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英語は魔法 English is Magic  作者: 渋谷奏
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記憶

「いたたたたたっ!?」

 望たちは新宿神の手によって、天界から地上に叩き落された。

「大丈夫か? ハチコ。」

「私は大丈夫。あれ? これは何かしら?」

 ハチコの手に何かが握りしめられていた。

「これは夢の欠片? 神様がハチコの記憶は返してくれると言っていたよね。」

「キャア!?」

 その時、夢の破片が光、ハチコの中にハチコの記憶が流れ込んでいく。


「これは私? 私の過去?」

 ハチコの中に過去の記憶が再構築されていく。

(オギャー! オギャー!)

 ハチコ誕生。それを喜ぶハチコの両親。

(私、大きくなったらお父さんと結婚する。)

(火!? 火!? 火!? お母さん!? お鍋が爆発してるよ!? )

 家族で幸せに育つハチコ。

(ハッハハハー! 学校は楽しいね!)

 学生生活もハチコは友達に恵まれて楽しく過ごす。


「おい、大丈夫か? ハチコ。」

「え、ええ、大丈夫。」

「でも、おまえ泣いているぞ。」

「え?」

 手で頬に触れるハチコ。手で触れて初めて自分が涙を流していることに気づく。

「どうして涙が零れるんだろう? そうか、私は幸せだったんだ。優しいお父さんとお母さんに大切に育ててもらって。友達と仲良く遊んで。私は幸せだったんだ!」

 ウルウルと涙を本格的に流すハチコの感情の抑えが壊れる。

「私、魔法なんか使えなくていい! 普通にお父さんとお母さんや、仲の良い友達に囲まれて平和に暮らしたい! 戦争なんてクソッくらいよ! 魔法なんか要らないー!!!」

 ハチコは普通の女子高生の生の本音を言い放つ。

(胸が痛いな。俺は魔法を手に入れて権力者になったのに、魔法を要らないと言われるとな。)

 望は自分を否定されたような気がして胸が痛かった。

「どうする? ハチコ。魔法使いを止めて平和に両親の元で青春を過ごすか?」

「いいえ。私は全ての魔法使いを倒します。そして全ての神も悪魔も殲滅します。この世の中から全ての魔法を消し去り、元の平和な日常生活を取り戻します!」

 ハチコの最終目的は、魔法を世界から抹殺することになった。

「途中までは俺の夢と一緒だ。ハチコ。協力してくれるなら一緒に行こう。」

「はい。でも、どこまで一緒なんですか?」

「俺の夢は、世界征服だ。そのために魔法を使いまくる。そして俺以外の魔法使いを夢の世界に葬り去ることだ。そして全てを無に帰す。だから最後に俺と戦えばいい。」

「分かりました。それまで共闘ですね。」

「ああ。よろしく。」

 望とハチコは強く手を握り誓いを交わす。

 つづく。

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