巣鴨・ストレス解消餃子
作品内に出てくるお店は全てフィクションとさせていただきます。
似た店舗があってもけっして感想などで名前を出さないでください。
内容と異なる可能性もあるためです。
あくまでフィクションのお店です。
今日は仕事がトラブル続きだった。
責任者という立場だから仕方ないがそれでもストレスがたまるそんなときの私のとっておきのご飯は餃子だ。
今回降りるのは巣鴨駅。
おばあちゃん達の原宿とは言われがちだが私はわりと若者も多いと思っている。
治安が良く子供や学生も多い。
駅付近に大きなスーパーがあり、子育て世代にもあっている。
まぁ、今回は夕方ということもあり通勤の人たちで駅がごった返していた。
その中を抜けて商店街方へと向かう。
もう少し早い時間なら商店街の店を見ていったりもするがすでに店じまいの店も多い。
まぁ、今日はこちらも疲れているし目的地へと向かう。
商店街の入り口をくぐり奥へと進んでいく。
そして肉屋を右に曲がり路地へ入ると明らかな人だかり。
すでに行列が出来ていた。
本来ならその列に並ぶべきなのだろうが私はその列でなく手前の小窓に向かう。
そこはテイクアウト専用の場所。
そう、私はここではテイクアウトする事が多い。
理由はあるがとりあえず注文してしまおう。
「焼きを七人前でお願いします。あとタレを五個」
店員のおばさまが値段を計算し、私が支払うと釣り銭を運んでくれた。
「お時間二十分ほどいただきますーお名前は?」
私は仮名を告げる。
いや、別に隠したいわけではないのだが私の本名はこちらでは珍しく、聞き直される事も多い。なのでお店の予約などは分かりやすい名字をあえて名乗っているのだ。
さて待っている間に何故私がお店でなくテイクアウトにしたのか説明しよう。
もちろん当然ながら餃子というのは焼きたてが至高だ。
それに異論はない。
けれどこの店の餃子は他とは全くの別物。
特徴は後で説明するが焼くのが普通の餃子より時間かかる。
それに加えここは人気店でほとんどの時間が行列が出来ている。
そのため店では料理の注文は一回限り。
追加注文が出来ないのだ。
私はここの餃子を食べるときは餃子だけで腹を満たしたいのだ。
足りないなんて耐えれない。
けど残すなんてさらにありえない。
その為の持ち帰りだ。
七人前という量は家で誰かと分けるなどしない。
この後の一人餃子パーティーのためだ。
冷凍状態でも売っているのだがやはり店で焼いた方が美味しいと思う。我が家の弱々IHには荷が重い。
あと家で焼くと匂いと後始末が大変なんです。
この餃子は最初、フライパンに油をしき餃子を敷き詰める。
そこまでは一緒だが火を入れると同時に熱湯を八分目まで入れて蓋をする。
泡が大きくなってきたら餃子が潜るぐらいの油を投入。
白く濁ってそれが透明になったらまた油を足す。
餃子の表面が小麦色になったら底を外し、油を少し残してオイルポットに戻す。
そして仕上げの焦げ目をつければ完成だ。
この時点で部屋は油とニンニクの匂いに包まれる。
さらに一人暮らしにこの使いかけの油の処理が困るのだ。
炒め物などに使えるが使い切るのがなかなかに大変。
そんな理由で私はここ最近はほとんどテイクアウトだ。
またここの店舗実は家からあまり離れていないため電車に乗らず帰れるのだ。
さすがにこの匂いの餃子を持って乗る勇気は私にはない。
気付けば名前を呼ばれる。
さてここからは時間勝負。一刻も早い帰宅が求められる。
などとふざけつつ帰る。
家について私はすぐさまセットいる。
まぁ、飲み物とタレ用のお皿を出すだけだが。
紙で包まれた餃子はもちろんまだ温かい。輪ゴムを外し広げると重ねられた餃子。
ではいただきます。
ここの餃子は圧倒的な皮の存在感。
もちもちとしつつ表面はほどよくカリッとして食べ応えがあり、見た目からいっそ揚げ饅頭と言われた方がイメージしやすいと思う。
まだ熱々でやけどしそうだ。
店舗で食べるときは本当に注意しないとやけどする。
肉より野菜が多めなのに物足りなさはなく絶妙なバランス。
どんどん食べていく。
餃子のお供はビールや米と言う人もいるが私に関して言えばこの餃子は完全食だ。
全てがコレで成り立つ。主食とおかずを兼ね備えている。
ビールが合わないとは言わないが飲むと腹が膨れてしまうので私は飲まない。
ひたすら餃子で腹を埋めるのだ。
完食するのは無理だが満腹になる頃にはストレスなどどこかへ飛んでいく。
餃子に包まれている気分だ。
好き嫌いが分かれる餃子だが私はここの餃子が最も好きだ。
はあ、今日もお腹も心も満たされた。
やけ食いは良くないがひたすら好きなものを食べる日もたまには悪くない。




