表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
温度  作者: 折鋸倫太郎
――てない
PR
98/395

――てない その9 ―オチ―

 「おい」


 との声で


 「ぱちり」


 ――と目覚めるのです。


 そこには

 ――そばには


 "ジュネス・ドレ"がいました

 ――見下ろしていました


 ――影

 ――曇り

 ――ひとつない

 そのヒト。


 若さの溢れた

 ――経験に性格を損なわれていない

 ――しかし、<キャラクター>の無い

 ――"ルィェ"ではない

 ――感情が顔に現れている

 ――ディレクトな

 同級生。


 "摂"氏は、辺りを見ます。


 場所に変化はありません

 ――状況に変化はありますが。


 他人がいる

 ――かどうかではなく

 部屋は、光

 ――しかし、それは電気のそれではなく

      ――<朝の陽光>…。


 天井を見上げると、

          ――電気が点いたまま。

 それは

 ――見なければわからない程

 微かでした。


 「そろそろ起きないと」


 そして、"摂"氏は従います。




 外は輝いていました。


 芝は萌え

 プールの水

 ――それらの漣

 そして、水色に、澄んで拡がる、背景。


 綿雲が薄く

 ――点

 ――点

 とあります。


 前日の繰り返しの予感……

 ――暑い日の始まり

 ――しかし、"摂"氏にはわかっていました

                    ――同じ事が繰り返されても、それは最早、<同じではない>のだと。



 "ジュネス・ドレ"は何度も

 ――勝手に<離れ>に入った事に対する

 言い訳をします

 ――謝罪はしません

        ――外から何度も声をかけた事

        ――ノックした事

        ――鍵が開いていた事

 その時の"摂"氏には、どうでも良い事。


 ["ジュネス"の家なのですが、<寝室>というプライベートを侵害したという意識があったのでしょう……

  育ちが良いのでしょうね]


 "摂"氏には、考える事がたくさんありました。

 考えながら――

 同時に

    ――"摂"氏は、<それ>について

    ――いくら考えても

    ――もう、どうしようもない事に気付いていました

 ――後付で考えても、その問題に関しては、意味が無いのだと

 ――それは既に<在>り、それはもう、改変しようがないのだと

 ――"摂"氏が出来ることは、<それ>を保存する事だけ

 ――そして後で、別の機会の際に役立たせるだけ。




 "ジュネス"邸<母屋>に行き

 ――ダイニングルームへ行くと、

 "ジュネス"夫人がいました。


 挨拶をされ

 ――"摂"氏はお辞儀を返し

 ――"ジュネス・ドレ"に


 「ウチの母親」


 ――と紹介されて

 ――"摂"氏は己の身元を代わりに明かし


 ――そして"ジュネス"夫人は、ダイニング・ルームから出て行きました。


 「今朝帰ってらしたのですか?」


 と"摂"氏が同級生に尋ねると、


 「昨日、オレ等が寝た後に帰ったんじゃね?」


 とのこと。


 「知らね――親父はもう、仕事に出たらしいから」




 その後にサーブされた朝食は、前日と同じでした


 ――味も、同じでした。


 そして

 ――二人は急いで片づけをして

 "ジュネス"邸を後にするのです。


 その後、二人が学校で、テストを

                ――どう迎え

                ――どの様な結果を得

                          ――たかは、どうでも良い事。




 ――『――てない』の了――





 [次回は、『葬式』という話を予定しています。

  これまでの<ながーい>

  ①『実力と、それを包む邸宅』と

  ②『はじめての闘い』、そして

  ③『――てない』

  以上の三つが展開した夏の<一週末>から

  ――時間は飛ぶので

  ――これで一応、形あるオチ、とします

  ――しかし、話は続いているのでしょう

  ――知りませんけど]



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ