表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【夏休編】
77/281

コード76「あるエルフの少女が見た昔の夢」

第76話

前回、リルフの友人ノーマンと話してから後日

……この子は…純粋で優しい子になって欲しい…

だから…この子の名前は…。



あはは!お母さま!こっちこっち~!

見て~!こんな事も出来るようになったんですわ~!



あなた…ごめん。行かなきゃ。

□□□の事、お願いね。

□□□の誕生日には必ず帰ってくるから。



お母さま…?早く帰って来てね!



あぁ、もちろん!お土産も用意しておくから!


行ってらっしゃい!お母さま!




え…、お母さまが…?嘘よ!

…。嘘つき…!そんなこと言わないで!

そんな嘘をつくお父さまなんて嫌い!


□□□を泣かせないでぇぇ…うわあああああ…


お母さまに…会いたい…。




朝日が差し込む。

ケーシィはゆっくりと起き上がる。朝。


夏は暑い為、ゆるめの半袖のシャツをパジャマ代わりにしている。


「懐かしい夢を見ましたわね…。お母様…。あれから何年も経ちましたわ。」

机の上のペンダントを手に取り、胸に置き、目を閉じる。


ケーシィは1人でランニングをする。

いつもはカナリーやマナと3人で走っていたが、

この日は1人で走りたくなり起きて早々、走っていた。

これも、懐かしい夢を見たせいなのか。


「ふぅ…。やはり運動は気持ちがいいですわね。」

嫌な事も、汗と一緒に流せる気がするから。


そこへカナリーとマナも起きて来て、朝の訓練が始まった。


マナ曰く、まずは瞑想から。

心魂、心身を落ち着かせることで、魔力の流れが良くなるらしい。


瞑想が終わると、魔力の流れを一定にする訓練。

全身へ、魔力を循環させる。


それが終わると、やっと組手の時間。

はじめは軽めに相手の手を払う程度から。


そんなこんなしていると、朝ごはんの時間となる。


リベラとリーナが朝ごはんを作ってくれる。


最近では、ケーシィの同室のミリーも一緒に食べている。

ミリーは調合が得意な女子生徒であり、甘いもの好きである。

「最近は、早起きになってしまって、でも、健康的ですごく良いわ!」


本日の朝ごはんは、フレンチトーストである。

6人となると、椅子などが無いため、食堂に移動して、

キッチンを借り、朝食を作っている。


「わぁ~~!美味しそ~!頂きます!」

カナリーは美味しそうにフレンチトーストを頬張った。


マナがカナリーの口元を拭う。

みんな楽しく朝食を済ませた。


そして朝食の後は、みな課題やら、やることを各々している。


マナは作業室で1人、何かに向かって作業をしていた。

カナリーとリーナは課題を進めている。

リベラは都市に赴き、食べ歩きをしている。


ケーシィは今朝見た夢を思い出し、部屋に居たくないと思った。

「適当にぶらぶら歩きましょうか。」


いつもなら、リルフを誘って、適当に散歩をしていたが、

今日は1人で歩きたい気分だった。


「ママ~お腹すいたー。」

「お昼までまだ早いわよ?」

「おやつ!出店で何か食べたい!」

「も~しょうがないわね。一つだけよ?」


そんな光景をケーシィは羨ましそうに見つめる。


都市を歩いていると、1人の魔術警察とすれ違う。


「…ケイト?」


ケーシィは肩が震える。

聞いたことのある声。

後ろを振り向かずに、足早に歩く。

「ケイト!待って!」


その魔術警察に呼び止められる。

「なんでしょう。わたくし、急いでますの。」


ケーシィは警戒しながらその警察の方を見ずに答える。


「なぁ…ケイトこっちを見てくれ。」


ケーシィは目を逸らしながら振り向いた。


エルフの魔術警察。

「おい、レミー。どうした?その娘と知り合いか?」


ケーシィは顔を伏せている。


「知り合いも何も…僕の娘だよ。」


ケーシィは腕を抑える。

抑える手が震える。


「あ、あの…人違い…です。わたくしは…ケ…ケーシィ…ですわ。」


「ケイト…。まだ…母さんの事。」


ケーシィはこの場から一刻も早く、逃げ出したかった。

涙がにじむ。


今朝の夢はそういう事だったんですのね。

あぁ…、今のわたくしはきっととても情けなく見えますわね…。


「あれ?ケーシィさんです?どうかしたですか?」

食べ歩きをしていたリベラが通りかかる。


ケーシィは魔術警察を振り払い、リベラの小さな体の後ろに隠れた。

ケーシィの手がリベラの肩に置かれる。その手は震えている。


男性警官がケーシィの近付こうとしている。

リベラはリンゴ飴を片手に、Tの字となり、ケーシィを守る体勢を取った。


「魔術警察さん、この子は怯えてるです。罪状も何もないのでしたら、申し訳ないですが、ここはお引き取りをお願いするです。」


エルフの魔術警察はまだ何か話したそうにしていたが、

「あ、あぁ…すまなかった。ケイト、会えて、元気な姿を見れて嬉しかった。それから…ごめん…。また…。」

ケーシィは一度もエルフの警察の方を見なかった。


この人はまたわたくしに謝って…いつまで謝るんですの。


「どうしたですか?これ、ストロベリー飴です。お話だけでも、聞くですよ。」

リベラは封を開けてない棒付きのストロベリー飴を渡し、

優しくゆっくりと、落ち着いた声でケーシィに話しかけた。


都市では、お祭りの準備で騒がしい。

展望広場の準備はほとんど出来上がっている為、

少しはゆっくりできると判断し、リベラはケーシィをそこへ連れてきた。


「ありがとうございます…。わたくし…。」

ケーシィの声が詰まる。辛そうにしている。


「ここの景色は、私にとっての大好きで大切な場所なんです。たくさんの人を見ることが出来るこの場所は、景色を見ているだけでも、落ち着くです。」


リベラなりの配慮と、気遣いだった。

ケーシィは景色を見つめ、深呼吸した。


「ありがとうございますわ。少し、落ち着きました。」


ケーシィはゆっくりと自身のペースで話し出した。

ミリー・イロゥボウル(女)

人間種。ケーシィと同室であり、

調合が得意な女子生徒。

真面目で優しい。


冒頭はケーシィの過去の話です。

どうして、彼女はケイトと呼ばれるのか。

どうして、彼女はケーシィと名乗るのか。


レミー・ライジェル(男)エルフ種。

一応、次でケーシィが語り出しますし、紹介もしますので、

ここでは、詳細はまだ紹介しないでおきます。


リベラが通りかかって良かったです。


第76話、読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ