表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/49

#15 そんなこんなでどうなった

 麗美と蘭子は吸血鬼の姉妹である。

 生活の保障と引き換えに国家への協力を要求された2人は、社会に紛れて人を喰らう無法の吸血鬼たちと長年戦ってきた。

 その結果、吸血鬼による犯罪は激減し、姉妹の仕事はもっぱら自宅警備と宅配受取になった。


 この物語は、そんな哀れな吸血鬼姉妹の巨乳好きに怒りを覚える姉、麗美と、

 巨乳好きに怒りを覚える妹、蘭子と、

 それでも巨乳好きな対吸血鬼班の刑事であるジローの壮絶な戦いを記した短篇集である。


 吸血鬼姉妹と些細なことでケンカしたジローはその件で上司に注意され、姉妹のご機嫌を取るためのトマトチーズケーキを買ってから宿舎に帰宅した。

 自室のドアに「ここはおっぱい大好き人間の家」と書かれた紙が貼られていた。

 ジローは吸血鬼姉妹が住む隣の部屋のドアも見てみた。「おっぱい大好き人間立入禁止!」と書かれた紙が貼ってあった。

 ジローは姉妹の部屋のインターホンを押す。しばらくして、部屋のドアが少しだけ開く。

「……」

「……昨日は悪かった。トマトケーキを買ってきたから、機嫌を直せ」

「……」

 バタン。

 ドア、閉まる。

「……」

 ジローはもう一度、インターホンを押した。

 ドア、少しだけ開く。

「……」

「……」

「……土下座は?」

「……」

 素直に土下座するジロー。彼は、おっぱいに対する信条の違いで減給されたくは無かったのだ。

「……仲直りする前に、ひとつだけ質問させて」

「……なんでしょうか」

「ちいさいおっぱいとおおきいおっぱい、どっちが好き?」

「デカいのに決まってる」

 バタンッ!!

 ドア、勢いよく締まる。

 ジロー、立ち上がってインターホンを連打する。

 ドア、またしても少し開く。

「……反省してる?」

「……デリカシーが無かったと思っています」

「私たち姉妹が、成長できないって分かってる?」

「…………あまり考えないで言っていた。本当に、すまない」

 再土下座。

「貴方が大きいおっぱい好きなのは、百歩譲ってあげるけど、もう1つだけ質問させて」

「はい」

「私って、可愛い方?」

「……認めたくないし、口にしたくもないが」

「ないけど?」

「……可愛いと思います」

「……よし!」

 ドア、全開。

「おかえりなさい、ジロー」

「……ただいま」

 感動の、和解。


 姉妹の部屋に入ったジローが発見したのは、蘭子の部屋の引き戸に貼られた「巨乳好き死すべし。慈悲は無い」という紙であった。

「じゃあジロー、次は蘭子と仲直りして」


 戦いは、続く。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ