登場人物紹介【ネタバレあり】
登場人物紹介というよりむしろエピローグ
■主人公
不憫な親衛隊隊長。
次代”猟犬”トップとして、当主に見込まれて英才教育された可哀想な人。
龍とタメはれる邪神殺しの英雄なんですが、表には出ません。
”飼いならされた猛犬”に見えるが実は”手におえない忠犬”
(だが、飼い主はお国ではない)
副官ではなく、俺が当主……?!
勘弁してくれ。
お幸せに。
■お嬢
領主の娘。異世界転生者。
なんやかんやあって、異世界の知識と龍の知識を両方手に入れているが、転生元のオタク男子な趣味と人格は薄まっているらしい。
最近、女子力を手に入れた。
龍の知識を手に入れたおかげで、この世界でどこのどの原材料にどういう特性があるかわかるようになったのは、新作デザート作りに役立つのでありがたい。
フォーマルな場ではドレスを着てエスコートされたくなったので、お気に入りのタイピンは女物のアクセサリにリメイクしてもらった。
■龍
元孤高の最強存在。
呪いが解けてパーフェクトフォームになった。
ただし、”猟犬”当主によってしっかり教育されたお嬢の人格が大きく反映されているため、チート無双はする気がない。慢性中二病は引き継いだが、趣味は個人の生活の範囲でこっそりやるという良識も引き継いだ。
”アルティメット俺”状態よりは常識人。
自分が嫌いだったが、「龍、カッケェ」と思う中二病お嬢と一体化して自己評価は円満にフラットになった。
愛情に餓えてた部分は、お嬢とトレードして、あっちでホクホクしている。
もちろん、こっちでも遠慮なく口説いて、落として、満たしまくっているので、収支プラス。
貴族に婿入りして、小領主となる。
(つまりこっちに配分されたお嬢成分もさすてな領主には成れた)
龍の個の力なんて、社会的資本の適切な再分配や、雇用の確保による経済の安定には対して役に立たない。暴力装置としても、せいぜい、使用しないことに意義がある抑止力ぐらいにしかならないし、使い所がない。皆で無理なく地道にお仕事するのが一番……とか言っている。
水道引くのに水脈わかるのは便利。
■侍女さん
侯爵家養女。聖女様の侍女の職を辞したあと、やたらにできる婿と結婚して、共に子爵領を治めることになった。
夫がどこからかレシピを手に入れて作ってくれる新作デザートで、お茶をするのが楽しみ。
最近、自分よりできる男に手玉に取られて、強引に甘やかされることにハマった。
ああ、もう!こんな悪辣なバカが可愛いだなんて、私も大概だわ。
アーティファクトの首輪より強力な対龍抑止力にして制御装置。
■聖女様
この世界に滞在するための力を全部渡してしまったので、元の世界に帰還した。
「絶対すぐに帰って来るから」
と言って帰っていったが、本人、洋画は見ないので、ターミネーターのつもりではない。
※実際、ちゃんと帰ってきたという話は、サイドAのおまけ参照
ちなみに帰ったら、召喚された直後の時間だった。女神様ありがとう。
高校受験は卒業式前に推薦で決めていたからセーフ。公立試験だったら壊滅だったよ。よかった〜。
■拳王&剣聖
邪竜2キルという偉業を達成。
いやいや、今回のはうちの弟子が全部持って行っちゃったから。
剣聖は自分用にああいう剣が欲しいけど、材料入手が難しい。
天から落ちた星の欠片の鉄塊なんて、そうそうあってたまるか!あいつどっから持ってきたんだ?(丸玉と同じところです)
■親衛隊
ちくしょう、出番なしかよ!
でも、お嬢が幸せそうなので、良しとする。
というか、お嬢の相手が隊長なら仕方がないかと思わざるをえない。
……アイツ、邪竜をワンパンで吹っ飛ばして、火炎弾を吐く巨大邪神竜の首を切り飛ばして滅した男だぞ。勝てるかいっ!
■お嬢の父上
愛娘には”猟犬”の仕事を継がせる気はなかったので、そっちの後継者とするために主人公を仕込みまくった。
増長しないように叩いて育てたら、自己評価が低めに仕上がった結果、自己犠牲を平気でプランに組み込む男に育ってしまったのが悩みのタネ。
そろそろ褒めて伸ばしたほうがいいかとも思うが娘を嫁にやると思うと、褒めたくない。
最愛の妻を失う原因になった邪竜には恨み骨髄だったので、それを退治してくれた主人公は認めてやるべきだと葛藤している。
娘の成長は嬉しいが、分裂増殖は想定外だった。あっちも自分の子として認知すべきだろうか?
■辺境伯
悩み多き中間管理職
”猟犬”んとこの優秀な若いのの頼みをきいてやって、そこんちの娘を保護したら、子飼いの兵を誘拐犯扱いされた。
詫びという名目で、その若いのを年に数回、仕事の手伝いに来させることに成功。自軍の教官をやらせながら、自分の執務室で書類仕事も仕込んで、引き抜き工作を画策中だが……無理かな。
最近、また白髪が増えた。
■特務室長、班長
主人公の父兄。お嬢の元上司。
うちの利発で出来のいい末っ子が、すっかりたちの悪い猟犬になっていて悲しい。
”神殺しの猟犬”とかなんの冗談だ。
さしあたって後始末は、しっかりしました。
■侯爵家、侍女さんの実家
邪神事件で貴族がごっそり捕まって、王都の”番犬”とその後見としては、勢力再編の調整がものすごく大変。
”猟犬”の仕事は獲物を狩るところまでだから、とぬかして後始末を丸投げにしてきた猟犬当主には殺意が湧く。
せめてお前のところの秘蔵っ子を貸せ。
いくら”邪神退治に功績があった英雄への報奨”とはいえ、お取り潰しになった公爵家の領地を、丸ごと新参の子爵領にするなんていうアクロバティックな無茶が通ったのは、国王と王太子の謝意を最大限に活用(悪用)したから。
自分ちのボンクラ息子が邪教側に利用されるなんていうポカをやらかしていた宰相も、快く協力してくれた。
本来、聖女様の守りとして期待されていた対邪竜の騎士(騎士団長の息子)が、聖女様の不興をかって閑職に落とされていたので役に立たず、軍閥の発言力が低かったので調整は楽だった。
ちなみに隠れ邪教徒の教師に悪い教育を受けていた第2王子は、辺境で再教育にしてやった。
■邪教の神官
邪竜の息子
生まれの不幸を呪う銀髪美形青年で、表向きは清冽な高位神官というテンプレ。まぁ、聖女様が心の闇を払ってあげていたら改心していたかもしれないが、聖女様の好みじゃなかったから仕方がない。
邪神に取り込まれかけていたところを、元暗殺者くんがインタセプトして確保。騎士団に引き渡した。
■元暗殺者
ある意味でブレない奴。
曰く……俺は最初から正義側で、邪教の信者のフリをして内部情報を流していたんだ。
神官役は終わったから、手元で使ってくれと主人公のところに押しかけて、呆れられた。
こいつの言動を、実は主人公のことが好きな屈折したツンデレなんだぜ、と思いながら見直すと、笑えるぞ!
■邪竜&邪神
異世界転生者
20年程前にチート無双でR18エログロバイオレンス路線を爆走した。
俺は神だ!と言い出して、信者を集めて、この世界の神様のパワーバランスを狂わせた。聖女に加護を与えた女神様の力が弱っていた原因。
復活までもう少しだったが、あえなく滅された。
■女神様
愛の女神
根源が異界の存在である邪神には、直接干渉できないので、異界からリナちゃんを、聖女としてこの世界に連れてきた神。
リナちゃんの恋を成就させる気満々だったが、本人の好きな男性のタイプを読み間違えたので、恋が始まらなかった。
「女神様、私の恋を叶えるために力をお貸しください」
「はい。なんでも言ってください!」
なにかと見通しが甘いが、努力と根性と信じる力で、結果オーライを叩き出すタイプ。
だってこいつのおかげで、邪神殺しの英雄の原動力が誕生してるんだよ……。
失敗からのリカバリーの仕方が、そういえば神。
ややこしい恋愛関係が片付いてよかった〜。やっぱり純愛は正義よね~。
いいのかそれで。
というわけでハッピーエンドです。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
この後、前作(特におまけ)に続きます。
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実質、あの話が本作の最終回です。
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