表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦力より戦略。  作者: ハルヒ8128
幻想級迎撃
299/557

訓練後の一時

「今のが避けれてたなーっていう人?」


一応聞いてみるが、手が上がるわけもない。

そうだよなー。


「こんな感じで、必ず避けれない攻撃はあるんだよ」

「いや、まぁこんなのがそこらじゅうにいたら困りますけどね」


それは確かに。


「まぁ、こんなのはいないにしても、それなりにヤバいのはいるわけだ。レインがそうだが、絶え間なく魔法が降り注ぐ中を無傷で避けろと言われても無理だろ?」


うんうんと頷く上位陣。

レインとのタイマンっていう特訓があったからな。

身に染みてわかってるだろ。


「あんな感じで来られると、どうしても避けきれないだろ? だから、どうやって防ぐかが大切なんだよ。で、防ぐ方法なんかに関してはキラ、レイン、頼んだ」

「リブレさんはステッド・ファストで解決ですもんね」

「そういうことだ。属性のある魔法に関しては知識がゼロに等しいからな。そこらへんは専門家に任せるよ」


バトンタッチを済ませたところで俺は裏に引っ込み、許可を貰っているルーリアの自室の1つのソファーに倒れ込む。


「あー、きつい」


いくらなんでもきつかった。

まさかあの数全員を1人で相手する羽目になろうとは。

もう全身がプルプルしてる。

筋肉痛というか、もう疲労でどうにもならない感じ。

あー、もう動けねー。


あれだけ偉そうなこと言ってた手前、情けない姿を見せたくないという謎のプライドが出た俺は、ギリギリの体を鼓舞しながらしゃべっていたのだ。

まぁ、最後は耐えきれずに脱落したわけだが。



「……お疲れ様」


俺がうつ伏せに倒れたままでいると、暇なプリンセがやってきた。

ちなみにオーシリアは部屋に備え付けのお菓子を食べている。

良いホテルとかに行くと、部屋に用意されているお菓子とお茶の一式。

あれのめちゃくちゃ豪華なバージョンだ。

さっきから延々と食ってる。

あれ、あとでお金取られないよな……?


「あー、プリンセもお疲れー」


俺が気絶させるようなことはあまりできないし、一気に大人数を倒すことなど出来ないので、運んでもらっていたプリンセの負担は少なかったとは思うが、それでも大人を2人ずつとか運んでるんだ。

言葉だけ聞いたらめちゃくちゃハードである。


「……あれくらいだったら、なんでもないよ」


本人が規格外だったとしてもな。


「……どうしたの?」

「ちょっと体が痛くてなー……」


年かもしれん。

こんなこと言ったら本当に年でガタが来てる人に怒られるか。

やめとこう。


「……マッサージしてあげようか?」

「是非頼むー」

「……もう緩み切っちゃってるね……」


自分でも自覚してる。

言葉尻がめちゃくちゃ伸びるし。


「力加減を間違えるなよ……?」

「……ん、学んだから」


やらかすと俺の体がただでは済まないからな。


「……んしょ」


プリンセが俺の背中の上に立つ。

ほう。


そのまま背中から太ももにかけてをふみふみしてくる。

なるほど。

これならあまり力加減は関係ない!


「む、面白そうじゃな。わしもやるぞ」


オーシリアも参戦。

体重がちょうどいいなぁ。


バン!


大きな音が聞こえたのでそちらにどうにか顔を向けると、ルーリアがドアに手をついて倒れるのを堪えていた。


「そういった趣味がおありでしたのね……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ