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私とAIの異世界転生!  作者: 星廻 月華
【花畑編:世界分岐章】
67/288

コード66「別世界線:魔の1分間」

第66話

前回、時環の大魔女から話を聞いた後から

マナは魔剣ノ魔女の前に降り立つ。


魔剣ノ魔女が瞳をゆっくりと開け、

マナが入った聖白之王をじっと見つめる。



彼女が剣を引き抜いた時、山が、火山が、

空間が揺れる。


紅きドロドロとした灼熱の死が纏わりつく空間


魔剣ノ魔女の背後には、世界観にそぐわない機械パネルがあった。


そのパネルには、

[Do the likeliest、and God will do the best.]

(人事を尽くして天命を待つ)


そう書かれていた。なるほど。

システムの起動もしないといけないわけですね。


「まずは、システムを起動させるところから。そうなると、1分以上かかりますね。」


回避。


急な殺気を感じ、マナは首を傾ける。

マナの背後の岩壁が上と下に分かれる。

マグマが別エリアから流れ込んでくる。


超高速。

気が付くと、魔剣ノ魔女が懐まで来ていた。


「スキル発動。<スキル・ボックス>。」


光の箱の結界で魔剣の軌道を逸らした。


これなら…。


しかし、光の箱が破壊されてしまう。


魔剣ノ魔女の瞳がこちらの命を刈り取るかのように輝く。



マナは移動しながら、ボックスを張り直しては、斬り裂かれ、

装置へのルートを考えていた。


「装置までの道筋、演算します。」


マナは魔剣ノ魔女の苛烈な攻撃を華麗に躱しながら

パネルまでのルートを演算していた。


見つけました。


たった一つのルートが浮かび上がった。


魔剣ノ魔女が居合の構えを取り、横薙ぎを繰り出す。


「構え、タイミング、斬撃までの時間、今。」


ボックスを足場にし、魔剣ノ魔女の斬撃を躱しながら頭上を華麗に宙返りする。


そして、装置へとたどり着いた。


システムが自動的に起動する。

センサーで起動したらしい。


[God helps those who save the world.]

(天は世界を救う者に手を差し伸べる)


タッチパネルに手を置いた。


[Certified. Verified. All Green.]

(認証、確認、オールグリーン。)


[Start connecting to the world!]

(さあ、世界のつながりを開始しましょう!)


重低音と機械音が鳴り響く。


[Global Assist return has begun. 1 minute remaining. Good luck!]

(グローバルアシストリターンが始まりました。残り時間1分。ご武運を!)


60と表示され、カウントダウンしていく。

世界的大地震が発生する。

山が、火山が、世界が崩れていく。



だが、魔剣ノ魔女はそれを赦さない。


斬撃の嵐。

マナは<スキル・ボックス>を何重にも重ね掛けしながら自身とシステムを守っていた。


残り時間、50秒。


まだ10秒しか経っていない。


マグマが魔剣ノ魔女の頭上に降り注いだ。


しかしその全てを、マグマを”斬った”。

魔剣を片手にぶら下げながら、

優雅に一歩、また一歩とマナの方へ歩いてくる。


[Time remaining: 40 seconds.]

(残り時間:40秒。)


これほどまでに、1分が長く、

永久だと感じたことはなかった。


一瞬でも気を抜けば、首が落ちる。


マナは心魂体に戻るだけだが、肉体が無くなれば、

世界を巻き戻せなくなってしまう。


なんとしてでも、耐えきらなくては。


[Time remaining: 30 seconds.]

(残り時間:30秒。)



マグマに触れそうになり、避ける。

だが、一瞬注意力が2つに分かれたその時、

極太の斬撃が聖白之王の左腕を斬り落とす。


腕の断面からは血は出ずに光が漏れる。


[Time remaining: 25 seconds.]

(残り時間:25秒。)



ベアトリクス様…。


この世界線では…私たちは他人かもしれませんが…


[Time remaining: 20 seconds.]

(残り時間:20秒。)



「スキル発動。<スキル・ボックス>結界。」


ボックスを魔剣ノ魔女の前後左右上下にそれぞれ展開し、魔剣ノ魔女そのものを止める。


[Time remaining: 15 seconds.]

(残り時間:15秒。)



「全力完全魔気解放…」

ボックスが全て弾かれ、斬られた。


魔剣ノ魔女は邪気ではなく、魔気を解放させた。

世界現精魔大戦の人々の苦しみ、嘆き、悲しみ、怒り

それぞれの感情が魔力に乗り、

それを魔女は魔剣に吸わせていた。


そして、超極太な斬撃を放った。


インペスト大山脈の一端が、斬られた。


聖白之王の右足が切断される。光が漏れる。


「っ…!!」

<スキル・ボックス>で、ロボットのような足を生成。瞬時に支えた。


[Time remaining: 10 seconds.]

(残り時間:10秒。)



(もう一撃は耐えられない。…使って。私の能力も!)

脳内で聖白之王の声が響く。


聖白之王の能力使用権限を得た。


「使わさせていただきます!!」



[Time remaining: 5 seconds.]

(残り時間:5秒。)



魔剣ノ魔女の斬撃が、聖白之王の、マナの首を捉える。



「スキル…能力…複合発動。<ダブルスキル・クイーン[BOX]>!」


聖白之王の背中に、四角い線で描かれた翼が生え、魔力の王冠が現れる。

魔術式の描かれた翼の生えた光のボックスが出現。マナを守った。



[Complete. Start regression.]

(完了。回帰します。)


「魔剣ノ魔女…ベアトリクス様。あなたの事を私は知っています。私とあなたはこことは別の世界線では仲間になって、共に過ごし、共に生き、マスターの為にその剣をふるってくれていました。この世界のあなたの想いも全部、私が持っていきたい。残したい。この箱に触れてください。あなたの事も救いたい。記録として、データとしてでしか残す事しかできませんが、あなたをデータ上で復元が可能です。いつか必ず。」


「…どうしてそこまでしてくれる?私は貴方を殺そうとしたのに。」

ベアトリクスの魔剣の魔力が尽き、元の人格に戻っていた。


「マスターならこうします。それに、私はまだ稼働しています。」

聖白之王の姿ではあるが、マナの心魂はまだ稼働している。


「そっか。じゃあ…連れて行って。記録でもデータとやらでも構わない。その幸せな世界とやらに。」


ベアトリクスはマナの手をとった。


パネルから、いや、下から、

星の内側から、光の粒子が大量に波のように

大量に溢れ出した。

それはインペスト大山脈、それぞれの火口から

光が世界へ大噴火した。


地割れ部分からも、光の粒子が散布される。


世界が光に包まれる。


宇宙空間に届いたその瞬間、謎の魔女帽を被った人物が光を掴み、更に広げる。


宇宙全てに光が広がる。


「ありがとう。よくやってくれた。これで、戻る。」

時環の大魔女はひとまず安心と言った表情を見せた。


”ありがとう。マナさん。私の事もそっちで、探してね。”

聖白之王は最後に背中を押してくれた。


マナの心魂と、ベアトリクス、リベラ、魔剣のデータをマナは抱える。

もう一つの小さな水色の欠片も一緒に時を超え、回帰していく。

この世界線のベアトリクスと一切出てこなかったリベラのデータも

マナが一緒に連れ帰りました。

小さな水色の欠片。これは一体…。


皆さんもお気づきかと思いますが、もう一人大魔女が出てきましたね。


クライマックスかと思いきやもう少しだけ続きます。

もう一人、救わないといけない人物が過去にいますから。


第66話、読んでいただきありがとうございます。

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