#41 ルールを守って楽しくデュエルしてなくない!?
麗美と蘭子は吸血鬼の姉妹である。
生活の保障と引き換えに国家への協力を要求された2人は、社会に紛れて人を喰らう無法の吸血鬼たちと長年戦ってきた。
その結果、吸血鬼による犯罪は激減し、姉妹の仕事はもっぱら自宅警備と宅配受取になった。
この物語は、そんな哀れな吸血鬼姉妹の昔ちょっとだけカードゲームをやってた姉、麗美と、
昔カードゲームのせいで姉と大ゲンカした妹、蘭子と、
学生時代にカードゲームをやってた対吸血鬼班の刑事であるジローの壮絶な戦いを記した短篇集である。
カードの山札を手元に置き、蘭子とジローが対峙している。珍しい組み合わせであった。
「私の先攻。アカデミー置いて、花びら2枚出して、花びら1枚生贄にしてマニャボルト出して、マニャボルトのマニャで式キー出して使ってマニャボルト起こす。もっかいマニャボルト使って4マニャで、アカデミーで青3マニャ。らせん使って手札戻してシャッフル7枚ドロー」
2人は手札を山札に戻して切り直す。そして7枚、カードを引く。
「らせんの効果でアカデミー起こす。残った1マニャでもうひとつマニャボルト出して、そのマニャボルト使って式キー2枚出す。式キーでマニャボルト起こす。あと花びらももう1枚出す。アカデミーで精神力出す。手札捨ててアカデミー起こしてらせん使う。」
2人はまた手札を山札に戻して切り直す。そして再び7枚、カードを引く。
「えーと、今アカデミーで7マニャ出るから……とりあえずアカデミー起こしたり倒したりして35マニャ出してひらめきで30枚ドロー」
蘭子は山札から30枚カードを引く。
「アカデミー10回起こしたり倒したりして、ひらめきをそっちに打つ。で、私の勝ち」
「…………」
試合終了。蘭子の1ターンキル。ジロー、カード引いたりシャッフルしただけ。
「どうだった、ジロー」
パソコンに向かってた麗美が、ジローに感想を求める。
「もうこいつとは二度と対戦しねぇ」
「えー」
蘭子は友達が少ない。




