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一郎は背中に背負ったリュックから、デジカメを取り出すと、
社に向けて何回かシャッターをきった。
「あとは、この画像を・・・」
一郎たち3人が、祟り神を封じてから、
約1か月程が経過した。
そろそろ、浄化も終わってるだろうとの事で、
一郎、姫花、響矢の3人は、再び黒神山を訪れると、
「これは・・・」
「すごい・・・」
そこには、たくさんの山ガールたちが参拝する社が在った。
「どうやら、うまく行ったようだな。」
一郎は、山ガールのサイトや、パワースポットのサイトなどに、
「黒神山の社に参拝したら、恋愛が成就しました!」とか、
「希望校に合格しました!」などの書き込みをしたのだ、
あとは、山歩きが好きな人や、パワースポット巡りを趣味としてる人たちが、
徐々(じょじょ)に拡散してくれたので、
現在の盛況ぶりとなっているのである。
「これなら、犬神さまも、もとの力を取り戻すまで、
そんなに時間が掛からないだろうな。」
浄化が終わっていたので、一郎が魔法を解除してみると、
祟り神の時に、神力を使い過ぎたようで、
犬神が、まめ柴サイズまで縮んでいたのである。
その姿が、姫花のツボだったのか、キャーキャー言っていたが、
これだけ参拝客が来れば、すぐに元の大きさに戻って、
神力で願いを叶えることによって、
信仰を増やしていけるだろう。
事件解決に伴って、吉雪家を訪問すると、
顔色が良くなって、健康的な笑顔の京子さんが、出迎えてくれた。
今回の事件は、内容的な問題もあって、
母親の幸子さんには、ストーカー事件の解決しか話せなかったが、
京子さんには真相を説明しておいた。
犬神が、祟り神になった経緯を聞いた、京子さんは、
友達を誘って、山歩きがてらに、
今後も黒神山に参拝してくれるそうだ。
「田中さん、香月さん、
いろいろと、お世話になりました。」
「いや、俺たちも、御門くんの協力があって助かったよ。」
「また、僕の手に負えない案件があったら、
ご相談しても良いですか?」
「ああ、うちもソッチ方面の依頼が来たら、
相談させてもらうよ。」
響矢と、業務提携の約束を交わして別れた。
「社長、今後の安全のためにも、これを身に付けて置いてくれないか。」
それは、水晶のような石が付いたペンダントだった。
「あら、キレイね、この石は水晶?」
「それは、精霊石っていう石で、
魔法を付与しておけるんだ、
定期的にシールドの魔法を掛けておくから、
地球上の武器で、社長が傷つくことは、まず無いと考えていいぜ。」
「そっ・・・そう、それは助かるわ。」
姫花は若干、引き気味に礼を言っている。
「ネックレスのチェーンもミスリル製だから、
まず切れることは心配しなくていいぜ。」
「へ~、これがミスリルか・・・」
少し青みがかった銀色の輝きが神秘的だ。
「あと、いつも使っているバックを貸してもらえるか。」
「これ?」
姫花は愛用のバックを手渡した。
一郎は状態保存と空間拡張の魔法を付与して、姫花に返した。
「これで、そのバックは壊れないし、いくらでも荷物を入れられる、
一応、社長が許可した者にしか使えないように、しておいたから。」
「もう、何があっても驚かないわ・・・」
姫花は達観したようだ。
「一応、護身用に、
これを、あげるからバックに入れておいてくれるか。」
「これって、この前借りた、神槍でしょ!?
貰っちゃっていいの?」
「ああ、武器は他にも一杯あるし、
いつも、俺が一緒に居る訳じゃないから、
持っててもらったほうが、俺も安心できるからな。」
「そういう事なら、ありがたく戴くわ。」
姫花は、さっそくアイテムバックへと仕舞い込んだ。
今回の、事件の顛末は、こんなところだ、
また、新しい事件で、お会いすることもあると思うが、
今日はこの辺で、お別れしよう、
じゃあ、また・・・




