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プロローグ

「大魔法使い様、本当にありがとうございます……!」

「ありがとうっ」

涙を流しながら、感謝を述べる。この反応は記録済みの事例のため観察対象外。

半径百メートル以内の魔獣の死亡を確認完了。

「依頼の完了を確認しました。失礼します」

規定の角度でお辞儀を完了。残りの依頼は四件。十時頃、完了予定。

マニュアルに則り、受注依頼件数を十四件に変更。

ーーこの世界で公に活動している魔法使いは、指で数えるほどしかいない。

魔力を持って生まれてくる者は少ない上に、魔法の習得には大きな代償を要する。

そのため、戦士となり家族を養うものが多いのだ。

そんな世界で、全属性の魔法を習得した魔法使いがいた。

誰も、彼が収入の九割を搾取されていることを知らなかった。

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