作ってよし子さんを流す。


呪術の基本は能力的なつながりを作ることなので都合よくよし子さんを移植できる。

だが所詮呪術、デメリットもある。綾香が代償を払わないといけないので長時間は使えない。

何の代償もなしに出来る程呪術は都合よくない。



 兎も角、本部には綾香とよし子さんに残ってもらいオセアニアの皆さんに指示を出してもらう。



「一先ずオセアニアさんの戦力を中華系構成員にぶつけてください。それも確実に勝てる相手のみにしてください」

「そんな事をすれば現在の硬直が崩れて潤が目的を確保して御話するまでの時間を保てないと思うけれど」

「最終目標はそこですけどそこから始めなくて大丈夫です。まずは雑魚を綺麗にして場所を整えます。物語の起こっているところだけ残してそれ以外は更地にするつもりです」

「そういう事ね。わかったわ」



 流石有能事務官綾香。無駄なことは聞かないし理解が早い。


 一方でよし子さんは不貞腐れたようにぶすっとしている。直接見ていないのだが不機嫌が伝わってくる。

それに構うのも面倒なので流す。



 さっさと状況を整えてしまおう。

 正月三が日はグダグダしていたので良い運動とちょっとはしゃぐ。

というよりは最近の面倒によってイライラが溜まっていたのでそれの発散だ。



 相手はモブ以下ばかり。

どこぞのチーターばりに無双をする。


名前も聞かず問答無用で切り捨てていく。

やべ、超楽しい。



 しかし、始めこそちょっとしたストレス解消だが数が増え効率を求めると単なる作業となり変わり結局かなり疲れた。

それでもしっかり事は終わらせる。



 全体の8割程度を綺麗にしたところで切り上げテイラー氏の様子を見に行く。


 状況の整理に1時間ほどかけた。

テイラー氏失踪から2時間近くたっている。


それなのに未だに逃げ続けていた。

見つかりそうになるとそれが分かっていたように包囲網の穴をするりと抜けていく。


 テイラー氏の逃避行は案の定1人では無かった。


 逃げる彼の手を引き必死に駆けている少年がいた。


 それは実に興味深く、面倒な状況だ。




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