第41話 レベル100
オーガ・シャークの死体を余すことなく飲み込んだメガロドンは、その場で微動だにしなくなり、やがて身体が明滅し始めた。
どんな変異を遂げるのか——興味を持って見守っていると、突如としてメガロドンの身体が眩しいほどに輝きだし、思わず目を覆ってしまう。
ボス部屋を丸ごと包み込んでいた光が徐々に落ち着き、目元を庇っていた手をそっと退かして目を開くと——そこにいたのはサメではなく、龍だった。
全長はおよそ100メートル。
ファイアー・ドラゴンとは対照的に、引き締まった細長い身体を、重厚な龍鱗がくまなく覆っている。
名称はシーサーペント——竜というよりも、どこか神話的な龍を想起させる魔物だ。
(まさか全く別の種に変異するとは……面白い!)
海中を素早く駆けながら距離を詰める俺に向かって、シーサーペントは大きく口を開き、螺旋状の奔流のようなブレスを吐き出した。
瞬く間にブレスに呑み込まれた俺は、激しく回転しながら海中へと放り出される。
前後左右の感覚が一時的に麻痺した俺を包囲するように、シーサーペントが周囲を旋回し始め、巨大な渦を発生させた。
そして、その渦の中に【水魔法】で生成された無数の水の刃が現れ、全方位から身体中を斬り刻んでくる。
普通のハンターであれば、呼吸困難と失血によってとうに命を落とし、シーサーペントに捕食されて終わっていただろう。
俺のダイビングスーツもズタズタに斬り裂かれているが、〈女王魔蟻の外殻鎧〉に守られている部分や、その下の皮膚には出血どころか斬り傷一つない。
それに、激しい渦の動きにも、だいぶ慣れてきた。
(そろそろ反撃させてもらうぞ!)
「大渦——ウォーター・スラッシュ」
【水魔法】を行使し、シーサーペントが生み出した渦をそのまま巻き込んで、支配権を俺が握る。
巨大な渦に囚われたシーサーペントは、それでも流れに逆らわず泳ぎ続け、必死に抵抗した。
だが、渦の中に頑丈な水の刃が次々と加わり、その巨体を容赦なく斬り刻んでいく。
俺の知力値とシーサーペントの精神値の間には大きな差がある。傷はみるみる増え、海中に赤い靄が滲み広がっていった。
そして——息も絶え絶えになったシーサーペントへと狙いを定め、【雷魔法】で魚雷を解き放つ。
激しい水中戦に、ついに決着がついた。
『Lv.100にUPしました』
『魔力が46UPしました』
『筋力が37UPしました』
『頑丈が64UPしました』
『敏捷が46UPしました』
『知力が50UPしました』
『精神が74UPしました』
『器用が59UPしました』
『幸運が68UPしました』
『【水魔法】Lv.9にUPしました』
『【水魔法強化】Lv.9にUPしました』
『【極寒耐性】Lv.9にUPしました』
『【水泳】Lv.8にUPしました』
『【潜水】Lv.8にUPしました』
『【激流化】Lv.8を獲得しました』
(ふぅ……これで国内のAランクダンジョンは、全て制━━)
『レベル100に到達したことを確認しました。これまで数多くの戦いを生き抜き、頂に至った貴方の軌跡を讃え、称号が贈られます』
『称号【到達者】を獲得しました』
目標1,000PTを目指しています!
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