表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/40

迷子の迷子の仔犬たん

自治会の打ち合わせなんて嫌いだー

夜通しの宴も夜明け前には終わり、後は黙々と片付け。屋台主のおじさんに屋台を使わせてもらったお礼を言うと、


「新しい名物が出来たし、こちらこそありがとよ!」


だって。喜んでもらえたから良かったかな。でも本当に『シールド焼き』がドラガンの名物になったりして…そうなったらこっちでそのうち醤油も再現して醤油タレを作って教えてあげればもっと流行るかも?ふふふ


【洗浄】で車体洗って、使った弾薬とFUELを【補給】で満タンにして今日はここまで、おやすみー


◇◆◇◆◇


…!


ん…ふあぁぁあっ、おはようございます。たまに有りますよね、寝てて急にフッと空中から落ちるような感覚がしてビクッ!となって目が覚めちゃう事。ふう…ん?なんかくすぐったい。


ふんふんふん、くんくん、すりすり


装甲の影でよく見えないけど正面下部に白い毛玉のようなものが…モゾモゾ…なんだ?仔犬?


「ふあ、なんかいい匂いするたん、おなかすいたたん」


ふーん、こっちの仔犬は喋るんだ…まあ喋る戦車もいるから有りえるよね。仔犬の大きさは地球のポメラニアンぐらいの大きさの小型犬、本当はふわふわの白毛なんだろうけどちょっと汚れて白と薄茶色のまだら。お腹空いてるのかな?えーっと昨日の羊肉の残りがあったね…ちょっと塩分を落として野菜も一緒に盛って。


「お肉食べる?」

「うん!食べるたん」

「はーい、どうぞー」

「いただきまふ!はぐはぐんぐんぐ」


すごい勢いでガッつくワンコ、尻尾を高速でぷりぷり振って可愛いね♪


「おかわりたん!」


はやっ!ハイハイ…どうぞ♪


「ありがとたん♪ お肉美味しいたん、あぐあぐ」

「ん…あ…ああ!アルフィン!」

「ああ、おはよー、ミミムちゃん」

「おはよー…あ、あの…」


ん?どした?ミミムちゃんなんかモジモジしてるけど


「おかわりたん!!」

「食べ過ぎでゲーってなっちゃうから良いにしなさい」

「むー!わん!」


【念動】の手で優しくワンコを宥めるようにナデナデしてあげると最初はキョトンとしてたけど気持ち良さそうに目を細めて撫でられてる。あ、そうだ【洗浄】で綺麗にしてあげてっと…おお!真っ白。


ミミムちゃんも一緒になってわしゃわしゃ撫で回すとお腹を見せてくる白毛玉…女の子か。ん?おでこにちっちゃな角が、背中にもこれじゃどうやっても飛べないだろってぐらい小さな翼?…んんん?


「いやーん♪」

「あ、あの、この子、連れてっても良い?あたしたちで面倒みるから」

「構わないけど…この子どっかのおウチの子じゃ無いの?アルフィンちゃんだっけ、お母さんは?」

「わかんないでふー」


しょぼーん、ミミムちゃんに抱っこされる。さてさて、それはそれで困ったぞ。


「あ、おはようございます」


ログくんも起きてきたし、まあ、朝ごはんにしようか。残ったお肉と野菜でスープを作って、他の屋台から貰ったパンを付けてケモミミ姉弟に渡す。


「いただきまーす、んー♪」

「うんま♪」


よしよし美味しく出来てるみたいだね…ログくんの足にじゃれついてパンのかけらを貰って、もっとーっておねだりするアルフィンたん。仲良いね。


「ふんむ…ヨークシャー師にも相談しなきゃいけないと思うけど、アルフィンちゃんのお母さんも探してると思うし連れて行ったほうがいいかもね」

「ん!ほんほ?」


だーもう、ミミムちゃんモノを頬張りながら喋らない!でも嬉しそうにしてるのを見るとやっぱダメとは言えないよね。


「どうかしたか?」


宿を取って休んでたヨーキー師がベホミアさん戻ってきた。後ろには鉱石が入った袋が積み上がった馬車を連れて。


「ああ、おはようございますヨークシャーさん、実はこの子を連れて帰ろうかと思いまして」


そう言ってログくんの足元でおなかポンポコリンになっちゃてるアルフィンたんを【念動】で優しく抱っこしてヨーキー師に見せる


「この子?…ってこれホワイトドラゴンの子供じゃ無いか!」

「「え!」」


ですよねーという事はお母さん探し回ってるって事だし、中途半端に見つかったらヤバいかもって事だよね?ね?ワンコが喋るなんてどうかなー?とは思ったけど…ってか、ケモミミキッズ気づかなかったの?顔を見合わせてるけど


「わんわんたん」

「君も今更犬のフリしても遅いだろう。これはもう誰か使い魔として契約した方が良いかもしれんな、悪徳テイマーに狩られるなんてなったら目も当てられん」


翼や角、口の中を見て確認してからアルフィンの頭を撫でつつヨーキー師はそう言い、ミミムちゃんに渡す。


「そうですね、お母さんに渡すまでは護ってあげないと、怒り狂ったお母さんドラゴン襲来なんてなったらどうなるか…」

「君たちも気をつけてくれ、で、誰が契約する?」

「あたしあたし!あたしが見つけたんだから!」

「見つけたのは僕なんだけど…」

「いーの!飼おうって言い出したのあたしなんだから!名前もあたしが決めたし!」

「まあ、魔法使いの方が使い魔として払える魔力も余分にあるだろうし…」


という訳で、使い魔契約をミミムちゃんがする事に。ヨーキー師に教えてもらいながら…アルフィンの首の後ろに小さな魔方陣が刻まれる。


「これで良し、お母さんが見つかって返す段になったら取り消せば跡は綺麗に消せるし安心だろう」

「これからずーっと一緒だからねー♪」

「わんわんたん!」


さて、これで一行に一匹加わった訳だが…どうなるかな?


◇◆◇◆◇


昨夜の宴の間にベホミアさんにお願いしてた『錬金術用の鉱石、基本セット』は馬車で持ってきてくれてたのでその袋を【収納】で丸々飲み込む


「おお!…収納魔法が使えるのでしたら是非ともお願いしたい仕事が…」

「ええ、後どのぐらい入るかわからないけど入る限りなら」

「わかりました、門の方へ荷物はお持ちしますのでメルカリウスの支店までお願いします、では、私は荷物の準備をしますので!」


目を丸くしてたが気を取り直し、抜け目ない商人の顔に戻って話を持ちかけてくるから軽い感じで答えると、バタバタとベホミアさんは自分の店へ戻っていく。まあそろそろ帰るか、周囲で屋台を片付けてる仲良くなったおっちゃんおばちゃんに挨拶して街の門へ『ヘヴィ・アームズ』のメンバーと新たに使い魔?にしたワンコ(ホワイトドラゴン)のアルフィンを乗せてキュラキュラとゆっくり移動する。


「あ、ちょうど良かったですね、こちらをお願いします。報酬は…前渡し致しますのでくれぐれもよろしくお願いします」


門の前で待ってたベホミアさんから両手で抱えるほどの大きさの木箱を受け取る。その場で【収納】して…報酬?と首をひねるが差し出された別の手のひらぐらいの小箱を受け取り、報酬なら中を見ても良いのかな?開けてみると。中身は魔力を全く感じない不思議な銀色の金属…これは?


「ミスリルです、錬金術をやるなら絶対に必要だと思いまして」

「ありがとうございます、大切に使わせて頂きます」

「大きな箱も中身は同じです、王都からの依頼ですからくれぐれも安全第一でお願いしますね」

「はい!必ず…ではそろそろ行きますね」


小箱もしまって、ベホミアさんと一緒に来てくれたヘイリーさんと若い奥さん。うぉーリア充ー!…ゴホン、その他昨日助けた鉱夫さん達の見送りを受けてドラガンの街をあとにする。


◇◆◇◆◇


3人と1匹を乗せて、パンツァーフォー!

ドラガンからメルカリウスまで戦車単独なら飛ばせば4時間ぐらいか、でも…確かに大事な荷物を抱えての旅だけどそんなに急いでもって事で俺がこの世界で目覚めた洞窟へ、ついでに調査をしに向かう事に。途中で街道を北にそれてだだっ広い草原へ


見渡す限りの草原…時々低い木と岩があるだけの退屈な風景が広がる中をひたすら進む。くぁあーと大きなあくびをするワンコ…いやホワイトドラゴンのアルフィンたんを砲塔の上に乗せてキュラキュラと履帯を響かせる。もうすっかり一行の一員として馴染んでるっていうか大物って言うか…


「あ!あれでしょ?あれあれ、ねえねえ!」


イタイイタイ、そんな装甲板をバンバン叩かない!アルフィンと一緒に砲塔のハッチで退屈そうにしてたミミムちゃんが遠くにこんもりした小山を見つける。初日に主砲で試しに吹っ飛ばした岩を通り過ぎてやっと到着。こんなだったっけ?洞窟の入り口でみんなを降ろして…ヨーキー師は周囲を見回り俺は【ライト】を唱えて中に…


最初にここを飛び出した時はパニックだったんだなー全く周囲を見てなかった。こんなだったんだ…洞窟の壁や天井が入り口付近は土や岩だが、奥へ行くと明らかに人工的に整えられた金属の壁に…ここか、一番奥で開かれたシャッターなんかはまるっきり地球の物、どうゆう事?慎重にシャッターの中に入って…あ、置かれてる工具とか棚とかも向こうのものそっくり。


「こんな遺跡が残ってたとは…」


後ろからやって来たヨーキー師の声に振り向く、俺と同じようにみんな驚いてるようでキョロキョロしてる。


「ええ、しかも俺が前にいた世界の道具がいくつか置いてありますね」


そう言いながら【念動】でスパナやスケール、レンチ等を棚から取ってヨーキー師に見せる。そのまま棚をガサガサ探ってると研究資料らしいファイルを見つけて…開くと描かれてる文字は読めないが図形は機械の図面みたい。工具とファイルを【収納】に回収して…別のファイルも開く、こっちも読めないけど回収して、表紙の…研究者の名前かな?辛うじて読めた『ベラビア・モイスター』?ふむふむ


「こんなに完全な形で残ってるなんて奇跡だな。入り口が土に埋まってたせいで今まで残ってたのだろう」

「文字が読めないけどこれは古代人の文字ですか?」

「そうだな、これは本格的にチームを組んで研究してみなければ」


興奮気味なヨーキー師とこの遺跡について意見を交換するが、残された他の子供達&子ドラゴンはポカーン。これは出直した方が良さそうだ。資料ファイルをいくつか拝借して【収納】。みんなで遺跡を出て…入り口を【土魔法】で丁寧に閉じて荒らされないように隠し街道へ、そしてメルカリウスの街へと戻って行く。


[現在のステータス]

Name:トリー

種族:戦車

性別:♂

レベル:11

Type: 【III号L型】、95式チハ

HP:290/290

MP:270/280

STR:215

INT:180

DEF:225

SPD:150

LUK:20

FUEL:320/390

兵装 主砲:84/84 機関銃A:3500/3500 機関銃B:3500/3500 スモークディスチャージャー:3/3

装備 ゴム貼り履帯


魔法:修理・補給、念動、補助魔法《初級》、攻撃魔法《初級:火・水・氷・風・土・雷・聖》、回復魔法《初級》、錬金術《初級》、空間魔法《初級:収納》

技能:簡易鑑定、周囲索敵、改造・パーツ召喚、魔力感知、障壁、身体強化

耐性:耐火、耐熱、耐冷、耐衝撃、毒無効、麻痺無効

称号:渡来人、交渉人、冒険者(仮)、中級ハンター、料理人《初級》


進化ポイント:110


萌えじゃないけど可愛い成分追加です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ