#14 セクシャルハラスメント巫女巫女ピース!!
麗美と蘭子は吸血鬼の姉妹である。
生活の保障と引き換えに国家への協力を要求された2人は、社会に紛れて人を喰らう無法の吸血鬼たちと長年戦ってきた。
その結果、吸血鬼による犯罪は激減し、姉妹の仕事はもっぱら自宅警備と宅配受取になった。
この物語は、そんな哀れな吸血鬼姉妹のおっぱいが小さめの姉、麗美と、
おっぱいが小さい妹、蘭子と、
おっぱいにはやかましい対吸血鬼班の刑事であるジローの壮絶な戦いを記した短篇集である。
「ジローって」
麗美が女性向けファッション雑誌を見ながら言った。宝の持ち腐れではない。
「どんな女の人が好みなの?」
「巨乳」
即答だった。
「……巨乳?」
「巨乳」
有無を言わさない様子だった。
「…………胸のちっちゃめの女の子は?」
「論外だ」
断固たる態度だった。
「……………………私は?」
「…………Fカップくらいに突然変異したら考えてもいい」
麗美の吸血鬼キックがジローの顔面を直撃する!!
「出てけぇ!!」
「いいだろ別に!! 大きいおっぱいが好きでも!?」
蘭子の部屋の引き戸が開き、怒った様子の蘭子が現れる。
「巨乳好きは女の子の敵!!」
ジローに向かって投げつけられる立方体のゲーム機。産業廃棄物ではない。
「おっぱい星人は出て行け!」
「出ていけぇ!」
貧乳吸血鬼姉妹にボコられながら、ジローは部屋を追い出される。ジローが廊下に出た直後、姉妹の部屋に鍵がかかった。
「……」
夜風が頬を撫でる中、靴を姉妹の部屋に置いてきてしまったジローは、こう呟いた。
「それでも……巨乳がいいんだよ……」
胸の大きさで女性の人を判断すると、死ぬ。




