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重瞳  作者: 床擦れ


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11/11

第十一

『焚火』


 まきがある。

 ファイヤースターターから火口ほくちへ。そして、まきとうずる。

 つよめるかぜだけてる。段々(だんだん)あかく、なっていく。

 はじけるおとが、はじめた。スキレットを、ってこよう。



『山頂』


 ふもとではひぐらしの、天下てんかかったか。

 登頂とうちょうおり山頂さんちょう白霧はくむであった。

 きりからだ水滴すいてきとなり、水滴すいてきつよかぜかれ、しんからあらがわずに、えていく。

 東屋あずまや忍耐にんたい八時はちじまで。まだとおい。



『川嬰』


 みず素足すあしひたし、れいる。

 新緑しんりょくそら玄色げんしょくいし世情せじょう不知しらずの、為川かわをなすら。

 一端いったんかん千秋せんしゅうこうと、万歳ばんさいかい一夏いっかける。

 みずく。赤子様あかごのようたのしげに。一生いっしょう一死いっし玲瓏れいろうと



『虹蜺』


 是為はしがなさ橋也れている

 誰渡だれがわた之乎るのだろう或之あるいは天女てんにょか或之あるいは仙人せんにんか

 為自天てんよりちにい至地たるのか或自地あるいはちより至天何てんへいたるのか

 雖七なないろといえどもこの七色者なないろは如何どうやってこ為此れをなすのか若為もしくは一色いっしきに哉乎なされるのか

 不知道わからぬ雖我望わたしがはしを渡是橋わたるをのぞめど為飲玉ぎょくしょう漿而をのんでてん臨天にのぞめば大体だいたいが無智而むちにしておよば及之已ざるのみである

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