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クリスタル・ロード ~失われない大国の王を目指して~ 【22000PVを感謝します】  作者: 前田  裕也
2 目覚めの章

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クリスタル・ロード 0085  誰でも使えるゴーレム?

壁際から大きく角ばった物が出て来た。


低い音を立てながらゆっくりと進んで来る。


「何だあれは?」

腕のようなものが2本あり、それも動き出す。

ゴーレムだろうか? でも術者が見えないがどこだ?


「おい、やばいぞ逃げろ!」

レフに背中を押されてグロフと共に走り出す。


出口にたどり着いたところで振り返ると、追って来ず自分たちが動かした台車を元の場所へと運んでいるようだ。


「あれは・・・片付けているだけでは?」   


 「そ・・・・そうなのか?」

「確かに襲ってこないし、な・・・・・」


 少し見ていても寄ってこないので危険は無いらしい。


「ちょっと見てきます」

そろそろと近づいていくと、レフ達が付いてくる。


「おい、気を付けろよ」


 数メートルほどまで近づいたが動作が変わらず、台車を戻しているだけだ。

少し待っていると片づけが終わって奥で止まった。


「もういいかな?」

「そのようだな・・・行ってみるか」   


よく見るとその体?には登れそうなところがあり、乗ってみたが暴れることもなく

止まっているので登っていくと、椅子のようなところがある。


座るとその前にはレバーらしきものが数本ついている。

触っていいだろうか? 危険だろうか?


「離れていてください、試してみますから」


「おいおい、大丈夫か?」

言いながら二人は離れて行く、 さっそくレバーを操作してみよう。


 まず一番右の物から動かす・・・・・・ ん? 反応なし。

その左を・・・・ これも反応なし・・・・?

次も・・・・・あれ? その次も・・・・まるで反応しない。   


 なぜだろう? これはレバーではないのか? 

しかしよく見ると左下に小さなレバーがあり、それを動かすと中でゴンと音がした。


それから他の物を操作すると、おお、今度はそれの腕が動き出した。

「「動いた!」」

二人が驚いている。


次は・・・これか?

大きめのレバーを前へ倒すと、ズズズっと進んだ!


なるほど、じゃあ手前へなら・・  後ろだ、バックしている!

これは・・・ 魔法のいらないゴーレムかな?

誰でも動かせそうだ、これは凄い!   


 これなら重い物を運べそうだ、 しかも自動で動かすのも出来るらしい。

自動は・・方法がわからないが専門家が調べれば何とかなるだろうか?


「わかった! 二人とも乗って!」


 三人乗りでも問題なく動き、かなり力がありそうである。

そのままドアへ向かい、ドアをその腕で押しながら開けて通路に出た。

室外では止まるかなと思ったが、同じく動いている。


 動力が何かわからないが、それは後の話としよう。

 「これはいいな、俺達の街でも動くかな?」

「ここから離れてか? 魔術の源がここじゃないかと思うがな・・どうかな?」


二人も似たようなことを考えている。   


 しかし悩んでも仕方ないので、予定通りに進んで行く。

とにかく今は皆と合流しなくては。



 そろそろ通路の反対側の所で他のメンバーに追いついた。

こちらを見て驚いているが、手を振ると落ち着いたようだ。


 近くまで行くとフレア達が見えた。

ケガ人は他のパーティが運んだのか、いなくなっている。


「ちょっとちょっと、これ何?」

「何て言うのか、便利なゴーレムだな? 説明は後だ、怪我人は?」


 レフが聞くとフレアが説明を始めた。

「実は街から連絡でトラブルが起きてるとかで、皆戻るかと悩んでいて・・・」   


 「トラブルとは?」

「急に暴れ出す人が出たとか、奇病かと騒がれているとか・・ケガ人は一応戻しましたが、こちらでずいぶん良い物が見つかっているから、今離れるのは惜しいと・・」


 急に暴れ出す・・とは、もしやあの魔術のせいなのか?

もうあれが作動したのだろうか?


 「それにここで転移盤が見つかったとかで、それを街に運んでいるそうです」

「転移盤て・・転移の魔術円か? 街まで飛べるのか?」


「そうらしいですよ、詳しい方がそう言ってましたから、・・それが届けば街まで瞬間移動らしくて」

「そうか、馬車で皆が戻るよりそれを待つ方が早いか?」   


なるほど、それなら残りのメンバーは調査続行の方が良いわけか?


 「どうします?」

「そうだな、荷物を下ろして水と食料を補給し、再調査に行くか?」

「そうね、私はそれでいいと思うよ」

「そうですね」


4人共それでまとまったが、呪術の記録探しが急ぎのはずだが、何と伝えるべきか?


そう考えていたら、領主の使いらしき人が来てマップの事を聞いて来た。

「君らが調べた分を渡してくれないか? 皆から集めて(まと)めてるんだ」



そうして書庫の事を知って目の色が変わった。




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