アニキと春の訪れ
「アニキィィッ! 暖かくなってきやしたね!」
「おう、ボディビルにはいい季節だぜ。サブ、お前ももう、寒いだの上着が着たいだの、軟弱なことは言わねえな?」
春になりましたね!
海パン一丁なマッチョメンのアニキとサブには、過ごしやすい季節になってきました。
「へい、ご心配掛けやしたぁ! アニキに鍛えられた筋肉のおかげで、この冬も風邪一つ引かずに乗り切れやしたぜ」
「おう、見りゃわかるぜ。お前の厚い胸板が、生きる喜びにピクンピクンしてやがるからな」
さて、今日のアニキ達は。
花見には早い季節ですが、せっかくの良い天気。山へピクニック中です。
心躍る春風に抱かれ、自然の中へ。芽吹き始める緑に、アニキの海パン姿が映えて……、
「……ってアニキ! 海パンじゃねえ! それは、そのお姿は……!」
本当だ! 今日のアニキったら、なんと! なんとッ!?
「ふんどしじゃねえすかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!?」
oh、セクシー♪
熱き日本男児の正装! 豪快で逞しいアニキの筋肉に相応しい、純白の六尺ふんどしではありませんか!!
「HAHAHA、いいだろ。日本の春だからな、相応しい格好をしねえとよ」
ふんどし一丁でポージングを決めるアニキ! その、生命の喜びをもって春に目覚める花々のように、逞しく躍動する筋肉! あまりの肉体美に、サブったら鼻血が出過ぎですよ?
「さすがアニキ! きゅっと締まったおケツが最高にクールだぜ!!」
ああ、ふんどし。大和ごころ。
「そんなアニキへ、愛情込めておむすび握って来やしたぁぁ! どうか、どうかアニキ!」
まあ良妻! 頬を染めつつ、跪いてサブはシンプルな塩お握りを差し出して、
「俺(の握ったおむすび)を……食ってやってくだせぇぇぇぇッ!!」
手作りの昼食だなんて! 用意の良いサブは、萌えキャラですね♪
「おう、塩っぺぇな! だがお前が作ってくれたんだ、もちろん残しやしねぇぜ!!」
ニカっと白い歯見せて、豪快にお握り頬張るアニキ……男らしい!!
「ああっ、なんて和太鼓の音が似合う日本の春の風景なんだぜ! やっぱりアニキは最高だぜ、アニキィ、アニキィィィィーッ!!」
ふふ、日本の春はやっぱり、ア・ニ・キ・ですね♪