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第五
『狩人』
オリオンが見える季節は寒い。
当たり前で、だから自分は冬になると、一番見晴らしの良い深夜に散歩する。
白い息を潜りながら見上げた。
そういえば夏には、サソリが出るとか。
『冕冠』
十二の旒が垂れた。
竜顔を覗くは大罪。皇帝とは尊貴なのだ。
見てはならぬ、見てはならぬ、皆が言っていた。
陛下、誰もが平伏す。
旒が邪魔で臣が見えぬ。
天を伺わねばならぬ。
『待伏』
向こうには街道がある。田圃を跨いでいた。
「おい、これでいいんか?」
足軽の一人が訝しんだ。
「公が言ってんなら、まちがいねえ」
山肌。光。
黒い甲冑。旗指物。
「ほら──」
『死神』
「ほら見ろ」
足元に男が転がった。
哀れだ。たかが蠟燭じゃないか。
「しゃあ無いなあ」
男の体を背負う。背中には触れないようにした。
怨まれても判らないとは、全く馬鹿だな。




