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プリンは飲み物じゃありません

苦しかったぁ…展開ちょっと変えるだけで王都炎上しちゃって

…煙はおさまってきたけど辺りは物凄い熱気、着弾した地点がグツグツと地面が熱で岩盤まで溶け、マグマのように沸騰してる様に見える…俺どんだけ魔力込めたんだっけ?


「…こんなのを帝国兵に打ち込んでたのか」

「ま、まあ、こんな感じだったかな?あはは…」


将軍以下御付きのおっさん達も、博士やミミムちゃん達もドン引き。でもこっちの力をある程度見せないと、俺が帝国軍を追い払ったっていうさっきの話と辻褄合わないし、フレーブル卿も困るよね?ね?


「用は終わり?じゃ、帰りまーす」


ゴダラ将軍とか取り巻きの連中とかが硬直してる間に…さあみんなも博士も乗って!


「おい!どこへ行く」

「どこって…用は済んだでしょ?」


みんなを乗せてバックしようとすると将軍を護衛する騎士たちに進路を塞がれる、ちっ。


「なんの真似で?」

「こんな危険な魔獣、放置する訳にいくか!」

「止められると思ってるの?さっきのアレを見て」


将軍の顔に主砲の照準を合わせ、徹甲弾よーい!


「ぐっ!…きっさまぁ」

「なんの騒ぎだ!」


ガシャガシャと鎧を響かせて豪華な騎士達が練兵場に入って来た、その中でひときわキラキラした衣装の金髪ダンディさんが皆を一喝すると、その場にいた兵士騎士将軍みんなヒザをついてしゃがみ頭を下げる。偉い人?


「何があったと聞いている!ゴダラ将軍」

「へ、陛下」


陛下って…王様?へー。


「申し上げます、ただいま城内にあまりにも危険な魔獣が現れまして」

「ええ、そこの将軍様に呼ばれて来たんですけどね、私」


ゴダラ将軍の顔に合わせてた照準を一応外し平伏する将軍と国王さんのお話に割り込む。やっべー思わずやっちゃったけど、不敬罪で殺されちゃうかな?俺。


「どうゆう事だ?」

「は、はあ」

「簡単に説明しますとデロリア湖方面から帝国軍が侵攻しようとしてたのを私達が発見しまして、メルカリウスから兵を呼ぶまで私が足止めし帝国軍をなんとか追い返したんですけど、その時の報告を将軍閣下が信じていただけなくて。それでその説明に私が呼ばれて能力を見せろと言われ、見せたらこうなりました」


説明端折り過ぎたかな?まあ良いか。それよりもう帰りたい。


「…真か?将軍」

「はっ、左様でございます」

「では、このものに咎はないな」

「陛下っ!」


お、話のわかる偉い人かな?他の騎士とかはザワついてるけど…これはチャンス?


「では陛下、私の用は終わったので帰っても?」

「待て、国を守ってくれたのなら其方に是非褒美を与えたい」


…もう御褒美要らないから帰りたい。なんて言ったらダメだよね?うーん、仕方ないか。


「わかりました…ではどうしたら良いでしょう?」

「ここで暫し待て、そのデロリアの報告書を読み出直してくるので改めて話をしよう」

「ははぁー」


はあ、やーっと一時解散か…これ以上話拗らせないように大人しくご褒美貰おう。うん。


◇◆◇◆◇


国王陛下や近衛兵らしき騎士さん達が城の建物の方に戻って行く。さっきの爆音で驚いて飛び出して来た他の騎士、兵士の皆さんも徐々に散開して。ただ待ってるのもな…朝焼いたクッキーと紅茶をちびっこ達と博士に出してお茶の時間に。


「お、何を食べてる?なんだか良い匂いだが」

「普通のクッキーですが?」

「美味そうだな、一個くれんか?」


上品だが動きやすそうな衣装に着替えて来た王様が練兵場に戻って来てミミムちゃんが食べてるクッキーを見て一言、結構気さくな人だなぁ…でも良いの?


「大したものじゃありませんが、良かったらどうぞ」


そう言いながら数枚のクッキーをお皿に盛って、王様の御付きの人に渡すと御付きの人が毒味してから頬張り。


「んん!これはなかなか…サクサクしてて甘さ控えめだからいくらでも食べられるな」

「ありがとうございます、まだ少しありますからお土産にどうぞ」


そう言って小さな缶に入れたクッキーを渡すとホクホク顔で受け取る王様。


「感謝する、娘と妃にも食べさせてやろう」

「娘さん…王女様ですか?」

「ああ、まだまだ子供で甘い物に目がなくてな、王子はもう成人したからそうでもないが」

「そうなんですか、お時間があればもっと美味しいお菓子を王女様のためにご用意出来ますが」


ん?もしかして美味しいもので釣れちゃう?ちょっとお話を膨らませようかな。


「なにが出来るのだ?」

「そうですねー…ちょっと作ってみてもよろしいですか?失礼ですが褒美のお話は作りながらで」

「構わんが…」


失礼かな?御付きの方々の目つきがキツくなっちゃったけどまあ良いか、王様が良いって言ってるし。

んじゃ…早速【収納】から小鍋と砂糖を取り出し、【加熱】して焦がしてカラメルを作り【洗浄】した小ぶりな薬瓶に少し流し込む。


「錬金術が使えるのか?一体何を作ってるのだ?」

「まだ錬金術じゃないですね、まあ出来上がりをお楽しみに…」

「うーむ想像もつかんな」


作業を続けながら答える。蒸し器に水を張って【加熱】し始め、別の鍋で砂糖と牛乳を混ぜてこちらも【加熱】


「其の方、トリーと申したか。話というのはデロリア湖の争いでの事だが…」

「はいはい、なんでしょう?」

「報告書を読み直したが、確かにさっきの魔法の威力があれば確かに1万の敵でも物ともしないだろう…しかしなぜ其の方が一人で戦おうと思ったのだ?」

「うーん、勝算がございましたし」


ここから神経を使う、卵を割って泡が立たないように気をつけながら混ぜて、温めた砂糖入り牛乳を加えて混ぜて卵液を作る。


「勝算?」

「はい、この大砲ならこの王都の端から端までぐらい余裕で届きますので遠くから撃てば楽勝だと…あの威力なら奴らも混乱するでしょうし。あ、ヤバくなったら逃げるつもりでございましたよ?もちろん」


丁寧に卵液を越して、カラメルが敷かれた小瓶にそっと注いで蓋して蒸し器へ。


「ふむ、しかし…」

「あのまま帝国軍を放置したてらあの辺りは滅茶滅茶に踏み荒らされ、奪還するのも大変だったと思われます。僭越ながら素早く帝国に痛撃を与えるのが最善かと判断しまして…あ、これを冷やせば完成です」

「そうか、どれ」


蒸しあがったプリンを【冷却】して完成、御付きの方と王様にスプーンと一緒に渡して味見して貰う。魔法で料理出来ると便利だね。


「ん!これは美味しいな…こんななめらかな食感はなんとも言えん」

「喜んで貰えて良かったです。どうぞ、多めに作ったので王女様にも」


上手く出来たみたいだね、ミミムちゃん達や博士にも配って。大きめの容器に【氷】を詰めてプリンをいくつか納め、御付きの方に渡す。


「感謝する。これは褒美を弾まねばならんな、何が良い?」


おっと、来た!これは…何でも望みのものを言っちゃって良いパターン…じゃ無さそう、笑顔だけどこっちを探るような目線。まだこっちを試すかぁ…要らんっていったら今度こそ不敬罪だろうし、だからと言ってどのぐらい請求すれば良いのか。まあ今回は俺の事を知ってもらうだけにするか。


「過分なお言葉ありがとうございます。では、屑石でよろしいので魔石をできる限りいただきたいのですが」

「魔石とな?」

「はい、現在メルカリウスのヨークシャー卿とこちらのモードベン博士とで共同研究してる途中ですが、私は元々人間でございまして」

「何と!」

「古代魔法文明にてこの体に封ぜられ今の姿ですがいずれ元の人間の姿に戻りたい。その研究に大量の魔石を頂戴したいと思います」

「何とまあ…そのような…」


…大丈夫かな?眉間にシワが寄って唸りだしたけど。


「無理なら無理で結構でございます、自分で魔石を得る為に冒険者になりましたから、コツコツ自分で集め研究を進めます」

「いやいや城にある物を提供しよう、大儀であった」


お話し終わり?やったー!さーて貰うものもらって帰ろ帰ろ。使った鍋とか片付けてっと。


「魔石はすぐ持って来させる…今後とも王国の為に尽くしてくれ」

「お父様ぁぁぁ!」


はいはーい、国『民』じゃございませんけどねー、博士やミミムちゃん達を車体に乗せてると城の方から土煙を立てて物凄い勢いで走り寄り、王様に人間魚雷をブチかます小さな子供が…あれ身体強化使ってるから痛いぞー


「ぐはっ!ミーシャ、お、お前は王女なのだからもうちょっとおしとやかに…」

「このお菓子はどこで手に入れたのですかー!」


6歳ぐらいのヒラヒラピンクなお洋服の女の子がさっきのプリンが入った小瓶を握りしめポカポカ叩きながら父王に詰め寄ってる…こりゃヤバい!とっととズラからねーと。


「そ、そこの…魔獣が作ってくれたのだ、ミーシャ。ほら、労ってあげなさい」


こんのぉクソキング!こっちにフリやがった!


「ど、ども!」

「こんにちは♪あなたがこのお菓子を作ってくれたのねぇ?」


こ、怖い!声色か甲高い可愛い声で行儀よく優雅にこちらを振り向いてスカートの裾をちょこんとつまむ会釈をしてくれるが…目が完全にハンターのモノだ。急いで【収納】から取り置きしてたプリンを王女様に差し出して。


「ははははい冒険者のトリーと申しますお口に合って真に恐悦至極にございますこれどうぞ」

「あは♪ありがとーいただきまーぁす」


プリンを受け取ってその場で腰に手を当て瓶に口をつけゴクゴクと…あのーコーヒー牛乳じゃないんですけど。


「ぷはぁ♪おいしーぃ」

「それは良かったです。もう無いで…作りますのでしばらくお待ちを」


無いと言った途端物凄い殺気が、急いで【収納】から鍋や材料を取り出して再び作り始めるが…王女様、そんなワクワク顔でカブリ付きで見てないでー


「そんなに気に入ったのか?ミーシャよ」

「陛下、レシピ教えるので城のコックを貸してください」

「え!これから毎日食べられるの?」

「た、食べ過ぎはダメです。1日2つまででお願いします」

「5つ!!」

「陛下ー!」

「3つだミーシャ、それ以上は身体に良く無い!…トリー、すまんな」

「ぶうぅぅぅー!!」


言動は可愛い?んだけどさっきから殺気が…




ついに戦車さんの天敵出現?

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